[GMEV] シュデンゲンアンサンブル 第六回演奏会

5月27日に、「Melodies of Crystal」(以下、MoC)主催の演奏会「シュデンゲンアンサンブル 第六回演奏会」が開催されたので、行ってきました。
会場は、江戸川区総合文化センター 小ホール。
14:00に開演し、16:35頃に終演しました。

■3作品中2作品は馴染みのないものだったけれど、MoCなのでとりあえず行ってみた
今回の演奏会では、「サンサーラ・ナーガ2」「ポポロクロイス物語」「FINAL FANTASY VI」の3つの作品の楽曲を演奏。
これまでのMoCの演奏会は、1回につき大抵1タイトル、多くても関連性のある2タイトルを取り上げて、じっくり掘り下げた演奏会を開催していたので、まずその「関連性のない3作品」という点に意外性を感じました。
「サンサーラ・ナーガ2」のような曲数のあまりないタイトルをどうしても演奏したかったけれど、それだけでは一回の演奏会にしては尺が足りないという事情により、3タイトル構成にしたのでしょうか。

演奏された3作品のうち「サンサーラ・ナーガ2」と「ポポロクロイス物語」の2タイトルは、個人的には全く馴染みのない作品でした。
ゲームは未プレイだし、原曲は今回の演奏会の一週間ほど前になって慌てて軽く予習をした程度。
そのため、ゲームがどんな物語で、どの曲がどういうシーンで流れるのか、全くわからない状態でした。
それでも今回の演奏会に足を運ぼうと思ったのは、FF6の曲が目当てだったことと、これまで数多くの素晴らしい演奏を聴かせてくれたMoCの演奏会だから、でした。
あと、「サンサーラ・ナーガ2」も「ポポロクロイス物語」も名作という噂をちらほら耳にしていたことも、多少影響していたかもしれません。

■小規模編成ながらも確かな技術力に裏打ちされた演奏
編成は、いつも通りの小規模な室内楽形式。
弦楽器5人、木管楽器4人という編成です。
FF6のときのみ、そこにトランペット1人とパーカッション(ドラムセット)1人が追加されていました。

演奏技術的な面については、いつも通りのハイレベルでした。
編成が小さいため一人一人の技量が演奏に如実に表れやすいのですが、どの奏者さんもとてつもなく上手。
和音や発音の乱れが非常に少なかったです。
伴奏で流れていた高音や低音部分のとんでもなくピロピロした箇所も、見事に弾きこなしていました。
あのピロピロしたところの手や指の動きは、見ているだけですごいと感嘆させられます。

演奏技術がめちゃくちゃハイレベルなため、室内楽形式とはいえ迫力はオーケストラに負けていません。
むしろ、室内楽だからこその細やかな演奏が魅力的だったような気がします。
出すところは盛大に奏でつつ、繊細な部分はより細やかに表現することができて。
その点は、室内楽ならではという印象を受けました。

■自分の曲に対する思い入れの問題か?
そんなわけで、演奏自体は確かに凄かったのですが、その一方で曲への入れ込み具合というか、音に含まれる熱量はいつもに比べるとやや少なく感じがしました。
これまでのMoCの演奏と言えば、「俺の演奏を聴けーッ!」と言わんばかりの熱のこもったものばかり。
音の向こうにドヤ顔が見えるような演奏というか、それくらいの熱量を感じていました。
そんな過去の演奏会に比べると、今回の演奏はさっぱりとしているというか、淡々としているというか、どことなく冷静な感じがしました。

もっとも、自分の曲に対する思い入れに原因があるのかもしれませんが。
あまりに馴染みのない曲ばかりだったので。

■ゲームを知らなくても知ったような気になれる深い考察溢れた前説
演奏から少し話は変わって、前半と後半の開演前に挟み込まれた前説が、とても分かりやすくて良かったです。
特に「サンサーラ・ナーガ2」はゲームの概要すら全く知らない未知の存在、知っているのはパッケージイラストぐらいという状態だったので、非常に助かりました。
ゲームの概要や編曲の意図が簡単にかつ適度に解説されて、鑑賞するときの程よい良い手掛かりになりました。
おかげで、「今のフレーズはさっきの解説にあったところかな」とか「これはさっき説明された表現か」とか、演奏を聴きながらシーンを想像するのが、多少楽になりました。

