[本] 銀の檻を溶かして

2008/05/31(土) 21:40:02 | カテゴリ:
高里椎奈「銀の檻を溶かして」(講談社文庫)読了。

学校の校庭に巨大な「雪の妖精」が一夜にして出現し、それが世間の注目を一身に集めていた頃。
深山木薬店に、薬店とは異なる裏稼業――奇怪な事件専門の探偵業――に対して依頼人がやってきた。依頼人は市橋という、不動産会社の一営業。その彼の依頼は、なんと「悪魔との契約破棄」だった。


第11回メフィスト賞受賞作で、後に「薬屋探偵妖綺談」と呼ばれるシリーズの第一作。
そうか、これもメフィスト出身だったのか。
ターゲットの新規開拓を狙ったのか、単に講談社がチャレンジャーなのか。。。

文庫カバー表紙の絵から察したライトノベル的イメージとほぼ違わない内容でした。
ライトノベル的新本格っぽいミステリ、と言えばいいだろうか。
新本格と言い切れないのは、
冒頭から探偵役キャラが真相を明かすまで間に読者に提示される鍵が
なんだか少な過ぎた気がしたからと、
トリックがメインという感じではなかったから。
事件が徐々に明かされていくのではなく、最後に一気に解明されるタイプです。

本作で特徴的なのは登場キャラの作りだと思う。
帯や背表紙のあらすじで伏字が使われてるくらい、
メインの3人は容姿や性格以外も特徴的なのだが、
出てくる脇役も結構突き抜けている感じがする。
あまり普通っぽい人物がいないような。
そういった某ターゲット層を狙ったようなキャラ作りと軽快な会話が、
どことなくライトノベル的でした。

キャラクターに慣れさえすれば、事件自体は真面目な事件(特に後半)なので、
わりとすんなり読めると思う。

ライトノベルならいくつか読んだことあるけれど、
ミステリは難しそうで手を出していないが興味はある、という人にオススメかと。

[本] 空の境界

2008/05/18(日) 00:06:13 | カテゴリ:
奈須きのこ「空の境界」(講談社文庫)をようやく全巻読了。

交通事故に遭い昏睡していた両儀式が、2年の歳月を経て目を覚ました。
2年間の昏睡の間に、彼女は「あらゆるものの死」を見る能力を得る。しかし、記憶を再認する能力が欠如し、昏睡前の記憶を自分の記憶として認識できなくなっていた。
生きている実感を得られない式は、かつての自分らしく夜の街を徘徊する。自身の衝動のためと、常識から外れた存在を抹殺するために。


文庫で上・中・下の全3巻構成。
読了までに1ヶ月以上かかりました。はい、かかり過ぎ。

本の名前だけは随分前から知っていたし、評判も度々耳にすることがあったけれど、
なんとなく今まで読むのを避けていました。
理由は「TYPE-MOONだから」。
TYPE-MOONって同人ゲームにはそれほど明るくない俺でも知ってるくらいの団体で、
でも俺マイナー好きなアマノジャクなので、有名なものほど敬遠するというか(何
それなのに読んでみようという気になったのは、
たまたま積ん読も読みたい本もない状態で書店の文庫コーナー眺めてて目に止まったから、と
3冊分なら次に読みたい本が出るまでの時間稼ぎには十分だろう、という
なんとも消極的な理由からでした。

そんな俺の性格を知ってる友人に「空の境界、読み始めた」と言ったら、
かなり驚かれました。まぁ、そりゃそーだろう。
ちなみに、その友人による本作の評価は「中二病」。
それはもう清々しいくらいばっさりと言われましたw

読んでる途中まではそれほど中二病という感じがしなかったので、
その評価に多少違和感を感じていたのだけど、
最後まで読んで友人の評価を理解しました。中二病と言われれば、確かにそうかも。


ストーリー的には、現代伝奇ファンタジー、っぽい?
世界観がゲームっぽく、そういったカテゴリで共通の雰囲気というか空気感が漂ってます。
また、作中で展開される理論にもそういったところがあるので、
ゲーム世代なら読めるけれど、そうでないとちょっと厳しいかもしれない。
あと、流血シーンやそれ以上のシーンがかなりあるので、
そういったものが苦手な方にもオススメできません。
まぁ、それほど描写は厳しくなくて、情景の割には妙にさらっとしてるんだけど。


全体の感想は・・・・・・書き難いこれ。
ぐわーっと感じるものがあるかっていうとそうでもないんだけど、
でも先が気になる展開だったりもして、
物語を追っていたら、気が付けば読み終わっていたという感じです。

