[GMEV] シュデンゲンアンサンブル 第六回演奏会

5月27日に、「Melodies of Crystal」(以下、MoC)主催の演奏会「シュデンゲンアンサンブル 第六回演奏会」が開催されたので、行ってきました。
会場は、江戸川区総合文化センター 小ホール。
14:00に開演し、16:35頃に終演しました。

■3作品中2作品は馴染みのないものだったけれど、MoCなのでとりあえず行ってみた
今回の演奏会では、「サンサーラ・ナーガ2」「ポポロクロイス物語」「FINAL FANTASY VI」の3つの作品の楽曲を演奏。
これまでのMoCの演奏会は、1回につき大抵1タイトル、多くても関連性のある2タイトルを取り上げて、じっくり掘り下げた演奏会を開催していたので、まずその「関連性のない3作品」という点に意外性を感じました。
「サンサーラ・ナーガ2」のような曲数のあまりないタイトルをどうしても演奏したかったけれど、それだけでは一回の演奏会にしては尺が足りないという事情により、3タイトル構成にしたのでしょうか。

演奏された3作品のうち「サンサーラ・ナーガ2」と「ポポロクロイス物語」の2タイトルは、個人的には全く馴染みのない作品でした。
ゲームは未プレイだし、原曲は今回の演奏会の一週間ほど前になって慌てて軽く予習をした程度。
そのため、ゲームがどんな物語で、どの曲がどういうシーンで流れるのか、全くわからない状態でした。
それでも今回の演奏会に足を運ぼうと思ったのは、FF6の曲が目当てだったことと、これまで数多くの素晴らしい演奏を聴かせてくれたMoCの演奏会だから、でした。
あと、「サンサーラ・ナーガ2」も「ポポロクロイス物語」も名作という噂をちらほら耳にしていたことも、多少影響していたかもしれません。

■小規模編成ながらも確かな技術力に裏打ちされた演奏
編成は、いつも通りの小規模な室内楽形式。
弦楽器5人、木管楽器4人という編成です。
FF6のときのみ、そこにトランペット1人とパーカッション(ドラムセット)1人が追加されていました。

演奏技術的な面については、いつも通りのハイレベルでした。
編成が小さいため一人一人の技量が演奏に如実に表れやすいのですが、どの奏者さんもとてつもなく上手。
和音や発音の乱れが非常に少なかったです。
伴奏で流れていた高音や低音部分のとんでもなくピロピロした箇所も、見事に弾きこなしていました。
あのピロピロしたところの手や指の動きは、見ているだけですごいと感嘆させられます。

演奏技術がめちゃくちゃハイレベルなため、室内楽形式とはいえ迫力はオーケストラに負けていません。
むしろ、室内楽だからこその細やかな演奏が魅力的だったような気がします。
出すところは盛大に奏でつつ、繊細な部分はより細やかに表現することができて。
その点は、室内楽ならではという印象を受けました。

■自分の曲に対する思い入れの問題か?
そんなわけで、演奏自体は確かに凄かったのですが、その一方で曲への入れ込み具合というか、音に含まれる熱量はいつもに比べるとやや少なく感じがしました。
これまでのMoCの演奏と言えば、「俺の演奏を聴けーッ!」と言わんばかりの熱のこもったものばかり。
音の向こうにドヤ顔が見えるような演奏というか、それくらいの熱量を感じていました。
そんな過去の演奏会に比べると、今回の演奏はさっぱりとしているというか、淡々としているというか、どことなく冷静な感じがしました。

もっとも、自分の曲に対する思い入れに原因があるのかもしれませんが。
あまりに馴染みのない曲ばかりだったので。

■ゲームを知らなくても知ったような気になれる深い考察溢れた前説
演奏から少し話は変わって、前半と後半の開演前に挟み込まれた前説が、とても分かりやすくて良かったです。
特に「サンサーラ・ナーガ2」はゲームの概要すら全く知らない未知の存在、知っているのはパッケージイラストぐらいという状態だったので、非常に助かりました。
ゲームの概要や編曲の意図が簡単にかつ適度に解説されて、鑑賞するときの程よい良い手掛かりになりました。
おかげで、「今のフレーズはさっきの解説にあったところかな」とか「これはさっき説明された表現か」とか、演奏を聴きながらシーンを想像するのが、多少楽になりました。

