[本] 硝子のハンマー

2008/01/24(木) 23:27:21 | カテゴリ:
貴志祐介「硝子のハンマー」(角川文庫)読了。

年末の日曜日の昼下がり。通称ロクセンビルの最上階で、介護サービス会社の社長が殺害された。最上階には防犯カメラが設置され、また暗号システムの施されたエレベータ、3人の秘書の存在など、第三者が簡単に入り込めるような場所ではなかった。そんな密室のような状態での犯行。逮捕されたのは、唯一犯行可能性のある年老いた専務だった。
容疑者の専務の弁護人となった青砥純子は、防犯設備で守られた密室の謎を解くため、防犯コンサルタントの榎本径に協力を仰ぐ。榎本の豊富な知識により、難攻不落と思われた密室への侵入方法がいくつも検討されたが・・・。


前半は探偵側視点、後半は犯人側視点という構成。
これ自体は取り立てて斬新というわけではないけれど、
特筆すべき点はその犯行手段の緻密さだろうか。
真犯人が取った手段ももちろんそうだけど、
探偵役である純子・榎本ペアが考え出した犯行手段案もかなり大胆かつ緻密。
特に、榎本が説明する侵入方法は、我が身を振り返ると背筋が寒くなるほどかと。
どんなに防犯手段を講じてもやり過ぎってことはないだろうし、
ましてやどんなに頑張っても家の中が100%安全ってことはあり得ないんだろうなぁ、
という気分にさせられた。

前半の探偵パートは本格ミステり風味、
後半の犯人パートはやや人間ドラマ寄りの犯罪小説風味で、
一冊で2度楽しめる構成は、ちょっとお得な感じでした。

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