[GMEV] Game Addict's Music Ensemble 6th Concert

6/17に、ゲーム音楽専門の吹奏楽団「Game Addict's Music Ensemble」(通称、GAMEバンド)の演奏会「6th Concert ~イーファの樹の下で~」が開催されたので行ってきました。
会場は、越谷サンシティホールの大ホール。
開演は16:00で、終演は19:15頃でした。

■3時間超という長時間の中に凝縮された音によるゲームの世界
久しぶりに、3時間以上という長時間の演奏会を体験しました。
ここ最近は、公式主催(あるいは公式が後援)の演奏会の開催が随分増えましたが、そういった演奏会の大半は大体2~3時間。
そうではない有志による演奏会でも、3時間を超えることは滅多にありませんでした。
そういえば、3時間もたっぷりとゲーム音楽の生演奏漬けになったのは、いつ以来だろう。

途中2回の休憩があったものの、3時間以上座りっぱなしだったので、さすがに演奏会後はいつも以上に疲労感を感じましたが、同時に充実感もたっぷりでした。
ゲーム音楽を主体としたゲームの世界が、3時間の中にぎゅっと詰まっていて、とても濃密な世界がそこにありました。
ゲーム好き、ゲーム音楽好きとしては、そこに魅力を感じないわけはなく。
終わってみれば、あっという間の3時間でした。

とはいえ、尺が今回の演奏会以上に長かったら、さすがにダレていたと思います。
鑑賞する身としては3時間前後が限度でしょうか。
今回ぐらいの尺が、個人的にはちょうど良く感じました。

■回を重ねるごとに演奏はレベルアップ
GAMEバンドの演奏会に行く度に感じることですが、演奏自体は回を重ねるごとにレベルアップしているように思います。
GAMEバンドの演奏会には「2nd Concert」から足を運び続けていますが、その頃に比べると確実に相当上手くなっています。

2ndの頃から、ゲーム音楽への情熱は、他の団体に負けず劣らずでした。
ただ、情熱が先走っていて、演奏自体は決して手放しに褒められるものではありませんでした。
それが、数回前から音色に安定感が出るようになり、演奏を安心して聴けるようなっていきました。
音を盛大に外したり調和が乱れる回数が劇的に減って、すごく聴きやすくなりました。
その点は、今回も健在でした。

今回はその上に更に、ゲーム内の世界観や登場人物たちの情感までもが、曲によってははっきりわかるほど表現されていたように感じました。
ただ演奏するだけでなく、ゲームを知っている人だけでなく、ゲームを知らない人にもその雰囲気が少しでも伝わるようにという、そんな意思を演奏の端々から受け取りました。
ただ「この曲が好きなんだーっ!」という情熱をステージから放出するだけではなく、演奏側と観客側の間で思い出や記憶も含むゲームの世界を共有する空気感がありました。
その空気感が、とても心地良かったです。

■吹奏楽らしい力強く楽しい演奏
演奏自体は吹奏楽らしく非常に力強いものでした。
腹に響くような金管の低音や、心地良く耳を撫でていく木管、場に彩を与えて盛り上げる打楽器、どれも見事な演奏でした。
それらが上手く融合して一体となった音が、洪水となって押し寄せてくる様が感じられるほどに、圧倒されました。
その圧倒される感じが、楽しかったです。

楽しいと言えば、演奏者の方々からも「楽しい!」オーラをしばしば感じました。
難しい曲であるほどに、それが強かったように思います。
ゲーム音楽を演奏できる喜びはもちろんのこと、もっと根幹の吹奏楽自体も楽しんでいる様子が窺えました。
和音が綺麗に揃った時、難しいフレーズを決めたとき、その時々にそのような雰囲気を感じられて。
それに中てられたのか、その点も鑑賞していて嬉しいというか楽しかったです。

■吹奏楽用に原曲をうまく落とし込んだ編曲
アレンジはそれほど強くなく、かといって全くないわけでもなく。
原曲やゲームの雰囲気を色濃く残したまま、吹奏楽、それもアマチュアの楽団で演奏可能なレベルに落とし込まれていました。
原曲を忠実に再現するのではなく、ゲームの世界観や原曲のニュアンスを忠実に再現するような、そんな感じです。