■感想まとめ
いつものMoCの演奏会に比べるとやや物足りなさを感じるところがなくもなかったのですが、演奏自体は相変わらず見事でした。
今回は馴染みの薄い曲ばかりだったのでアレでしたが、このクオリティの高さはなかなか他に類を見ないものだと思うので、思い入れのあるゲームタイトルの演奏会が開催されたらまた行ってみたいと思います。

次回、第七回演奏会の開催が既に決定していて、7/19に東京で、そして8/11に名古屋で開催されるそうです。
タイトルは「ゼノギアス」と「クロノ・クロス」。
プレオーダーが5/28までで、一般販売が6/10とのことです。
諸事情により一般販売を狙っているのですが、この組み合わせはチケット争奪戦になりそうだなぁ。


これより下の追記は、今回の演奏会のセットリストと、ゲームタイトルごとの感想になります。

[GMCD] WORLD OF FINAL FANTASY Original Soundtrack

PS4/PS VitaのRPG「ワールド オブ ファイナルファンタジー」(以下、WoFF)のOSTを発売日直後に買ったきり放置していたのですが、ようやく最近になって一通り聴き終わりました。
CD4枚組で、収録曲数は全93曲収録。
再生時間は、トータルで4時間強です。
FFのスピンオフ作品の楽曲にしては、ボリュームがかなりあります。

ゲームは、PS4版をクリア済みです。
このOSTの一番最後に収録されている曲が流れるエンディングまでプレイしたので、たぶん最後までプレイしたと思います。
サブクエストやミラージュのコンプリートのようなやり込み要素は、それほどやり込んでいませんが。

収録曲のおよそ半分はWoFFオリジナルの楽曲、残りの半分はFFナンバリングタイトルのアレンジ曲です。
オリジナル楽曲は、主に浜渦正志氏が担当。
アレンジ曲は、主に片岡真悟氏が担当されています。

WoFFオリジナル楽曲は、全体的には明るくポジティブで、ちまちまぴょこぴょこしている感じです。
ゲームに登場するあの2頭身サイズのキャラクターたちがちまちま動いている様子を、そのまま曲として表現しているような。
音があちこちに飛び跳ね回っている感じがします。
ずっと聴いていたら、なんというか、こう、小動物の動いている様を眺めているような気分になりました。
小動物の動画のBGMにとても合いそうな曲が多いです。

そういう意味では、正しい意味でゲームのBGMに徹している感じです。
自己主張の強い派手さはあまりありません。

とはいえ、例外もあります。
「ランウェイ・メロディ」は激しい曲ですし、「メガミラージュ・メロディ」や「ギガバトル・ワールド」は正統派バトル曲といった趣の格好良さがあります。
バトル曲は大体どれも格好良いです。
浜渦さんのバトル曲が好きな方であれば、気に入るのではないかと。

というか、バトル曲に限らず、曲のあちこちから浜渦さんらしさが滲み出ています。
高音域が強くて煌びやかなところとか、曲の展開が時々ものすごくトリッキーなところとか。
浜渦さんらしさが強く感じられる曲ばかりです。

FFのナンバリングタイトルのBGMのアレンジの方は、原曲の主旋律を残したまま、かなり大胆にアレンジされています。
こちらもWoFFオリジナル曲に合わせたかのような、ぴょこぴょこした感じになっています。
格好良い曲もしっとりした曲も、大体どことなく可愛い要素が加わっている気がします。

ただ、アレンジとしては悪くないです。
原曲の良さを残して懐かしさを感じさせつつも、ゲームの可愛い世界観とマッチさせているところは、よくできていると思いました。

WoFFオリジナル楽曲もアレンジ曲も、例外はありつつもそんな可愛らしいちまっとした曲ばかりですが、きちんと耳に残るところがなんとも不思議な感じです。
ゲームをプレイしていたときにはあまり意識していませんでしたが、改めてOSTで聴き直してみたら結構耳に残っている曲が多くて驚きました。
OSTを紐解くまではゲームプレイ時の記憶を結構忘れかけていたのですが、OSTを聴き始めたら「そういえば、あのシーンでこの曲が流れていたなぁ」とプレイ時のことを思い出すことが多かったです。
やはり、ゲームプレイ中に長時間耳にしているから、耳に刷り込まれているのでしょうか。

あと、OSTで改めてBGMを聴き直して、良曲が多かったことにも気付かされました。
ゲームプレイ時はそれどころではなかったこともあり、あまり意識してBGMを聴いていなかったのですが、曲単体で聴き直したら「この曲、結構良いな」と感じることがしばしば。
「ノリノリ・メロディ」は、OSTで初めて良さを実感しました。この曲、今回のOSTの中ではかなり好きな曲です。

