[本] ぼくが探偵だった夏

2010/01/03(日) 00:14:02 | カテゴリ:
内田康夫「ぼくが探偵だった夏」(講談社)読了。

浅見光彦、小学5年生の夏。
避暑のために訪れた軽井沢で、最近、女性が行方不明になったという話を聞いた。事の真相確かめるため、友人の峰男、本島とともに、浅見は現場である「緑の館」へ潜入する。すると、そこで庭に大きな穴を掘る男の姿を発見。そのただならぬ雰囲気に事の真相が気になり、浅見は友人2人と「緑の館」について調べ始めるが・・・。


文字が大きかったためか、遅読が常の俺にしては珍しく、4時間で完読しました。
うーん、正月休みの数日かけて読むつもりだったのですが。思っていた以上に短かったです。

本作は、「ミステリーランド」という子供向けのシリーズの1冊として刊行された作品のようです。
ターゲットが子供ということで、文字が通常の小説より大きかったり、全ての漢字にルビが振られていたりと、組版も子供向けに作られています。
話の内容も、多少子供向けっぽい気がします。泥臭い人間関係やドギツイ表現はありません。
いつもの浅見シリーズよりは、かなりライトです。

浅見シリーズの読者として読んだところ、外伝的な作品という印象が残りました。
結構色んな人が出てきます。若かりし頃の竹村警部(本作中では巡査)や軽井沢のセンセなど、他にもたくさん。盛り沢山。
「あの人の若かりし頃って、こんなだったのか・・・」っていう感じで、おもしろかったです。
アサミストにはうれしい演出かも。

浅見父が登場したときには、なんだか少し感動しました。
これまでの浅見シリーズにも人から聞いた話のネタに上ることはあったけれど、実際に動いているシーンがあると印象が少し違ってきます。
なんというか、陽一郎兄さんが父の影響を多大に受けているっていうのが、すごく良く分かりました。すこぶる似てるよ、この親子。

浅見少年は、33歳をそのまま若返らせた感じで、微笑ましくもありました。
なんだろう、えらくかわいかったです。
周りの大人も彼を子ども扱いしてなくて、対等な人間として接してるあたりも好感が持てました。

推理要素は、いつもの浅見シリーズっぽさが如実に現れています。
とはいえ、物語の前半の方は、浅見少年の推理に「いや、それは先走り過ぎだろう」と読みながらツッコミを入れることがしばしばあったりもしました。
いくらなんでも、それは勘を飛び越えて妄想の類だろう、っていう箇所がいくつか。
まぁ、子供だから仕方ないとも思える程度なので、さして気にはなりませんでしたが。
しかし、後半はいつもの鋭い感性と勘が冴えていて、いつもの浅見さんを見てるようでした。

子供向けというよりはむしろアサミスト向け作品という気もしましたが、とりあえず誰が読んでも読めるようになっていると思います。

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