原曲を知っている曲でも、違和感は特にありませんでした。
むしろ、吹奏楽用に壮大さが2~3割増しにアレンジされていた分、非常に熱くて満足しました。

ここはどうしても外せないという超絶技巧部分もいくつか残っていましたが、そこは演奏されている方々が頑張ってクリアしていました。
そのような難解な部分であってもトチることはあまりなくて、見事にクリアしていっていました。
そういう点からも、演奏者の方々のレベルアップっぷりを感じました。

■吹奏楽に合唱が加わったことによる幅の広いハーモニー
今回の演奏会には、ゲーム音楽のコーラス団体「Chor Crystal Mana」(以下、CCM)も賛助参加。
4th Concert以来の再登場です。

CCMのコーラスも、端的に言えばとても素晴らしかったです。
とてもしっかりと響き渡る歌声で、吹奏楽の演奏にさらなる花を添えていました。
吹奏楽だけでは限界がある表現の幅を、CCMの参加によってググッと広がっていて。
歌声が乗るだけで、こんなにも表現に幅が出るものかと感嘆しました。

また、CCMのコーラスの入り方が絶妙で。
ここでコーラスが欲しいなぁ、というところに入ってくるのはもちろんのこと。
ここでコーラスが加わるのか、という意外性もところどころにあって。
とにかくとても良かったです。
歌声の偉大さを、改めて実感しました。

■演奏会のテーマは「映画」
今回の演奏会の構成は、全3部構成。
第1部と第3部はがっちりした演奏で、第2部はGAMEバンドではお馴染みの演出たっぷりな演奏でした。

今回の演奏会のテーマは「映画」。
第1部と第2部は、その「映画」をもとにしたストーリー仕立てで進行しました。
そのテーマの都合上、某TVの映画枠のOPに流れるジングルが演奏されたり、映画館の上映前告知でお馴染みのカメラ頭のアイツが登場したりといった仕込みもありました。
カメラ頭のアイツについては、ちょうど演奏会の数時間前に映画館へ行ってきたばかりだったので、なんだか妙なデジャヴュを感じてみたり。
数時間前に見たばかりで本家本元の映像が記憶に新しくて、それと比較しながら見ていたのですが、再現度があまりに高くて驚きました。
違和感が仕事しませんでした。

第3部はテーマから離れて、FF9の曲を組曲仕立てでがっつりと演奏。
第3部は演出一切なしの、演奏によるガチンコ勝負でした。

GAMEバンドでお馴染みの演出は、全体平均を考えると、過去の演奏会に比べて控えめでした。
演出にかける力の大半を第2部に注ぎ込んだ形になっていたため、第2部だけが突出して演出が強かったです。

その第2部の演出ですが、力の入れ具合が良い意味でおかしなベクトルにすっ飛んでいました。
かなりがっつりとした演劇がステージ上で披露され、それに吹奏楽団による生演奏のBGMが付いたような感じです。
ネタを盛り込みつつも、シナリオだけではなく台詞まである演出で、本格的でした。
演奏よりも演劇の方に集中力を取られてしまって、演奏をあまりしっかり聴けなかった点だけが心残りでしたが、演出が素晴らしかったので文句はあまりありませんでした。
むしろ、楽しかったです。

■コスプレ楽団は今回も健在
GAMEバンドの演奏会と言えば、演奏者のコスプレも魅力の一つ。
今回も、第1部と第2部は、コスプレ姿で登場されていました。
それも、GAMEバンドの演奏者だけでなく、CCMの方々まで。
4thのとき以上にCCMがガチのコスプレをしていたことには驚きました。いいぞもっとやれ。

どのコスプレもゲームにちなんだものばかりなので、ゲーム好きとしてはたまりません。
自分の好きなキャラのコスを見つけると、テンションが上がりました。
なんだろう、なんでコス一つでこんなに熱く楽しくなれるんだろう。

■感想まとめ
毎回、耳で楽しめて目でも楽しめるGAMEバンドの演奏会ですが、今回も非常に楽しい演奏会でした。
今回は演奏により一層磨きがかかっていて、とても聴き応えのある演奏会でした。
CCMとのタッグも絶妙で、互いに良い感じに共鳴し合っていて、迫力と表現の幅のある演奏だったと思います。
次回の演奏会の概要の発表はありませんでしたが、次回もあればぜひ参加したいと思います。