WoFFの曲は、可愛らしいちまっとした雰囲気の曲ばかりなので、そういう曲が好みの方にはオススメです。
ゲームをプレイしていないと入り込み難い類のOSTですが、ゲームをプレイしていて「この曲良いな」と思ったことが何度かあったなら、買いかもしれません。

[GMEV] 逆転裁判15周年記念 オーケストラコンサート

5月6日に、「逆転裁判」シリーズの楽曲を演奏するオーケストラコンサート「逆転裁判15周年記念 オーケストラコンサート」が開催されました。
昼公演と夜公演の2回開催されたのですが、そのうち夜公演に行ってきたので、その感想を記します。
会場は、東京文化会館 大ホール。
18:30に開演し、20:50頃に終演しました。

■2008年以来9年ぶりでシリーズ勢揃いのオーケストラコンサート
逆転裁判のオーケストラコンサートは、今回が初ではありません。
2008年の春と秋に2回開催されています。
ただ、それ以来なぜか一度も開催されなかったため、今回のコンサートは実に9年ぶりということになります。
9年ぶりという月日の長さと、その9年間に一度も開催されなかったことに、改めて驚きを禁じ得ませんでした。

9年ぶりということもあり、その長い月日の間に「逆転裁判」シリーズ作品はいくつも発売されました。
5や6の他に、スピンオフ作品である「逆転検事」シリーズや「大逆転裁判」もありました。
今回の演奏会ではそれらが一堂に会して、満遍なく演奏されました。

なお、演奏と指揮は9年前のコンサートと同じで、東京フィルハーモニー交響楽団と栗田博文氏でした。

■編曲は岩垂徳行さんが担当
今回演奏された曲は、全て岩垂徳行さんが改めて編曲し直したものだそうです。
オーケストラアルバムなどで発表済みの曲も、今回用に改めて編曲されていました。
とはいえ、既にオーケストレーションされている曲については、その大部分を残したまま、少しだけオリジナルフレーズや音を追加した程度。
確かに新たに編曲し直されていることは明白でしたが、さりとて全く別物になっていたわけでもなく。
その既存のものを生かしたブラッシュアップ加減が絶妙で、今回のアレンジにも好感が持てました。

5や6、「逆転検事」、「大逆転裁判」など2008年のコンサート以降に発売されたゲームの曲については、今回オーケストレーション化されて披露されました。
5は昼の部のみの演目だったため夜の部では聴けなかったのですが、6や「逆転検事」「大逆転裁判」の組曲はようやく聴けたという感慨がありました。
特に「大逆転裁判」のOSTが好きなので、やっとオーケストレーションされたと非常に嬉しく思いました。

今回、岩垂徳行さんがゲストとして登壇されることはなかったのですが、ぜひ編曲の意図を伺いたかったです。
まぁ、真裏の東京ゲームタクトの方に参加されていたから、仕方ありませんが。

■とにかく重厚で勇壮で熱い演奏の数々
演奏は、どの曲もとても熱く格好良かったです。
9年前のコンサートで演奏された曲はもちろんのこと、今回初めてオーケストラで演奏された曲もとても良かったです。
ゲーム内の手に汗握るたぎる展開を彷彿とさせるような、熱い演奏でした。
夜の部だけとはいえ、鑑賞に来られて本当に良かったです。

鑑賞前は、自分都合によりあまり楽しめないかもと思っていました。
前日のニーアコンサートの余韻を引きずっていたことと、5月3日から4日連続で演奏会に行っていて疲労がピークだったこと、その上当日昼に別件の演奏会に行っていたことが重なり、存分に楽しめるほどHPに余裕がなかったのです。
そんなわけで、実は当初レビューを投下する予定はありませんでした。
体力的に書いている余裕はないだろうなぁ、と思っていたので。
それが一転して書きたいと思えたのは、ひとえに今回の演奏会が楽しかったからに他なりません。
実際にコンサートが始まったら、蓄積していた疲労や何やらがあっという間に吹っ飛びました。
逆にエネルギーをもらったような気さえします。

5日のニーアコンサートは切なさが大爆発していたけれど、今回の逆転裁判の方は楽しさが大爆発していました。
それぞれ別ベクトルで良かったのも、前日のコンサートを引きずらずに、こちらはこちらで純粋に楽しめた要因だったかもしれません。
こんなに楽しいのなら、昼の部も行っておけば良かったなぁと、終演後に軽く後悔しました。
昼の部のチケットも確保しておきながら、別件を優先して行かなかっただけに、余計に後悔が強かったです。

