[本] 真夜中の神話

2007/10/15(月) 00:05:07 | カテゴリ:
真保裕一「真夜中の神話」(文春文庫)読了。

インドネシアで飛行機の墜落事故に遭遇し、ただ一人生き残った栂原晃子は、現地の住民に助けられる。晃子の担ぎこまれた村では毎夜、少女が歌を披露する儀式が行われていた。その歌に触れた晃子は、常識では考えられない速さで治癒していった。
ある程度まで傷が癒えた晃子は、「村のことは決して話してはいけない、もし誰かに話した場合は必ず不幸が訪れる」と言われ、村を追い出される。
同時期、町では吸血鬼退治を彷彿とさせられる殺人事件が2件発生していた。


真保さんは東南アジア好きなんですかね。「取引」に続いて2作目じゃないかと。

本作は、前半は”吸血鬼”と”癒し”に関する考察がひたすら続き、
後半からいきなりアクションアドベンチャーっぽくなってます。
あまりミステリ要素は強くないような。
もっとも、これまでの真保さんの作品からして
ミステリというよりはハードボイルドっぽいところが強いから、
いつもの通りといえばいつもの通りかも。

前半に出てくる”神”に関する考察は、なかなか興味深かったです。
無信仰かつ無信心な日本人ならではの発想というか。
信仰心の厚い国でこの理論をぶちまけたら、
フルパワーでボッコボコにされそう。

終盤のアクションシーンの緊迫感は「さすが」といったところ。
犯人等の正体が一気に明かされていくところは
その勢いに乗せられたのか一気に読み切りました。
前半が説明っぽい理論展開が多く少々退屈気味だったけれど、
後半でそれを一気に挽回してる構成なので、
前半を読み切れれば後半はあっという間じゃないかと。

コメント

この記事へのコメント


コメントを投稿する


トラックバック

この記事のトラックバックURL

この記事へのトラックバック