これより下の追記は、今回の演奏会のセットリストと、ゲームタイトルごとの感想になります。

[GMCD] ひぐらしのなく頃に奏

同人ゲームとして発表された後に数々のコンシューマ機に移植されたテキスト型アドベンチャーゲーム「ひぐらしのなく頃に」の弦楽アレンジ盤「ひぐらしのなく頃に奏」を一通り聴いてみました。
収録曲数は13曲で、再生時間はトータルで約55分。

「ひぐらしのなく頃に」の原作ゲームの方は、現在PS Vitaで「ひぐらしのなく頃に粋」を鋭意プレイ中です。
アニメ化された頃から存在は知っていたのですが、なかなか手を出せずに今日まで至ってしまいました。
「確かコンシューマ機でDL配信されていたはずだから、他にも積みゲーあるし、まぁ後回しでもいっか」とタカをくくっていたら、開発会社倒産の影響を受けて気が付いたときには配信停止。
最近(2017年春頃)ようやく配信再開されたのを機に、「今やっておかないとプレイできなくなるかも・・・」という危機感を煽られてプレイに至った次第です。
現時点ではまだクリアしておらず、ようやく罪滅し編のENDにたどり着けそうな目途がたったところです。
そして、プレイ時間は80時間を超えました。長い。。。

ついでに言えば、アニメはどれも未視聴です。
いつかゲームをプレイするつもりでいたので、あえてアニメ自体は避けて通っていました。
プレイする気のあるゲームについては、琴線に触れたその時点から、ゲーム内容に関する一切の事前情報を遮断しておきたくなる性質のようです、自分。

それでも、「ひぐらしのなく頃に」の超有名曲「You」は知っていました。
というか、むしろゲームをプレイするずっと前から大好きだった曲です。
アニメ化された際に発売されたイメージソングアルバム「かけらむすび」に収録されていた「you -Visionen im Spiegel-」がとても強烈に心に響いて、一発で惚れ込んでいました。
それ以来の大好きな曲で、原曲や他のアレンジも気になって聴き漁ったこともあるくらいです。

そんなわけで、今回のアルバムをゲットした目的の半分は、「You」の弦楽アレンジが聴きたかったことです。

そして、目的の残り半分は「why, or why not」でした。
こちらは、コンポーザさん目当てで原曲CDを買って好きになった曲です。
そもそも「ひぐらしのなく頃に」を知ったキッカケである「かけらむすび」をゲットしたのも、同じコンポーザさんが参加されていたからだったりします。
「かけらむすび」が想像以上に良いアルバムだったので、そのときに原作ゲームやアニメにも興味を抱いたのですが、何のボタンの掛け違いからか、結局今に至るまで先送りになってしまったわけですが。

今回のアルバム自体はゲームプレイ開始前に購入しました。
その直後に一通り聴いた後、ゲームプレイし始めたのを機に少し寝かせて、最近また聴き始めています。

ゲーム音楽ではよくあることだけど、ゲームをプレイする前と後とで、曲に対する印象がかなり変わりました。
弦楽器+ピアノというシンプルな編成のため、音色が非常にシンプル。
ゲームプレイ前に聴いたときはもうちょっと音の厚みが欲しいなと感じたほどに、シンプルさが際立っています。
そのため、最初は物足りなさを感じました。
もっとこう、ドーンとしたインパクトが欲しいな、と思ったこともあります。

が、ゲームをある程度プレイした今聴いてみたら、逆にこのシンプルさが「ひぐらしのなく頃に」らしい味わいを醸し出しているようにも思えます。
原曲も、しっとりとしたシンプルなBGMが多いし。
原作ゲームと原曲を重視した結果のシンプルなアレンジだとしたら、納得です。

原作がゲームということもあって、ここではゲーム音楽のアルバムとして取り上げましたが、収録曲の中にはアニメのOP/EDも含まれています。
前述の「why, or why not」も、確かアニメ1期のED曲だったと思いますし。
原曲を知っていると、今回のアコースティックなアレンジは新鮮に感じました。
耳に馴染んでいる原曲の面影を残したまま、弦楽器+ピアノによるしっとりとしたアレンジになっているので、興味深いという意味で面白く、そしてすんなり聴けました。
ただし、ボーカルは基本的に不在なので、そこは注意が必要かもしれません。
例外的に「You」だけVocalバージョンも収録されています。