演奏中、ステージ上のスクリーンには、曲に合わせてゲームのプレイ動画が流れていました。
が、自分の座席が最前列だったためスクリーンを見上げる格好になり、ずっと見上げていると首が痛いことと、映像のフラッシュが目に痛くて見続けていると頭痛がするという事情により、映像はほとんど視界の外に追いやっていました。
曲が変わったときにチラッと、どんなシーンの曲に移行したのかを確認するために見たぐらいなので、具体的にどんなシーンが流れたのかは把握できませんでした。

■面白おかしい掛け合いカゲアナ&トーク
開演前に、成歩堂と御剣のとても楽しいカゲアナが入りました。
台本は、今回のために山崎Dが書き下ろしたもの。
結構長いカゲアナで、10分ぐらいかけてやっていました。

一応台本があったものの、蓋を開けてみたらかなりアドリブの入ったものになったそうです。
演出の都合により非常口の目印を消灯するから、今のうちに指を指して「ここだ!」と確認するように、という流れ以降、御剣の指示により観客にもそれを強要するという下りはアドリブだったそうです。
大きな声で「ここだ!」をしない限り何度でもやり続けると言われてしまったので、2回目で多くの人が「ここだ!」と叫んでいました。

また、成歩堂が途中で台詞を噛んでしまい、観客席から拍手が沸き起こっていました。
どうやら昼の部でも噛んでいたそうです。
近藤さん、ドンマイ。

演奏会中のゲストトークは、計3回ありました。

1回目のトークは、2曲目と3曲目の間。
ゲストとして、成歩堂龍一役の近藤孝行さんと、御剣伶侍役の竹本英史さんが登場されました。
登場早々に観客席がざわついていたのは、どうやら竹本さんの衣装が昼の部から変わっていたためだった様子。
近藤さんはややラフな黒のフォーマルスーツに対し、竹本さんはがっちりした白の正装でした。
昼の部は、一体どんな衣装だったのだろう。

近藤さんが終始素であったことに対して、竹本さんは終始御剣モードでトークされていました。
あの御剣の尊大な感じをずっと維持していました。
3回目のトークで「僕たちがキャラを引っ張っているのか、キャラに僕たちが引っ張られているのか」と近藤さんが仰られていましたが、ここでの竹本さんに関しては明らかに後者だったと思います。

トークは非常にフリーダムでした。
開演前に成歩堂と御剣のカゲアナがあったのですが、そこで近藤さんが噛んでしまったことを、この1回目のトークでひたすら謝罪していました。
個人的にはそこまで謝らなくてもいいのにと思ったり。むしろ、我々の業界ではご褒美です。

竹本さんは、物販にあったクラッチバッグを持参していました。
そしてそのバッグに話を振られると、バッグの正しい使い方についてレクチャーを始めました。
まずジッパーを開けて、中のものを取り出す。そこで出てきたのは、指揮棒という名のボールペン。
「次の曲はこれで指揮するから」と、栗田さんが逆に登場し難くなるような発言を、御剣口調でされていました。
# 実際には、次の曲は正規の指揮棒で指揮されました。そりゃそうだ。

2回目のトークは、第2部開始直後。
ゲストとして、「逆転裁判」シリーズのプロデューサーである江城元秀氏と、「大逆転裁判」の音楽を担当された北川保昌氏が登場。
「大逆転裁判」の音楽にまつわる制作秘話を披露されていました。

「大逆転裁判」の曲は、小物の音色を重要視して制作しているそうです。
オルゴールの一音一音やベルの音は、実際に鳴らしてそれをマイクで録音し、サンプリングして楽曲に取り入れていていると語られていました。

また、ディレクターの巧舟氏の要求が高く、成歩堂龍ノ介のテーマは17回もリテイクしたそうです。
話によると、6番目のものを作り直して12番目として提出し、それをさらに修正したものが最終形として採用されたとのこと。
「大逆転裁判2」でもやはり巧氏の要求が厳しくて、「その曲にアイデンティティはあるのか」と何度も指摘されているらしいです。