作中の中盤あたりから繁茂に出てくる「根源の渦」の話は、結構おもしろかったです。
と同時に、仮に根源の渦なるものが本当にあるとして、
自分の根源はなんだろな、という素朴な疑問もあったり。

伝奇系のゲーム好きなら一読しておくのもいいと思った作品でした。

[ゲームRev] ルクス・ペイン

DSのADV「ルクス・ペイン」クリア。
プレイ時間は、1周目は通常エンドで19時間。2周目でグッドエンドで11時間。計30時間。
最初からグッドエンド狙いでプレイすれば、20時間ぐらいで終わると思う。
マルチストーリーというほど話の流れに分岐があるわけではなく、
グッドエンド以外の終わり方は途中でぶった切られるような形なので、
正直グッドエンドだけ見ればいいとも言えるかと。


これの前にPS2でプレイしていたADVの影響か、ここ数日ものすごくADVに飢えていて、
しかしGWに終わらせられるくらいのボリュームというと1本ぐらいだろうな、ということで、
同時期に発売された「タイム・ホロウ」と迷ったんだけど、
結局「ルクス・ペイン」を選びました。
理由は、コンポーザとしてイトケンさんが参加されていることと、
「タイム・ホロウ」より知名度が低かったことと、
こっちの方がストーリーが痛そうだったから(ぁ

プレイし終わった今となって感じることは、
確かに痛いといえば痛かったです。
ストーリーが、というよりは、登場人物の一部が。
やっていけるのかこの街、とプレイしてるこっちが不安になるくらい、
電波な人が多い気がする。特におっさん層に。


箱の後に書かれているジャンル名に
「伝奇ジュブナイル・アクティブADV」と書かれているだけあって、
舞台の半分は学園。登場人物の半分は学生。
クラスメイトとの会話は、ジュブナイル系によくある甘酸っぱい感じのが多くて、
そういう雰囲気が好きな人にはたまらないかもしれない。


システムは、基本的にテキストを読み進めていくタイプだけれど、
「アクティブADV」というジャンルの通り、多少のアクションをこなさなければならない。
慣れればそんなに難しくはないけれど、
慣れるまで何回も心を削り過ぎてゲームオーバーになったりして、ちょっと苦労しました。
レクチャー的なものはほとんどないので、プレイ前に取説は読んでおいた方がいいかも。
# ←取説読まずにプレイして、セーブの仕方がしばらくわからなかった人


続編も作ろうと思えば作れるような終わり方になっていたので、
人気が出れば作るのかなぁ、と邪推してみたり。
ただ続編作るのであれば、メッセージスキップ、既読スキップ、イベントスキップは
必ず入れて欲しいところ。
周回プレイを前提にしていなければ必要ないかもしれないけれど、
今回1周目でグッドエンドにたどり着かなかったので周回プレイすることにしたけれど、
メッセージスキップがなくて途中で挫折しそうになったことが何度もありました。
別にこの作品に限った話ではないけれど、
周回プレイ前提のADVなら最低でもメッセージスキップとイベントスキップは必須かと。

[GMCD] ソーマ・ブリンガー ORIGINAL SOUNDTRACK

DSのRPG「ソーマ・ブリンガー」のサントラゲット。
ちなみに、ゲーム自体は未プレイです。
RPGと言えど探索系というかオンラインゲームっぽい感じだそうなので、
ストーリー第一主義の俺の好みとはちょっと外れるかなぁ?、みたいな。
ただ、コンポーザが光田康典さんで、
BGMの評判もまたかなり高かったので、サントラだけは購入した次第。

曲調は、いかにもゲーム曲、という感じ。
SFC時代の植松さんやイトケンさんのバトルじゃない曲っぽい印象を受けました。
光田さんというと、ケルトや民族音楽調かオケっぽいイメージがあったのだけど、
今回はそこからちょっと外れています。
もっとも、そういう要素が全くないわけじゃないです。
ただ、クロノ・クロスほど強くはない。クロノ・トリガー、とも印象違うような。
なんとなくレガイア デュアルサーガかan cinniuintっぽさがあるような気がする。

何はともあれ、確かに曲は良いです。
ゲームのBGMとしては、という意味で。
ガツンとパンチ力のある曲はそんなにないけれど、平均的に良曲揃い。
未プレイなのでゲームとどれほどマッチしているのかはわからないけれど、
いい感じに盛り上げてくれそう。

オススメは、「炎を駆ける ラルゴブリッジ」と「リングタワー」。