それと、「You」のアレンジ違い、またはそのフレーズを使用した曲が思ったより多数収録されています。
「You」という名前を冠した曲だけでも3曲あり、さらに「Thanks」や「こころむすび」まであります。
アルバムの後半は、本当に「You」無双状態です。
「ひぐらしのなく頃に」って他にも多数の曲があるのに、こんなに「You」無双状態でいいのかな、とほんのり不安に感じたほど。
いやまぁ、「You」は好きな曲なので、個人的には問題ないしうれしいくらいですが。

そんなわけで、曲の構成比としては、アニメ・ゲームのOP/ED曲が4割、「You」とそのフレーズを含む曲が4割、残りの2割がその他というような感じです。
「You」以外の他のBGMをもっと聴きたかったなぁと思いはするけれど、「You」があまりにも有名だから仕方ないのかなと思うところもあり、絶賛ゲームプレイ中の身としては少々複雑な印象を否めません。
まぁ、「You」が神曲なのは揺ぎ無いのですが。

一通り聴いて一番印象的だった曲は「You-Destructive」。
聴き馴染みな「You」でありながら、切なさの裏に見える隠しきれない破壊衝動のような黒さが、妙に印象に残りました。
このアルバムにおいては珍しく激しい曲でもあります。
これが、すこぶる格好良い曲でした。
ゲームプレイ前も後も、この曲には妙に魅了されています。

弦楽アレンジ盤「ひぐらしのなく頃に」でしたが、シンプルながらもゲームの世界観が上手く表現されていて、面白い作品でした。
自分がそうであったように、聴くならばゲームをある程度プレイした後をオススメします。
また、「You」をたっぷり聴けるので、「You」が好きな方にもオススメかもしれません。

[GMEV] シュデンゲンアンサンブル 第六回演奏会

5月27日に、「Melodies of Crystal」(以下、MoC)主催の演奏会「シュデンゲンアンサンブル 第六回演奏会」が開催されたので、行ってきました。
会場は、江戸川区総合文化センター 小ホール。
14:00に開演し、16:35頃に終演しました。

■3作品中2作品は馴染みのないものだったけれど、MoCなのでとりあえず行ってみた
今回の演奏会では、「サンサーラ・ナーガ2」「ポポロクロイス物語」「FINAL FANTASY VI」の3つの作品の楽曲を演奏。
これまでのMoCの演奏会は、1回につき大抵1タイトル、多くても関連性のある2タイトルを取り上げて、じっくり掘り下げた演奏会を開催していたので、まずその「関連性のない3作品」という点に意外性を感じました。
「サンサーラ・ナーガ2」のような曲数のあまりないタイトルをどうしても演奏したかったけれど、それだけでは一回の演奏会にしては尺が足りないという事情により、3タイトル構成にしたのでしょうか。

演奏された3作品のうち「サンサーラ・ナーガ2」と「ポポロクロイス物語」の2タイトルは、個人的には全く馴染みのない作品でした。
ゲームは未プレイだし、原曲は今回の演奏会の一週間ほど前になって慌てて軽く予習をした程度。
そのため、ゲームがどんな物語で、どの曲がどういうシーンで流れるのか、全くわからない状態でした。
それでも今回の演奏会に足を運ぼうと思ったのは、FF6の曲が目当てだったことと、これまで数多くの素晴らしい演奏を聴かせてくれたMoCの演奏会だから、でした。
あと、「サンサーラ・ナーガ2」も「ポポロクロイス物語」も名作という噂をちらほら耳にしていたことも、多少影響していたかもしれません。

■小規模編成ながらも確かな技術力に裏打ちされた演奏
編成は、いつも通りの小規模な室内楽形式。
弦楽器5人、木管楽器4人という編成です。
FF6のときのみ、そこにトランペット1人とパーカッション(ドラムセット)1人が追加されていました。

演奏技術的な面については、いつも通りのハイレベルでした。
編成が小さいため一人一人の技量が演奏に如実に表れやすいのですが、どの奏者さんもとてつもなく上手。
和音や発音の乱れが非常に少なかったです。
伴奏で流れていた高音や低音部分のとんでもなくピロピロした箇所も、見事に弾きこなしていました。
あのピロピロしたところの手や指の動きは、見ているだけですごいと感嘆させられます。

演奏技術がめちゃくちゃハイレベルなため、室内楽形式とはいえ迫力はオーケストラに負けていません。
むしろ、室内楽だからこその細やかな演奏が魅力的だったような気がします。
出すところは盛大に奏でつつ、繊細な部分はより細やかに表現することができて。
その点は、室内楽ならではという印象を受けました。