「大逆転裁判2」ではタップダンスの実際の音が取り入れられる予定だそうです。
その音の収録時の模様が、映像で公開されました。
音と同時にダンス時の人の動きもモーションキャプチャーで撮影していました。
かなり本格的なタップダンスで、音もダンスの動きもゲーム内でどのように使われるのか気になります。
ただ、実際にタップダンスを使う予定の曲は巧氏のOKがまだ出ていないそうで、本採用されるかどうかは未定と不穏なことを仰っていました。

3回目のトークは、本編最後の曲の前。
近藤さんと竹本さん、江城Pが登場されました。
各人から一言ずつコメントということで、トップバッターとして近藤さんに話を振られた途端、竹本さんがゴドーの曲の話をし始めていました。
近藤さんと竹本さんがステージ脇で演奏を聴いていて、ゴドーの曲が始まった途端に2人揃って「きたー・・・・」と同じ感嘆の声を漏らしたそうです。
ひたすら、ゴドーの演奏を絶賛されていました。

ちなみに、竹本さんは御剣のテーマ曲も絶賛していました。
ありとあらゆる美辞麗句を並べていて、さすがに近藤さんにツッコミを入れられていました。

なお、サプライズ情報は特にありませんでした。
「大逆転裁判2」の既出情報が改めてアナウンスされた程度です。

■〆は恒例の「異議あり!」
演奏会の最後の〆は、観客を含めた全員による「異議あり!」。
逆転裁判と言えば、これしかありません。
近藤さんの掛け声に合わせて「異議あり!」が叫ばれました。

逆転裁判のイベントの〆は大体これなのですが、これまでは気恥ずかしさであまりビシッとできないでいました。
ところが、今回はオーラスの曲で緊張が取れたからか、トークの掛け合いが楽しかったからか、はたまた最後の最後で近藤さんがまた噛んだからなのか、一番気持ちよく「異議あり!」を言えたような気がしました。

■感想まとめ
即興の小ネタがあちこちにあり、熱い演奏はもちろんのこと、トークも大盛り上がりで非常に楽しい演奏会でした。
ナンバリングタイトルだけでなく、「逆転検事」や「大逆転裁判」」まで網羅的に演奏してくれた点も、好感度の高いポイントです。
個人的な欲を言えば「王泥喜法介 ~新章開廷!」が聴きたかったところですが、今回の選曲も大満足でした。
ぜひ、次回の演奏会も期待したいです。
とはいえ、さすがに9年も待つのは長いので、せめて遅くとも5年後の20周年に開催してほしいです。

あと、昼の部でしか演奏されなかった曲が聴きたいので、ぜひ音源化をお願いしたいです。
「感動的だった」という「綾里真宵 ~逆転姉妹のテーマ」がすごく気になります。


これより下の追記は、今回の演奏会のセットリストと、印象に残った曲ごとの感想になります。

[GMEV] 人形達ノ記憶 NieR Music Concert

5月4日から5日にかけて、「ニーア ゲシュタルト/レプリカント」(以下、とりあえずレプリカント)および「ニーア オートマタ」(以下、オートマタ)の楽曲を演奏するコンサート「人形達ノ記憶 NieR Music Concert」の東京公演が開催されました。
東京公演は全4公演で、そのうち5日昼公演に行ってきたので、その感想を記します。
会場は、よみうりホール。
12:00に開演し、14:05頃に終演しました。

■オートマタにフォーカスした選曲
今回演奏された曲(アンコール含む)のうち、およそ9割がオートマタの楽曲でした。
本編は全てオートマタの曲。
レプリカントの曲は、アンコールで2曲ほど演奏されました。
もっとも、レプリカントの曲というよりも、前回の演奏会「滅びのシロ 再生のクロ」からの再演と言った方が正しいかもしれません。

今回演奏されたオートマタの曲は、序盤で聴ける曲から3周目までプレイしないと聴けない曲まで幅広く選曲されていました。
それらの曲が、ゲームの序盤から終盤までのシナリオに沿うように並んでいました。
ゲームプレイ中に長時間耳にすることになるフィールド曲から、バトル曲やイベント曲、そして終盤に流れる印象的な曲まで、一通り網羅して2時間の中に凝縮したような感じです。

そして、どの曲も神曲でした。
そもそもOSTの時点で神曲ばかりのオートマタですが、その中から選抜された曲なので、神曲ばかりにならないわけがありません。
確かに「あの曲も聴きたかったな」という思いがないわけではありません。
が、言い出したらキリがないし、今回のセットリストに関しては全く不満を感じませんでした。
むしろ、「これを演奏してくれるのか」という感謝の気持ちの方が強かったです。

