[GMCD] SQUARE ENIX MUSIC Presents Life Style:Drive / Relax

スクウェア・エニックスのイベント限定販売CD「SQUARE ENIX MUSIC Presents Life Style:drive」と「SQUARE ENIX MUSIC Presents Life Style:relax」を、ようやく一通り聴きました。
収録曲数は、Driveが13曲、Relaxも13曲。
再生時間は、Driveが約52分、Relaxが約53分。

去年開催されたスクエニ公式コンサート「Final Symphony II」の物販前を通りかかったときにこのCDを見つけ、イベント限定販売というレア度と価格設定が安かったことがタッグを組んだため、その場で衝動買い。
そして、これまでずっと積んだままにしていました。
衝動買いすると、大体積むよね。CDもゲームも。

収録内容は、これまでスクエニから発売・発表された楽曲からの再録がメイン。
新録は、Driveにあるボーナストラック1曲だけでしょうか。

Driveは、文字通りドライブ用のBGMを意図した構成になっています。
ノリが良くて疾走感がありつつも、煽ることはなく運転の邪魔をしない曲ばかり。
一方でRelaxは、文字通りぼーっとするとき用のBGMを意図した構成です。
しっとりしていて神秘的、木や風や水など自然とイメージさせるような曲ばかりです。

ただ、どちらのアルバムも、全体の曲調はわりと似ていると思います。
なんというか、どちらのアルバムも透明感のある曲が多いような。
2つのアルバムをまとめてプレイリストに放り込んでシャッフルリピートで聴いても、まとまりを感じます。

収録曲の音源の大半は既に持っているものばかりでしたが、中には「そういえばこんな曲もあったなぁ、すっかり忘れていた」というものもあったり。
シグマ・ハーモニクスやFF13-2、聖剣伝説4などは、OST持ってるのにすっかり曲を忘れていました。
また、アインハンダーやレーシングラグーンなど、PS初期時代のスクエニ好きでないと知らんだろ、というような作品の楽曲まで持ってきていることも好印象。
特にアインハンダーは、長年DL配信のOSTを買おうか迷っている作品だったので、ここでサンプル的に聴けて良かったです。
そして、アインハンダーのOSTに対する購買欲が若干上昇しました。
今はちょっと、懐が厳しいんだよなぁ・・・くっ。

基本的にはゲームのOSTからの再録ですが、中にはSQシリーズやRe:Birthシリーズなどのアレンジアルバムや、スクエニ所属コンポーザのオリジナルアルバムからも持ってきていたりしていて、再録元は多種多様。
ゲーム音楽が好きで、アルバム収集が半ば趣味みたいな自分でも、「こんな曲あったのか」と目から鱗な曲もありました。
そういった曲も、このアルバムの中では浮くことなく、すんなり溶け込んでいます。

再録元のゲームやアルバムは、比較的新しいものが多め。
さすがにこの曲調の中に、8bit音源はもちろんのこと、SFC音源も入れられなかったのではないかと。
それらが収録されていたら逆に浮いていたというか、曲の流れが遮られていたと思うので、思い切ってばっさり切り捨てた決断は良かったと思います。

既に知っていた曲も、似たような曲調の別ゲームの曲と一緒に聴くことで、新たな一面が見られたような、そんな面白さも感じられました。
あの曲とこの曲を通して聴くと、これまで持っていた印象と違って聴こえるというか。

全体を通して、思っていた以上に色々な角度から楽しめたアルバムでした。
このアルバムのセットリストを構成した人は、すごく良い仕事をされたと思います。
本当に耳当たりが良くてBGMに最適だし、それでいて様々な楽しみ方があって、聴いていてあまり飽きません。
スクエニ公式イベントでしか買えないし、まだ売っているのかもわかりませんが、値段の割にはとても楽しかったアルバムでした。

[ゲームRev] 真 流行り神2

PS3/PS4/P Vitaのテキスト型ADVゲーム「真 流行り神2」を全シナリオSランククリア+トロフィーコンプリート(トロコン)しました。
トロコンまでのプレイ時間は、約32時間。
F.O.A.F.データベースの1項目(No.43)とトロフィー2つだけ攻略サイトに頼りましたが、他は自力プレイです。

なお、これより下では便宜上「真 流行り神2」は「真2」、前作は「真1」、無印の「流行り神」シリーズはそれぞれ「旧作」もしくは「旧1」「旧2」「旧3」と省略させていただきます。