■自分の曲に対する思い入れの問題か?
そんなわけで、演奏自体は確かに凄かったのですが、その一方で曲への入れ込み具合というか、音に含まれる熱量はいつもに比べるとやや少なく感じがしました。
これまでのMoCの演奏と言えば、「俺の演奏を聴けーッ!」と言わんばかりの熱のこもったものばかり。
音の向こうにドヤ顔が見えるような演奏というか、それくらいの熱量を感じていました。
そんな過去の演奏会に比べると、今回の演奏はさっぱりとしているというか、淡々としているというか、どことなく冷静な感じがしました。

もっとも、自分の曲に対する思い入れに原因があるのかもしれませんが。
あまりに馴染みのない曲ばかりだったので。

■ゲームを知らなくても知ったような気になれる深い考察溢れた前説
演奏から少し話は変わって、前半と後半の開演前に挟み込まれた前説が、とても分かりやすくて良かったです。
特に「サンサーラ・ナーガ2」はゲームの概要すら全く知らない未知の存在、知っているのはパッケージイラストぐらいという状態だったので、非常に助かりました。
ゲームの概要や編曲の意図が簡単にかつ適度に解説されて、鑑賞するときの程よい良い手掛かりになりました。
おかげで、「今のフレーズはさっきの解説にあったところかな」とか「これはさっき説明された表現か」とか、演奏を聴きながらシーンを想像するのが、多少楽になりました。

■感想まとめ
いつものMoCの演奏会に比べるとやや物足りなさを感じるところがなくもなかったのですが、演奏自体は相変わらず見事でした。
今回は馴染みの薄い曲ばかりだったのでアレでしたが、このクオリティの高さはなかなか他に類を見ないものだと思うので、思い入れのあるゲームタイトルの演奏会が開催されたらまた行ってみたいと思います。

次回、第七回演奏会の開催が既に決定していて、7/19に東京で、そして8/11に名古屋で開催されるそうです。
タイトルは「ゼノギアス」と「クロノ・クロス」。
プレオーダーが5/28までで、一般販売が6/10とのことです。
諸事情により一般販売を狙っているのですが、この組み合わせはチケット争奪戦になりそうだなぁ。


これより下の追記は、今回の演奏会のセットリストと、ゲームタイトルごとの感想になります。

[GMCD] WORLD OF FINAL FANTASY Original Soundtrack

PS4/PS VitaのRPG「ワールド オブ ファイナルファンタジー」(以下、WoFF)のOSTを発売日直後に買ったきり放置していたのですが、ようやく最近になって一通り聴き終わりました。
CD4枚組で、収録曲数は全93曲収録。
再生時間は、トータルで4時間強です。
FFのスピンオフ作品の楽曲にしては、ボリュームがかなりあります。

ゲームは、PS4版をクリア済みです。
このOSTの一番最後に収録されている曲が流れるエンディングまでプレイしたので、たぶん最後までプレイしたと思います。
サブクエストやミラージュのコンプリートのようなやり込み要素は、それほどやり込んでいませんが。

収録曲のおよそ半分はWoFFオリジナルの楽曲、残りの半分はFFナンバリングタイトルのアレンジ曲です。
オリジナル楽曲は、主に浜渦正志氏が担当。
アレンジ曲は、主に片岡真悟氏が担当されています。

WoFFオリジナル楽曲は、全体的には明るくポジティブで、ちまちまぴょこぴょこしている感じです。
ゲームに登場するあの2頭身サイズのキャラクターたちがちまちま動いている様子を、そのまま曲として表現しているような。
音があちこちに飛び跳ね回っている感じがします。
ずっと聴いていたら、なんというか、こう、小動物の動いている様を眺めているような気分になりました。
小動物の動画のBGMにとても合いそうな曲が多いです。

そういう意味では、正しい意味でゲームのBGMに徹している感じです。
自己主張の強い派手さはあまりありません。

とはいえ、例外もあります。
「ランウェイ・メロディ」は激しい曲ですし、「メガミラージュ・メロディ」や「ギガバトル・ワールド」は正統派バトル曲といった趣の格好良さがあります。
バトル曲は大体どれも格好良いです。
浜渦さんのバトル曲が好きな方であれば、気に入るのではないかと。

というか、バトル曲に限らず、曲のあちこちから浜渦さんらしさが滲み出ています。
高音域が強くて煌びやかなところとか、曲の展開が時々ものすごくトリッキーなところとか。
浜渦さんらしさが強く感じられる曲ばかりです。