レプリカントの曲が少ない点に関しては、人によっては不満があるかもしれません。
が、レプリカントの曲は前回の演奏会でこれでもかと演奏されているし、そのときの模様を収めた円盤も発売されているので、その点については個人的には特に問題にはなりませんでした。
ほんの少しだけ「レプリカントの曲が少ないな」と感じたぐらいです。
レプリカントは他で補えるので、今回はオートマタが主体の選曲で正解だったと思います。

■休憩なしの2時間ぶっ続けがあっという間に過ぎていった件について
演奏は、どの曲も非常に迫力のある素晴らしいものでした。
選曲も神がかっていたならば、演奏も神がかり的でした。
どこを切り出しても神演奏ばかりで、息つく暇もないほど。
気が付いたらあっという間に本編が終わり、アンコールも終わってしまっていました。
ものすごく集中して鑑賞していたように思います。

通常、1時間を超えるようなクラシカルスタイルな演奏会では、途中に15~20分間の休憩時間が挟まれるものです。
が、今回はそれがなく、休憩なしで2時間ぶっ続けの強行軍を決行していました。
それなのに、途中でダレることも飽きることもなく、本当に2時間があっという間でした。
鑑賞後の疲労感は皆無とは言いませんが、疲労感よりも充実感の方が強かったです。
そして、むしろもっと他の曲も聴きたいという欲求の方が勝っていました。

演奏を鑑賞しながらずっと、ゲームで描かれた各種イベントの記憶や、プレイ中に感じた感情のあれこれが自然と呼び起されていました。
あのイベントの切なさや、このエンディングの感動など、あまりに色々な喜怒哀楽(ほとんどが哀ですが)が呼び起されてしまい、今自分の感情が上手く整理できていません。
まして、そこに演奏の感動が加わったものだから、より一層カオスな状態に。
言葉では言い表そうとしても複雑過ぎて、なんかこう、もう、「ああああぁぁぁぁ!!」としか言えない感じです。
もっとも、選曲も演奏も良い意味で刺激的だったことによるものなので、むしろしばらくその余韻に身を委ねておきたいような気もします。

■マニピュレーターの本領発揮
楽器の編成は前回に引き続き、非常にシンプルでした。
弦楽器4人(ヴァイオリン×2、ヴィオラ、チェロ)+ピアノ+ギター、それにマニピュレーター。
おそらく、「滅びのシロ 再生のクロ」と同じ編成かつメンバーではないかと。

編成はシンプルでしたが、非常に厚みと重みのある音色でした。
そのあたりは、マニピュレーターの貢献度の高さが反映されていたのではないかと。
レプリカントに比べオートマタのBGMは、音数も音の種類も増えているので、前回以上にマニピュレーターが大活躍していました。
特に打楽器パート。
曲を演奏する上でどうしても外せない打楽器音は、マニピュレーターが一手に引き受けていました。
そのおかげでしょうか、ものすごく迫力のある演奏になっていたと思います。

それと、弦楽器(特にヴァイオリン)の音の伸びも、鑑賞していて気持ちが良かったです。
抒情的に切なく鳴き響く弦楽器の音色に強く心を刺激されて、涙を誘われました。
特に終盤の、朗読劇 第三幕から第四幕の間の曲で響く弦楽器の音色が、たまらなく切なかったです。

■小規模編成に違和感のないアレンジ
原曲はオーケストラのような大規模編成に向いているような曲ばかりですが、今回の演奏会の編成は小規模。
マニピュレーターが入っているとはいえ、それだけではどうしても補えない部分はあります。
どうしても、原曲から今回の編成に合わせた編曲は必要になります。

が、今回演奏された曲はどれも、鑑賞中「あれ、ほぼ原曲のままじゃないか?」と錯覚するほどに、違和感のないものになっていました。
確かにアレンジされていることは分かるのだけど、違和感があまりにも仕事をしませんでした。
それくらい自然なアレンジであり、演奏でした。

その違和感の仕事しなさがゲームプレイ時の記憶を如実に呼び起こす切欠になり、感情のカオス状態からの涙腺大ダメージなりました。
あまりにも違和感のないあの編曲は、地味に凄かったです。

■主張しないが涙腺を刺激する映像の数々
今回の演奏会ではスクリーンに映像が投影されていたのですが、これが程良い映像でとても好感が持てました。
自分は演奏会に映像は不要派(聴覚が疎かになるからという理由による)なのですが、今回の映像だったら十分にアリだと思います。

