[本] シャングリ・ラ

2009/07/26(日) 01:46:52 | カテゴリ:
池上永一「シャングリ・ラ」(角川文庫)読了。

旧来の経済体系が崩壊し、炭素経済へ移行してから50年。地球温暖化対策として日本政府は東京を放棄し、急速な森林化を進めていた。首都機能は、東京の上空に作られた積層型建造物「アトラス」に移動。一方で、市民は選ばれた者しかアトラスに移り住むことが許されなかった。
森林化の進む東京の一角、難民たちの住む街「ドゥオモ」。反政府ゲリラ組織「メタル・エイジ」の拠点でもあるこの地に、女子少年院を出所した北条國子が2年ぶりに帰還する。


この本の存在を知ったのは、アニメ化のニュースからでした。
そこで紹介されていたあらすじでこの小説に興味を持ち、他にこれといって読みたい本もなかったので購入。
ちなみに、アニメは全然見てません。モモコのCVが中田譲治さんと知ったときには驚いたけれど、それっきり。

ジャンルとしては、SF・・・・・・でしょうか。
ただし、SF = 政治からファンタジーまで、という意味で。
科学+ファンタジー+オカルト+経済、とにかくいろんな要素が詰まってます。
そのためでしょうか、かなりスケールのデカい話になっています。
しかも、それが破綻していないところがすごい。

登場人物と世界観の紹介が主だった前半はちょっと退屈だったのですが、中盤?後半の展開はおもしろくて、一気に読んでしまいました。
継承者争いのところは特に、登場人物たちよりも多くの情報が読者に与えられるため、それで余計にヤキモキさせられたり、ハラハラさせられたり、先の気になる展開に。
最後の最後まで気が抜けなかったです。

一点ツッコミを入れたいのは、主要登場人物(コンピュータ含む)の誰もが生命力あり過ぎるところ。
いくらなんでもいい加減にウザい、と思ったことが何回かありました。うーん、さすがにちょっとしつこいかも。
でもまー、おもしろかったからいっか。

この作品を読むには、現代小説を読める読解力と、ゲーム的な表現に冠する想像力の両方が必要かと思うけれど、最近のラノベが読めるんだったらたぶんいけるんじゃないかと。

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