FFのナンバリングタイトルのBGMのアレンジの方は、原曲の主旋律を残したまま、かなり大胆にアレンジされています。
こちらもWoFFオリジナル曲に合わせたかのような、ぴょこぴょこした感じになっています。
格好良い曲もしっとりした曲も、大体どことなく可愛い要素が加わっている気がします。

ただ、アレンジとしては悪くないです。
原曲の良さを残して懐かしさを感じさせつつも、ゲームの可愛い世界観とマッチさせているところは、よくできていると思いました。

WoFFオリジナル楽曲もアレンジ曲も、例外はありつつもそんな可愛らしいちまっとした曲ばかりですが、きちんと耳に残るところがなんとも不思議な感じです。
ゲームをプレイしていたときにはあまり意識していませんでしたが、改めてOSTで聴き直してみたら結構耳に残っている曲が多くて驚きました。
OSTを紐解くまではゲームプレイ時の記憶を結構忘れかけていたのですが、OSTを聴き始めたら「そういえば、あのシーンでこの曲が流れていたなぁ」とプレイ時のことを思い出すことが多かったです。
やはり、ゲームプレイ中に長時間耳にしているから、耳に刷り込まれているのでしょうか。

あと、OSTで改めてBGMを聴き直して、良曲が多かったことにも気付かされました。
ゲームプレイ時はそれどころではなかったこともあり、あまり意識してBGMを聴いていなかったのですが、曲単体で聴き直したら「この曲、結構良いな」と感じることがしばしば。
「ノリノリ・メロディ」は、OSTで初めて良さを実感しました。この曲、今回のOSTの中ではかなり好きな曲です。

WoFFの曲は、可愛らしいちまっとした雰囲気の曲ばかりなので、そういう曲が好みの方にはオススメです。
ゲームをプレイしていないと入り込み難い類のOSTですが、ゲームをプレイしていて「この曲良いな」と思ったことが何度かあったなら、買いかもしれません。

[GMEV] 逆転裁判15周年記念 オーケストラコンサート

5月6日に、「逆転裁判」シリーズの楽曲を演奏するオーケストラコンサート「逆転裁判15周年記念 オーケストラコンサート」が開催されました。
昼公演と夜公演の2回開催されたのですが、そのうち夜公演に行ってきたので、その感想を記します。
会場は、東京文化会館 大ホール。
18:30に開演し、20:50頃に終演しました。

■2008年以来9年ぶりでシリーズ勢揃いのオーケストラコンサート
逆転裁判のオーケストラコンサートは、今回が初ではありません。
2008年の春と秋に2回開催されています。
ただ、それ以来なぜか一度も開催されなかったため、今回のコンサートは実に9年ぶりということになります。
9年ぶりという月日の長さと、その9年間に一度も開催されなかったことに、改めて驚きを禁じ得ませんでした。

9年ぶりということもあり、その長い月日の間に「逆転裁判」シリーズ作品はいくつも発売されました。
5や6の他に、スピンオフ作品である「逆転検事」シリーズや「大逆転裁判」もありました。
今回の演奏会ではそれらが一堂に会して、満遍なく演奏されました。

なお、演奏と指揮は9年前のコンサートと同じで、東京フィルハーモニー交響楽団と栗田博文氏でした。

■編曲は岩垂徳行さんが担当
今回演奏された曲は、全て岩垂徳行さんが改めて編曲し直したものだそうです。
オーケストラアルバムなどで発表済みの曲も、今回用に改めて編曲されていました。
とはいえ、既にオーケストレーションされている曲については、その大部分を残したまま、少しだけオリジナルフレーズや音を追加した程度。
確かに新たに編曲し直されていることは明白でしたが、さりとて全く別物になっていたわけでもなく。
その既存のものを生かしたブラッシュアップ加減が絶妙で、今回のアレンジにも好感が持てました。

5や6、「逆転検事」、「大逆転裁判」など2008年のコンサート以降に発売されたゲームの曲については、今回オーケストレーション化されて披露されました。
5は昼の部のみの演目だったため夜の部では聴けなかったのですが、6や「逆転検事」「大逆転裁判」の組曲はようやく聴けたという感慨がありました。
特に「大逆転裁判」のOSTが好きなので、やっとオーケストレーションされたと非常に嬉しく思いました。