まず先に率直な総評を言えば、「真1よりは面白かったな」でした。
舞台・登場人物からシステム面までガラリと変えてきた真1からの軌道修正に、かなり尽力されたっぽい雰囲気は伝わってきました。
が、旧作と比べたらまだまだそこには至っていない、という印象です。
特に、シナリオ面で。

「流行り神」シリーズは、PS2で発売された旧1のRevengeをプレイして以来、ずっと好きな作品です。
携帯アプリ版を除けば、PSP版、DS版と、たぶん全プラットフォームでプレイしていると思います。
真1もプレイ済みです。

ただ真1については、正直なところかなりイマイチでした。
それ故に、真2発売決定の一報を耳にしたときは、すごく複雑な気分になりました。
「流行り神」の血統をまだ続けてくれるのかという喜びが3割、また真1みたいにグロ全開でツッコミどころ満載だったらどうしようという不安が7割。
そのため、当初は様子見しようと思っていたくらい。

それが一転したのは、旧1のシナリオの大部分に関わっていらした新川宗平氏(現・日本一ソフトウェアの社長)が監修に入るという点と、「原点回帰」という点を知ったとき。
「流行り神」シリーズの礎を築いた方が参加されるなら、期待してもいいんじゃないか、という想いがありました。

まず、システム面について言えば、間違いなく「原点回帰」しています。
旧作から大きく方向転換した真1を引き戻すように、さらなる方向転換がされています。

いわゆる「かまいたちの夜」形式だった真1とは大きく異なり、旧作と同様のオムニバス形式に戻りました。
それにより、真1では別ルートに入る度に発生していた登場人物たちの性格変化が無くなり、キャラ造形は真2全編通して一貫性が保たれたと思います。
少なくとも、「おまっ、分岐前と性格全然違うじゃねーか!」という内心のツッコミは無かったです。

また、旧作にあった機能「セルフクエスチョン」も復活しました。
「セルフクエスチョン」があると、すごく「流行り神」っぽさを感じました。
ただ、「セルフクエスチョン」によるシナリオ分岐がほとんどなくて、何を選んでも結局結論が一つに収束するところは気になりました。
「セルフクエスチョン」が、科学/オカルトルート分岐のための道具としてしか機能していない感じです。
また、セルフクエスチョン内の分岐もほぼなくて、何を選んでも次の選択肢が同じで、バリエーションの少なさは引っかかりました。
まぁ、バリエーションを増やすと、シナリオ量も実装工数も増えるし、テスト工数も増えるから、内部事情はわからないでもないけれど。

真1で追加された機能「ライアーズアート」は、真2にも引き続き実装。
真1ですごく苦手だったこともあって、正直必要性をあまり感じないのですが、主人公の特技という位置付けなので切り離せないのでしょう。
とはいえ、真1よりも思考時間を長くするなどプレイしやすく改善されていたこともあって、真1ほど苦手意識を感じませんでした。

シリーズ通して実装されている「推理ロジック」、「F.O.A.F.データベース」は、真2でも健在。
データベースの内容は、相変わらず濃かったです。
これ、シリーズ通して思うのですが、本当によく調べてあると思います。

次にシナリオ面についてですが、少なくとも真1よりは楽しめました。
真1のようなグロ描写で怖がらせようとしていた部分はほとんどなくて、9割ないと思うけれど1割あってもおかしくないと思わせる部分でホラー感を出そうとしていた点は好印象。
真1と同様にCERO Z指定ですが、真1ほど一部を除いてほとんどグロくはないし、それほど怖くはなかったです(当社比

また、各シナリオそれぞれに良さがあって、これまでになかったパターンだったり予想外な展開だったり、「そうきたか」という面白さがちらほら。
まぁ、予想外過ぎてぶっ飛び過ぎていたトンデモ展開もありましたが。
あれは、純粋にフィクションとして楽しめるか、ギミックを楽しめるか、はたまたコントローラを投げつけるか、まぁ人によって賛否が分かるんじゃないかと。

各シナリオのボリュームは、感覚的には短めだったような印象。
旧2や旧3よりは、明らかに少なかったと思います。
重めのパンチの効いたトンデモ展開が某シナリオにガッツリあったので、それでもボリューム不足感はそれほど感じませんでしたが。

個人的な感想を言えば、第2話が一番「流行り神」らしい話でしたし、物語的には第5話(最終話)が一番好きです。

ただ「流行り神」シリーズとして見ると不満も感じました。
ひたひたと心に染み入るような空気感、第三者ならば一笑に付してしまような当事者にしか解り得ない真実、そこに絡む人間のエゴ、力を持たない人が怪異に頼らざるを得なかった社会的な背景、そこが評判の良い旧作のシナリオの魅力ではないかと思っています。
その点、真2の怪異は結構あからさまで、また、あまり人間ドラマっぽさを感じませんでした。
特に最終話でその傾向が強くて、「あ、はい」という気分です。
「流行り神」から切り離して考えれば、話的には一番好きな展開なんですけれど、最終話。