■感想まとめ
いつものMoCの演奏会に比べるとやや物足りなさを感じるところがなくもなかったのですが、演奏自体は相変わらず見事でした。
今回は馴染みの薄い曲ばかりだったのでアレでしたが、このクオリティの高さはなかなか他に類を見ないものだと思うので、思い入れのあるゲームタイトルの演奏会が開催されたらまた行ってみたいと思います。

次回、第七回演奏会の開催が既に決定していて、7/19に東京で、そして8/11に名古屋で開催されるそうです。
タイトルは「ゼノギアス」と「クロノ・クロス」。
プレオーダーが5/28までで、一般販売が6/10とのことです。
諸事情により一般販売を狙っているのですが、この組み合わせはチケット争奪戦になりそうだなぁ。


これより下の追記は、今回の演奏会のセットリストと、ゲームタイトルごとの感想になります。


セットリストは次の通りです。
-----
[サンサーラ・ナーガ2]
アムリタ
フィールド

神殿
ギルド
はらたま
空中庭園
戦闘
オープニング

[ポポロクロイス物語]
【第一章 奪われた王冠】
1-01. サニアとの出逢い
1-02. ガミガミ魔王の襲来
1-03. ポポロクロイス城
1-04. ポポロクロイス城下町
1-05. タキネン村
1-06. バトル&バトル
1-07. タキネン村
1-08. ガミガミシティ
1-09. ガミガミ魔王の襲来

【第二章 空に浮かぶ島】
2-01. むかしむかし
2-02. ゴドリフ & パーセラ
2-03. フライヤーヨットの飛翔
2-04. ブリオニアの歴史
2-05. 沈みゆくブリオニア

【第三章 闇の世界】
3-01. 闇の世界
3-02. 氷の魔王
3-03. 氷の魔王の復活

【第四章 氷の魔王】
4-01. ポポロクロイス城下町
4-02. むかしむかし
4-03. 北の大地
4-04. 氷の魔王
4-05. ピエトロの気絶
4-06. サニアとの出逢い
4-07. ピエトロ VS 氷の魔王

【エピローグ】
5-01. ポポロクロイス城
5-02. サニアとの出逢い
5-03. ピエトロの旅立ち

[FINAL FANTASY VI]
【I ティナ】
ティナのテーマ
街角の子供達

【II エドガー&マッシュ】
運命のコイン
霊峰コルツ
エドガー、マッシュのテーマ

【III カイエン】
カイエンのテーマ
魔列車

【IV シャドウ&ストラゴス&リルム】
シャドウのテーマ
リルムのテーマ
ストラゴスのテーマ

【V ロック&セリス】
ロックのテーマ
永遠の、レイチェル
セリスのテーマ
アリア

【VI ガウ】
ガウのテーマ
ん?2

【VII モグ&ウーマロ&ゴゴ】
モグのテーマ
ウーマロのテーマ
ゴゴのテーマ

【VIII セッツァー】
セッツァーのテーマ
飛空艇ブラックジャック
-----

これより下は、ゲームタイトルごとの感想になります。
未プレイ&馴染みのない原曲ばかりだったため、自分の中で曲名と演奏されたものが結びついていないので、曲ごとではなくゲームタイトル単位ごとに感想を記します。

サンサーラ・ナーガ2
「サンサーラ・ナーガ2」に登場するアムリタというキャラクターにフォーカスしたメドレーだそうです。

ゲームは未プレイどころか概要すらも知らないし、BGMも軽く予習した程度でしかないという完全アウェイな状態で、今回この「サンサーラ・ナーガ2」の曲を聴いたのですが、今回の演奏会の中では一番好きな演奏でした。
どこがどう良かったと具体的なことはちょっと思い出せないのですが、なんだかとても重厚で格好良くて、すこぶる自分好みだったという印象が強く残りました。
OSTがあればぜひ欲しいところ。
まぁ、プレミアがついて非常に高値で取引されているっぽいので、もはや高嶺の花ですが。