まず、映像が視界に入ってきても邪魔にならないのが、とても良かったです。
あくまで主体は演奏で、映像は演奏の盛り上げ役に徹していたような感じです。
主張の強くない、動きの少ない映像が多かったような印象があります。

それでいて、演奏と映像が合わさるととんでもないパワーを発揮していました。
演奏だけでも感動的だったのに、映像が加わることでより強い感動を与えられたような気がします。
こういう映像の使い方だったら、自分も映像容認派になってもいいなぁ。

■オートマタの世界観を掘り下げる朗読劇
演奏会中にところどころで、声優陣による朗読劇が挟み込まれる演出がありました。
この公演で登場したキャラクターは、2B(CV.石川由衣さん)、9S(花江夏樹さん)、ポッド042(安元洋貴さん)。
話の内容は、ゲームのシナリオに沿って、9Sの心情の変遷を描いたものでした。
というわけで、主役は9Sと受け取りました。
ちなみに、ポッド042(というか安元さん)は、ポッド042というよりもナレーションのようなポジションでした。

序盤の明るく人懐っこい9Sが、シナリオの進行に従って変わっていってしまうのが、ゲーム同様に辛かったです。
特に9S(花江さん)の迫力ある負の感情の演技が見事で、ざっくりと心を抉られました。

回によってシナリオが異なるらしいので、円盤化する際には、各回の朗読劇を網羅的に収録してほしいです。
5日昼公演の朗読劇で初めて9Sが殺されなかったとカーテンコールの時に花江さんが仰っていて、それで他の回が気になったので、ぜひとも検討をお願いします。

なお、朗読劇ではありませんが、5日昼公演の開演前カゲアナは9Sと2Bでした。
9Sが前振りをして、2Bが注意事項を読み上げ、そして最後に9Sと2Bが仲良く(?)やり取りをするような、そんなほんわかしたカゲアナでした。
開演前の頃は、平和だったなぁ。。。

■感想まとめ
とにかく素晴らしい演奏会でした。
と、どんなに言葉を連ねても自分の拙い言葉使いでは感想を伝えきれないので、結論を言えば、

【推奨】ニコニコ生放送のタイムシフト視聴。

に尽きると思います。
百聞は一見に如かず、です。
ニーアのゲームが好き、もしくは曲が好きであれば、問答無用でタイムシフト視聴した方が良いレベルです。
今回の演奏会の円盤が発売されるかどうかは現時点では不明なので、もし迷っているのであれば視聴する方をオススメします。
タイムシフト視聴期間は、2017年5月28日までだそうです。

あと、今回の演奏を何度も鑑賞したいので、ぜひ円盤化をお願いします。
その暁には、朗読劇を全て収録してほしいです。
2枚組になって値段がやや高くなっても、おそらく買うと思います。


これより下の追記は、今回の演奏会のセットリストと、印象に残った曲ごとの感想になります。

[GMEV] GAME SYMPHONY JAPAN 23rd CONCERT

5月3日に、ゲーム音楽をオーケストラで生演奏するプロジェクト「GAME SYMPHONY JAPAN」(以下、GSJ)の第23回演奏会「PlayStationを彩るJAPAN Studio音楽祭2017」(以下、Jスタ音楽祭)が開催されたので行ってきました。
会場は、ミューザ川崎シンフォニーホール。
18:00に開演し、20:50頃に終演しました。

演奏は、東京室内管弦楽団と東京混声合唱団。
指揮は、志村健一氏。
曲によっては、東京少年少女合唱隊やプロの奏者が参加されていました。

■歴代のSIE作品が一堂に会した音楽祭
今回の演奏会は「Jスタ音楽祭」の名の通り、オールSIE(元SCE)作品によるオムニバス形式。
SIEがこれまで発売してきたゲームタイトルの数々の曲が演奏されました。
その数、ざっと16タイトル。
タイトルの数だけで、SIEの太っ腹っぷりが見える化されていました。

プログラムの構成は、全3部構成。
第1部は、PS初期の作品の中から、今も語り継がれている名曲ばかりをピックアップ。
第2部は、キャラクター性やゲーム性に特徴のある作品が勢揃い。
第3部は、上田文人Dの作品とGRAVITY DAZEシリーズで固めていました。

全体的な雰囲気は、確かにいかにも音楽祭という雰囲気でした。
とにかく楽しませることを前面に押し出したような演奏、演出目白押しで。
特に第1, 2部でその傾向を強く感じました。
まるで学園祭のステージイベントを鑑賞しているような気分になりました。