今回、岩垂徳行さんがゲストとして登壇されることはなかったのですが、ぜひ編曲の意図を伺いたかったです。
まぁ、真裏の東京ゲームタクトの方に参加されていたから、仕方ありませんが。

■とにかく重厚で勇壮で熱い演奏の数々
演奏は、どの曲もとても熱く格好良かったです。
9年前のコンサートで演奏された曲はもちろんのこと、今回初めてオーケストラで演奏された曲もとても良かったです。
ゲーム内の手に汗握るたぎる展開を彷彿とさせるような、熱い演奏でした。
夜の部だけとはいえ、鑑賞に来られて本当に良かったです。

鑑賞前は、自分都合によりあまり楽しめないかもと思っていました。
前日のニーアコンサートの余韻を引きずっていたことと、5月3日から4日連続で演奏会に行っていて疲労がピークだったこと、その上当日昼に別件の演奏会に行っていたことが重なり、存分に楽しめるほどHPに余裕がなかったのです。
そんなわけで、実は当初レビューを投下する予定はありませんでした。
体力的に書いている余裕はないだろうなぁ、と思っていたので。
それが一転して書きたいと思えたのは、ひとえに今回の演奏会が楽しかったからに他なりません。
実際にコンサートが始まったら、蓄積していた疲労や何やらがあっという間に吹っ飛びました。
逆にエネルギーをもらったような気さえします。

5日のニーアコンサートは切なさが大爆発していたけれど、今回の逆転裁判の方は楽しさが大爆発していました。
それぞれ別ベクトルで良かったのも、前日のコンサートを引きずらずに、こちらはこちらで純粋に楽しめた要因だったかもしれません。
こんなに楽しいのなら、昼の部も行っておけば良かったなぁと、終演後に軽く後悔しました。
昼の部のチケットも確保しておきながら、別件を優先して行かなかっただけに、余計に後悔が強かったです。

演奏中、ステージ上のスクリーンには、曲に合わせてゲームのプレイ動画が流れていました。
が、自分の座席が最前列だったためスクリーンを見上げる格好になり、ずっと見上げていると首が痛いことと、映像のフラッシュが目に痛くて見続けていると頭痛がするという事情により、映像はほとんど視界の外に追いやっていました。
曲が変わったときにチラッと、どんなシーンの曲に移行したのかを確認するために見たぐらいなので、具体的にどんなシーンが流れたのかは把握できませんでした。

■面白おかしい掛け合いカゲアナ&トーク
開演前に、成歩堂と御剣のとても楽しいカゲアナが入りました。
台本は、今回のために山崎Dが書き下ろしたもの。
結構長いカゲアナで、10分ぐらいかけてやっていました。

一応台本があったものの、蓋を開けてみたらかなりアドリブの入ったものになったそうです。
演出の都合により非常口の目印を消灯するから、今のうちに指を指して「ここだ!」と確認するように、という流れ以降、御剣の指示により観客にもそれを強要するという下りはアドリブだったそうです。
大きな声で「ここだ!」をしない限り何度でもやり続けると言われてしまったので、2回目で多くの人が「ここだ!」と叫んでいました。

また、成歩堂が途中で台詞を噛んでしまい、観客席から拍手が沸き起こっていました。
どうやら昼の部でも噛んでいたそうです。
近藤さん、ドンマイ。

演奏会中のゲストトークは、計3回ありました。

1回目のトークは、2曲目と3曲目の間。
ゲストとして、成歩堂龍一役の近藤孝行さんと、御剣伶侍役の竹本英史さんが登場されました。
登場早々に観客席がざわついていたのは、どうやら竹本さんの衣装が昼の部から変わっていたためだった様子。
近藤さんはややラフな黒のフォーマルスーツに対し、竹本さんはがっちりした白の正装でした。
昼の部は、一体どんな衣装だったのだろう。

近藤さんが終始素であったことに対して、竹本さんは終始御剣モードでトークされていました。
あの御剣の尊大な感じをずっと維持していました。
3回目のトークで「僕たちがキャラを引っ張っているのか、キャラに僕たちが引っ張られているのか」と近藤さんが仰られていましたが、ここでの竹本さんに関しては明らかに後者だったと思います。

トークは非常にフリーダムでした。
開演前に成歩堂と御剣のカゲアナがあったのですが、そこで近藤さんが噛んでしまったことを、この1回目のトークでひたすら謝罪していました。
個人的にはそこまで謝らなくてもいいのにと思ったり。むしろ、我々の業界ではご褒美です。