特に格好良かったのがラストの「オープニング」。
軽く予習をしていたときから格好良い曲だなと感じましたが、生演奏はさらに格好良かったです。

途中で度々輪唱(カノン?)になっていたところは、前説で語られていた「『サンサーラ』はサンスクリッド語で『輪廻転生』の意味」に由来する表現でしょうか。
前説で解説されていなければ気付かずスルーしていたと思いますが、解説があった上で聴いたためか、非常に感慨深く感じられました。

余談ですが、前説で輪廻転生云々の他にも「度々出てくるフレーズの三連符の『3』は、キリスト教では絶対数」などなど、とても深い話がいくつも出てきて、曲のアナリーゼってこういう分析のことを言うのか、と音楽素人としては目から鱗でした。
曲に対する理解・分析が深くて、単純にすごいという感心しかありませんでした。

ポポロクロイス物語
ゲーム未プレイなので定かではないのですが、前説によるとゲームの流れに沿った編曲にされたそうです。
確かに、ゲーム中のイベントを彷彿とさせられるようなSEっぽい音が、ちらほらと散りばめられていました。
木槌の音は突然出てきたときは、ちょっとどころかかなり驚きました。

今回演奏された「ポポロクロイス物語」の曲の中で、最も良かったのはやはり「ピエトロの旅立ち」でした。
有名な曲で唯一耳に馴染んでいた曲でもあったためか、他の曲よりも感情移入しやすかったです。
また、曲に対する奏者の熱の入れ様も、他の曲より強かったように感じました。
すごく熱くて格好良かったです。
この曲は、やっぱり名曲だったのだなと、改めて認識しました。

FINAL FANTASY VI
PTキャラクター14人それぞれに焦点を当てた構成と編曲。
編曲の方向性は以前開催された「オニオン弦楽合奏団 第三回演奏会」と同じですが、今回のために改めてがっつり編曲し直されているようでした。
曲順から既に、以前のものから随分変わっていました。
また楽器の編成も、以前は弦楽アンサンブルでしたが、今回は弦だけでなく、木管とトランペット、パーカッションが追加。
以前よりも華やかになったというか派手になったというか、かなり様変わりしていました。
編曲の方向性だけ継承しつつ、曲自体はほぼ別物という印象を受けました。

演奏された曲は、上述のセットリストに含まれていないものもちらほら見受けられました。
「ティナ」の中に「がストラ帝国」や「魔導士ケフカ」のフレーズが紛れていたり、「エドガー&マッシュ」のパートで「魔導研究所」のフレーズが聴こえてきたり、「モグ&ウーマロ&ゴゴ」は「ジョニー・C・バッド」で始まったり、などなど。
なんだか宝探しのようで、楽しかったです。

特に「セッツァー」のパートの後半は、パンフレットに記載されていない曲が目白押しでした。
「セッツァーのテーマ」、「飛空艇ブラックジャック」に続いて、「墓碑銘」、「仲間を求めて」、そしてFFのメインテーマが続きました。
個人的には「仲間を求めて」が大好きなので、これをMoCの演奏で聴けたところで大興奮しました。
あと、FFのメインテーマはやっぱり国歌でした。

演奏について言えば、最初の数曲はなんだかまとまりのないように感じられました。
個々の演奏はとても綺麗だったのですが、それが上手く融合できていないというか、音が散らばったままハーモニーになれていないというか、各楽器の音がバラバラになっている感じがしました。
ただ、「ロック&セリス」あたりで一気にまとまりが良くなって、和音が気持ち良く聴こえるようになったような。
その気持ち良さを保ったのまま、最後の「セッツァー」まで一気に駆け抜けた感じでした。

個人的に一番好きな演奏は「ロック&セリス」でした。
「セリスのテーマ」から「アリア」への流れと、「ロックのテーマ」に「セリスのテーマ」が重なるところが、特に素晴らしかったです。
「蘇る緑」に似た流れに敢えてしなかったところも、好感度の高いポイント。
このメドレーの演奏は、本当に感動的でした。

コメント

この記事へのコメント


コメントを投稿する


トラックバック

この記事のトラックバックURL

この記事へのトラックバック