第1部で、SIE作品といえばこの曲という、SIEを語る上では外せない名曲を単品もしくはメドレーで演奏して、観客を心をギュッと鷲掴み。
そこに続いて第2部では、SIE作品の名物キャラクターを取り揃えて、あれやこれやのどんちゃん騒ぎ。
ピポザル、トロとクロ、パラッパが曲に合わせて登場して、場を盛り上げます。
その様は、まさに「祭」でした。

第3部はメインディッシュ。
どの曲も、じっくりしっかりがっつりしみじみ聴かせる演奏でした。
第1, 2部で気分を盛り上げてからの第3部突入で、興奮が途切れることなく、最後まで気分が高揚した状態で鑑賞できたように思います。

■楽しい演出と迫力の演奏と
第1部では小曲を、第3部では大曲をじっくり演奏されましたが、どの曲も確かな技術力で演奏されていて魅了されました。
曲に合わせて力強さや繊細さが使い分けられた演奏で、生演奏ならではの迫力や臨場感がしっかり感じられました。

第2部は、とにかく観客を楽しませることに専念したパートでした。
演出がとにかく楽しくて、見て楽しいし聴いて楽しいかったです。
SIEの総力を結集して、いかに観客を楽しませるかに全力を注いでいたようにも感じられました。

また、第2部の曲は、その特徴的過ぎるゲーム性からBGMもまた特徴的だったので、よく演奏しきったなぁと感心しました。
そもそもオーケストラで演奏することを想定されていない曲ばかりですし。中にもラップもありますし。
演奏するという観点で言えば、第1部や第3部の曲よりも、ずっと難しかったのではないかと思います。
プロの技って、やっぱりすごいのだなぁと、改めて実感しました。

■原曲準拠の編曲と演奏
今回の演奏会で、自分が意外とSIE作品をプレイしていないことを再認識しました。
今回演奏されたゲームタイトルの中で最後までプレイしたことのあるものは、「ワイルドアームズ」「俺の屍を越えてゆけ」「パタポン」「どこでもいっしょ」ぐらい。
ただ、OSTで聴いていたり、PV等で耳にして妙に印象に残っていたり、そういった曲もいくつかありました。
その反面、ゲームも曲もよく知らないものも多かったのですが。

そのため、原曲からどれくらいアレンジされていたのか明確にわからないものもあるのですが、知っている曲に限って言えば原曲を忠実に再現したものがほとんどでした。
オーケストラで演奏するために必要な編曲はありましたが、それでもなるべく原曲に近付けようとしていたように感じました。
例外的に、オーケストラ映えするようにややアレンジの強い曲もありましたが、数は多くありませんでした。

■豪華ゲストが続々登場
開演の30分ほど前から、プレトークが開催されました。
SIEの方が2名(すみません、お名前がわかりませんでした)と、GSJ顧問の作曲家の方が3名(坂本英城さん、なるけみちこさん、岩垂徳行さん)が登場。
さらに途中で、田中公平さんまで参加されていました。
なに、この豪華な面々。

話の内容は主に、今回の演奏会で披露されるゲームタイトルにまつわる思い出話やBGMの制作に関すること。
詳細はあまり覚えていないというか、ホールの反響音が強い上に座席位置がよくなかったため、声がほとんど聞き取れませんでした。

その後、開演中も豪華なゲストが続々登場。
原曲でも参加された方がそのまま歌声を披露されたり、著名なプロの演奏家さんが参加されたり、ゲーム制作のディレクターさんが登場されたりと、とにかく豪華。
こんなにゲストが一堂に集まるなんてそうそうないし、今後もあるかどうかわからないのではないか、というくらいの豪華さでした。

■感想まとめ
今回の演奏会を総合すると、「Jスタの総力を結集して催された音楽祭という名のエンターテインメント」ではないかと。
うん、観客を喜ばせるためにあれやこれやと手を変え品を変えて様々な曲が披露されたところは、まさにエンターテインメントでした。
また、GSJの音楽力とSIEの全面的なバックアップのwin-winな関係だけでなく、さらに観客も楽しいというトリプルwinの理想的な関係が、そこにありました。
演奏も演出も楽しかったし、これはとても良い演奏会だったので、ぜひ今後も定期的に開催してほしいです。


これより下の追記は、今回の演奏会のセットリストと、印象に残った曲ごとの感想になります。