竹本さんは、物販にあったクラッチバッグを持参していました。
そしてそのバッグに話を振られると、バッグの正しい使い方についてレクチャーを始めました。
まずジッパーを開けて、中のものを取り出す。そこで出てきたのは、指揮棒という名のボールペン。
「次の曲はこれで指揮するから」と、栗田さんが逆に登場し難くなるような発言を、御剣口調でされていました。
# 実際には、次の曲は正規の指揮棒で指揮されました。そりゃそうだ。

2回目のトークは、第2部開始直後。
ゲストとして、「逆転裁判」シリーズのプロデューサーである江城元秀氏と、「大逆転裁判」の音楽を担当された北川保昌氏が登場。
「大逆転裁判」の音楽にまつわる制作秘話を披露されていました。

「大逆転裁判」の曲は、小物の音色を重要視して制作しているそうです。
オルゴールの一音一音やベルの音は、実際に鳴らしてそれをマイクで録音し、サンプリングして楽曲に取り入れていていると語られていました。

また、ディレクターの巧舟氏の要求が高く、成歩堂龍ノ介のテーマは17回もリテイクしたそうです。
話によると、6番目のものを作り直して12番目として提出し、それをさらに修正したものが最終形として採用されたとのこと。
「大逆転裁判2」でもやはり巧氏の要求が厳しくて、「その曲にアイデンティティはあるのか」と何度も指摘されているらしいです。

「大逆転裁判2」ではタップダンスの実際の音が取り入れられる予定だそうです。
その音の収録時の模様が、映像で公開されました。
音と同時にダンス時の人の動きもモーションキャプチャーで撮影していました。
かなり本格的なタップダンスで、音もダンスの動きもゲーム内でどのように使われるのか気になります。
ただ、実際にタップダンスを使う予定の曲は巧氏のOKがまだ出ていないそうで、本採用されるかどうかは未定と不穏なことを仰っていました。

3回目のトークは、本編最後の曲の前。
近藤さんと竹本さん、江城Pが登場されました。
各人から一言ずつコメントということで、トップバッターとして近藤さんに話を振られた途端、竹本さんがゴドーの曲の話をし始めていました。
近藤さんと竹本さんがステージ脇で演奏を聴いていて、ゴドーの曲が始まった途端に2人揃って「きたー・・・・」と同じ感嘆の声を漏らしたそうです。
ひたすら、ゴドーの演奏を絶賛されていました。

ちなみに、竹本さんは御剣のテーマ曲も絶賛していました。
ありとあらゆる美辞麗句を並べていて、さすがに近藤さんにツッコミを入れられていました。

なお、サプライズ情報は特にありませんでした。
「大逆転裁判2」の既出情報が改めてアナウンスされた程度です。

■〆は恒例の「異議あり!」
演奏会の最後の〆は、観客を含めた全員による「異議あり!」。
逆転裁判と言えば、これしかありません。
近藤さんの掛け声に合わせて「異議あり!」が叫ばれました。

逆転裁判のイベントの〆は大体これなのですが、これまでは気恥ずかしさであまりビシッとできないでいました。
ところが、今回はオーラスの曲で緊張が取れたからか、トークの掛け合いが楽しかったからか、はたまた最後の最後で近藤さんがまた噛んだからなのか、一番気持ちよく「異議あり!」を言えたような気がしました。

■感想まとめ
即興の小ネタがあちこちにあり、熱い演奏はもちろんのこと、トークも大盛り上がりで非常に楽しい演奏会でした。
ナンバリングタイトルだけでなく、「逆転検事」や「大逆転裁判」」まで網羅的に演奏してくれた点も、好感度の高いポイントです。
個人的な欲を言えば「王泥喜法介 ~新章開廷!」が聴きたかったところですが、今回の選曲も大満足でした。
ぜひ、次回の演奏会も期待したいです。
とはいえ、さすがに9年も待つのは長いので、せめて遅くとも5年後の20周年に開催してほしいです。

あと、昼の部でしか演奏されなかった曲が聴きたいので、ぜひ音源化をお願いしたいです。
「感動的だった」という「綾里真宵 ~逆転姉妹のテーマ」がすごく気になります。


これより下の追記は、今回の演奏会のセットリストと、印象に残った曲ごとの感想になります。