とはいえ、全体的に旧作ファンを念頭に置きつつ、真1から入ったファンにも配慮した結果が、シナリオのあちこちに見え隠れしていて、色々鑑みた末の妥協点が真2になった、という雰囲気を感じました。
旧作ファンとしては、もういっそ真2と同じ時間軸で、編纂室メンバー視点での「流行り神4」を作ってほしいと思ったり。

シナリオの本筋とはあまり関係ないけれど、日本一ソフトウェアのG県(岐阜県)愛が、シナリオのあちこちでかなり大爆発しています。
特に、郷土の名物料理については、熱の入れようが半端ないです。
プレイする時間帯によっては完全に飯テロになるので、ある意味要注意かも。
味噌煮込みうどん食べたい。

登場人物は、主人公の北條紗希を除いて前作から一新。
まぁ、真1のブラインドマン編が正史という設定になっているので、一新せざるを得ませんが。
真1との繋がりはそれほど強くなく、真1の事件の顛末について軽く説明もあるので、真2から初めても十分楽しめると思います。

真1ではなかなか感情移入し難かった紗希ですが、真2では割とすんなり入り込めました。
事件解決と人命救助、事件のさらなる拡大阻止を第一優先とする姿勢や思考は、好感を持てました。
その点で言えば、旧作主人公の風海にかなり近くなった気がします。

ライバルキャラの新美警部補と纐纈警部も、わりと好印象。
主人公たち(=プレイヤー)とは反目し合う立ち位置で、何かとちょこちょこ首を突っ込んできては嫌味の一つも言ってくるけれど、別にあからさまに捜査の邪魔をしてくるわけでもなく。
怪異に対する反応は「まー、フツーはそーですよねー」というごくごく一般的なものなの。
賀茂泉警部補ほど上から目線の高圧的さはなかったので、特にこれといって嫌な感情はあまり抱きませんでした。
それに、事件に対する姿勢は紗希と同様に真っ当なところも良かったです。
この2人は掘り下げるともっと色々出てきそうなので、次回作が出るならばさらなる活躍を期待したいです。

真2のある意味最強キャラだった如月先生も、結構好きなキャラでした。
真面目と不真面目の境界線上にいるような感じで、色んな意味でイロモノキャラでしたが、そんなに嫌悪感はありませんでした。
むしろ、有力な情報をくれる面白キャラとして見られました。

で、ここまで感想を後回しにしてきた相棒キャラの愛染刹那ですが、実は唯一苦手なキャラでした。
考えなしに突っ込んでいくわ、喧嘩っ早いわ、暴言吐きまくりだわで、警察官としてどうなのこの人。
紗希のように「大人しくしていてくれ」と思わされたことが何度もあり、その度に頭の痛い思いをしました。
むしろ、頭の痛い思いしかしませんでした。
なんというか、小暮さんの体力バカなところとゆうかさんの考え無しに猪突猛進なところが翔け合わさった結果、悪い方向に突き進んだような性格で、ちょっと受け入れ難かったです。
もうちょっと先を考えて行動しろよお前、と何度思ったことか。
それに加えて、予想の遥か斜め上をいったギャップまであって・・・・・・どうしよう、ツッコミどころしかない。
次回作があるならば、とりあえずこの人をどうにかして欲しいです。
あぁ、風海+小暮コンビは、本当にキャラもバランスも良かったなぁ・・・(遠い目

旧作キャラは、姿は見せないけれど、匂わせる程度にはちょこちょこ登場します。
ただ一人だけ、結構出ずっぱりですが。
はっきりと名前の出てこない人もいるけれど、「こいつ、あいつだろ」という個人的な推測も含めて6人ぐらい出てきます。
どうやら裏で暗躍しているっぽい人もいるので、やっぱり真2の裏を描いた「流行り神4」の発売を期待したいです。

話は変わりますが、BGMが結構良かったです。
サントラ付きの予約限定版を買ってよかったな、と思えるくらいには。
特にライアーズアートの曲が好みでした。
3曲ほどあったけれど、どれもスタイリッシュで疾走感のある熱い曲調で格好良かったです。

