[本] 嘘神

2010/03/07(日) 11:27:48 | カテゴリ:
三田村志郎「嘘神」(角川ホラー文庫)読了。

共につるんで遊んでいた高校生6人が、ある日突然、金属製の密室に閉じ込められた。扉も窓もなく、あるのはダーツやトランプなどのゲームの道具。
環境の変化に戸惑う6人に、嘘神を名乗る者の声がゲームの開始を告げる。
「元の世界に戻りたければ生き残れ」と。


第16回日本ホラー小説大賞長編賞受賞作、だそうです。
そうか、ホラー小説大賞ってもうそんな回数になるのか。「パラサイト・イヴ」や「黒い家」でわーきゃーやってた頃が懐かしいなぁ。

ホラー小説大賞受賞作だからホラー小説かというと、そんな感じでもなかったです。
内容は、ほぼゼロサムゲーム。
高校生が各々の心情や生き様に従って、互いに騙し合う話です。

ホラー小説にありがちな血みどろグロシーン、思わず眉を顰めてしまうようなシーンは、あまりありません。
なんというか、キレイな作品です。
騙したり騙されたりといった駆け引きはあるものの、描写がキレイだったおかげもあるのでしょうか、読みやすかったです。

ゲーム参加者が高校生という設定が生かされていたと思います。
登場人物の中には、極限状態であっても潔癖かつ真っ直ぐだったり、考えが浅はかで未熟だったりする人物もいるのですが、そういうところも高校生らしさが出ています。
これが一般社会人だったら、ちょっと愚かしく見えたんじゃないかと。

この作者の作風がわりと自分好みで、ついでに同郷なので、今後の活躍に期待。

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