[本] 砂冥宮

2009/05/23(土) 18:45:18 | カテゴリ:
内田康夫「砂冥宮」(実業之日本社)読了。

石川県小松市の安宅の関で、男性の遺体が発見された。被害者は、神奈川県横須賀市の須賀智文。警察の調べでは、明治時代の小説家・泉鏡花の縁の地を訪ねる道中に強盗に遭い、殺されたものと見ていた。しかし、須賀の足取りは金沢を最後に途絶えていた。
泉鏡花の関する取材で須賀と知り合った浅見は、須賀の奇禍を知り小松へ飛ぶ。そこで、金沢を挟んで安宅の関とは真逆の方向にあたる内灘で、須賀の姿が目撃されていたことを知る。


浅見光彦シリーズの新刊。
今回のメイン舞台は石川県内灘町。
泉鏡花がらみの話なのかと思ったら、学生運動(内灘闘争)がらみの話でした。

本作は、メインヒロインってのがイマイチはっきりしない代わりに、後半で常に刑事と二人三脚で動いてたのが特徴でしょうか。
最近の作品はヒロインと2人で調査する展開が多かったので、刑事と2人で調査っていうのが珍しく感じました。

珍しいといえば、浅見シリーズにおける「水戸黄門の印籠」的な展開がなかったのも珍しいかもしれません。
本作を先に読んでいた母はそれがなくてひどくがっかりしていたのですが、俺自身としてはそんなに期待していないし(好きなシーンではあるけれど)、毎回必ず出てくるとマンネリ化してしまいそうな危惧もあったので、たまには無くてもいいんじゃないかというスタンス。
今回の展開を考えると、無くて正解な気もします。パートナーである轟刑事が浅見さんの兄の存在を知ってしまうと、対等なパートナーではなくなってしまいそうだし。

前半は内灘闘争の話で終始してしまって、なかなか人間関係が見えてこないけれど、後半の犯人に迫る展開は読み応えがありました。
そのためか、後半に入ってから一気に読み進めてしまいました。
今回の作品、結構好きな話かも。

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