そんなわけで、「原点回帰」を謳った真2でしたが、不満もありつつも楽しめた部分もありつつ、といった印象です。
旧作からプレイし続けている身としては不満点も多々あるものの、少なくとも真1よりは楽しくプレイしました。
もし次回作が出るとしたら・・・プレイするかどうかは、友達の友達に評判を聞いてから判断するかな。

[GMCD] ノーラと刻の工房 霧の森の魔女 オリジナル・サウンドトラック

NDS用ゲームソフト「ノーラと刻の工房 霧の森の魔女」のOSTをゲット。
収録曲数は、CD2枚組で全40曲。
再生時間は、トータルで2時間弱。

と言っても、自分がゲットしたのはiTunes配信版です。
音質などは比較していないのでわかりませんが、とりあえず収録曲数はパッケージ版と同じようです。

そういえば、最近ゲーム音楽のOST等を買うときは、DL配信盤を選択することが増えました。
タイムラグ0で入手できる手軽さと、コスト(大抵パッケージ版より若干安価)と、物理的な場所を取らないというのが、その主な理由です。

ちなみに、「ノーラと刻の工房」のゲーム自体は未プレイです。
ゲームシステムも、物語がどんなものなのかも、全然知りません。
パッケージイラストや画面イメージはちらちら見ることがあって、「絵のタッチがほのぼのしてるなぁ」という印象を抱いた、という程度の認識です。
「アトリエ」シリーズのスタッフが絡んでいるためか、一部では「ノーラのアトリエ」と呼ばれているようですが、つまりそんな感じのゲームなのでしょうか?

それくらいゲームについて知らない自分がOSTを購入しようと思ったのは、時々曲の評判の高さを耳にしていたから。
それと、今年の10月1日に開催される予定のイベントの予習を兼ねて。
そのイベントの某コーナーで「ノーラと刻の工房」の曲を演奏すると発表され、加えて評判の良さが気になっていたOSTだったので、買うなら今しかないっ! と衝動買いしました。

OSTに収録されている曲は、全体的にちょっと民族音楽風のほのぼのした曲調。
がっつり民族音楽風ではないので、クセはそれほど強くないです。
笛やギター、打楽器の独特な音色が聴こえますが、結構聴きやすいです。
個人的には、ぽこぽこ鳴っている打楽器が、なんだかツボでした。

作曲は「ワイルドアームズ」のコンポーザと同じなるけみちこさんですが、「ワイルドアームズ」よりも一回りも二回りもほのぼのしています。
それでも、何度か聴いてると「あ、確かになるけ節だ」という感じがします。
「ワイルドアームズ」のような格好良さや勇ましさはそれほど強くないのですが、なんででしょう。
音色の使い方が、なるけ節なのかな。

そんなほのぼの全開の曲の中にあって、戦闘曲(と思われる曲)はどれもすごく格好良かったです。
「たたかいの刻」から始まる戦闘曲の連続は、本当にたぎります。
これは、何度聴いても飽きないです。
このOSTを全曲リピート再生にして作業用BGMにしていたときは、この「たたかいの曲」~「炎のドラゴン」が再生されると自然と気分が高揚するためか、なんだか作業が捗った気がします。
それほど気分を刺激されるぐらい格好良くて印象的で耳に残る曲です。
この戦闘曲が、このOSTの評判の高さを表しているのではないかと感じました。

戦闘曲もほのぼのした日常曲も、たぶんイベント曲と思われる曲も含めて、正しく「ゲームのBGM」という感じのOSTでした。
ゲームの邪魔をせず、それでいて良い感じに場を盛り上げてくれる、そしてなんとなく耳に残る、そんな感じの曲です。
民族音楽風っぽさもそこはかとなく感じられるので、そういった曲が好みの方、またはなるけみちこさんの曲が好きな方にはオススメかもしれません。

[GMCD] 猫叉Master / follow slowly

コナミのBEMANIシリーズで活躍されているコンポーザ・猫叉Masterさんのアルバム「follow slowly」を、遅ればせながらゲットしました。
収録曲数は、全17曲。
再生時間は、トータルで約75分。

猫叉Master名義では4枚目となる本アルバム。
いつか聴きたいと思い、某Amaz○nの「欲しいものリスト」には登録していたのですが、気が付けば1年以上経過していました。
そこへきて、軽いストレスと夏季賞与と積みCDが減ってきたことの合わせ技を喰らい、カッとなってオンライン配信版を購入した次第です。

ちなみに、「beatmania」を始めとしたコナミの音ゲーは、いずれも未プレイです。
友人・知人がプレイしているところを見ることは何度かありましたが、自分ではロクにプレイしたことがありません。
誘われて1, 2回プレイしてみたものの、「あこれ、俺にはムリだ」と悟ってからやっていません。
ただ、曲は好きなので、OSTを聴くことはしばしばありました。ちょっと前までは。
聴いたことのあるOSTの中にあった「サヨナラ・ヘヴン」で脳天に直接叩き込まれるような感動を覚えて以来、猫叉Masterさんのアルバムは買い続けています。

全17曲のうち、「beatmania」「pop'n music」「REFLEC BEAT」「jubeat」などのゲームに収録されている曲は11曲ぐらい。
ゲーム版を知らないので確かなことは言えませんが、再生時間からすると、本アルバムに収録されているものはいずれもフルバージョンと思われます。
なお、他の6曲は、本アルバム用のオリジナル曲のようです。

曲調は、ノリが良くてリズミカルなテクノ、という感じでしょうか。
音ゲー用の曲が多いので、ノリが良いのは当たり前といえば当たり前なのですが。
猫叉Masterさんの過去の作品の中でも特にインパクトの強かった曲に見られる民族音楽風の曲調は、今回のアルバムの曲ではそれほど感じられず。
とはいえ、皆無というわけでもありません。

前半の1曲目~6曲目あたりは、ノリやすいポップな曲・ロックな曲が集まっている感じ。
特に「Flying soda」と「TWINKLING other side edition」が印象を決定付ける強い影響を持ってるような気がします。
高音がすごく伸びるボーカルと、若干ネガティブな歌詞のギャップが、耳に残るというか。

7, 8曲目の「slowly」と「猫侍の逆襲」を挟んで中盤の曲は、前半と雰囲気が変わります。
前半にはあまりなかったような、エキゾチックな雰囲気が強くなります。

猫叉劇団名義の「envidia」と「Esperanza」は、スパニッシュな曲調です。
ギターやマンドリン、パーカッションのリズミカルな音色が疾走感を醸し出していて。
過去の猫叉Masterさんの曲が好きな方には刺さるものがあるのではないかと。

そこから続く「アヴァロンの丘」は、これまたエキゾチックな曲が続きます。
「アヴァロンの丘」はかなり民族音楽色が強いので、民族音楽調のゲーム音楽好きの自分にはたまりませんでした。

「Symmetry」は、ここまで3曲続いたエキゾチックさから少し離れて、神秘的で幻想的な曲になります。
力強くも儚さすら感じられるテクノ曲です。

「Symmetry」で醸し出した幻想的な空気感は、そのまま本アルバムのメインディッシュに引き継がれます。
「Despair of ELFERIA」「Element of SPADA」「Scars of FAUNA」は、おそらく同じコンセプトの元に作曲された曲だと思うのですが、ファンタジー色の色濃い格好良い曲です。
いずれも3拍子の曲で、3拍子でこういう曲にすることもできるのか、という衝撃が強かったです。

「Despair of ELFERIA」は、交互に連打しているシンバルとドラムがすごく印象的でした。
楽器の構成というか使い方が面白いと思った曲でした。

「Element of SPADA」は、ボーカルの霜月はるかさんがこれまで発表されてきた曲に良く似た雰囲気の曲です。
曲調も歌詞もすごくファンタジーで、浮遊感すら感じられるような、そんな曲調です。
霜月さんの曲が好きな方にはハマるのではないかと。

「Scars of FAUNA」は、他2曲に比べると民族音楽色が強いです。
が、猫叉Masterさんの本領発揮という感じもします。
裏の方から不思議なリズム音が聴こえるためか、特に非現実感が強かったです。

そういえば、本アルバム全編通して、結構ボーカル曲が多いのも印象的でした。
とはいえ、どの歌声も曲とすごくマッチしていて、いい感じに曲の世界観をさらに強くする一助になっています。
なお、曲によってボーカリストは異なります。

個人的には、「サヨナラ・ヘヴン」や「Tree in Lake~消えたチチカカの木~」のような、一発で鋭く切り込んでくるほどのインパクトの強い曲はなかったものの、繰り返し聴いているうちにじわじわと「この曲すごく良いじゃん」と思えるような曲ばかりでした。
噛めば噛むほど味が出る、スルメみたいなアルバムです。
とりあえず全編通して言えることは、とにかくノリが良いことと、とにかく耳当たりが良いこと。
作業用BGMにしても邪魔にならず、むしろ謎の疾走感から作業が捗りそうな気がします。
また、曲に深みがあって面白いので、真正面から向き合ってがっつり聴き込むと、どんどん曲から離れられなくなりそうです。