[本] STEINS;GATE 円環連鎖のウロボロス

2011/10/09(日) 10:22:31 | カテゴリ:
海羽超史郎「STEINS;GATE 円環連鎖のウロボロス」(富士見ドラゴンブック)、第1巻、第2巻ともに読了。
原作は、5pb.×ニトロプラス。

秋葉原で発明サークル「未来ガジェット研究所」を主催する岡部倫太郎は、とある講演会で牧瀬紅莉栖と再会する。しかしその数時間前に、ラジ館の最上階で紅莉栖が血の海の中で倒れていた光景を、岡部は目撃していた。またその直後、岡部が親友の橋田至へメールを送った直後、秋葉原駅周辺から人が一瞬で消える現象にも遭遇していた。
しかし、紅莉栖が刺されたという事件は起こっておらず、秋葉原から人が消失したという事実も岡部以外の人の記憶にはなかった。
さらに不可解なことに、橋田へ送信したメールがはなぜか5日前に着信していた。


本作を初めて書店で手に取ったとき、まず思ったのが「分厚い!」でした。
第1巻、第2巻合わせて約1,450ページ。
特に第2巻は、人を殴り殺せそうなくらい厚いです。
なんだこのポケットサイズ電話帳。

その後、書店で中身をぺらぺらっとめくって思ったことが、「組版たいへんだったろうなぁ」でした。
視覚にも訴えかけるような、特徴的な文章になっています。
きっとぱらぱらっとページをめくれえば、理解してもらえるんじゃないかと。

というわけで。
本作はXbox360/PC/PSP他に向けて発売中の想定科学ADVゲーム「STEINS;GATE」のノベライズになります。全2巻。
ほぼ原作ゲームに沿った展開になっています。
第1巻は電話レンジ(仮)のDメール送信実験と過去改変を軸とした、若干不穏ながらも和気藹々とした未来ガジェット研究所の日常風景を展開。
第2巻は急転直下、怒涛のサスペンスで構成されています。
シュタゲのマルチメディア展開でよく見られるスピンオフ作品ではありません。
そのため、ゲームを知らずに本作からシュタゲに入っても、たぶんネタバレの恐れはありません。

ちなみに、ストーリー展開はゲーム準拠です。アニメ準拠ではありません。
本作の発売日がアニメOA始まる前のようなので、ゲーム準拠しかあり得ないんですが。

ただ、一部ゲームとは異なる展開があります。
フェイリスやルカ子関連のシナリオが大きく異なったり、ダル関連のシナリオが挿入されていたりします。
ダルイベントの挿入が嬉しかった反面、最後の展開はゲーム版の方が胸熱だと感じました。
まぁ、そのへんのアレンジは個人の好みによるのではないかと。

それと、登場人物の性格も、ほんの少しだけ原作ゲームと異なっている印象を受けました。
読み始めてしばらく、違和感が抜けませんでした。
文章書いている人が原作ゲームと本作で違うから、仕方ないのでしょう。

ゲームプレイ済みでしたが、全体的にはひたすら楽しく読めました。
シナリオが良いのは原作ゲームが「神ゲー」と称されている時点で証明済みですが、ノベライズでもそれは変わりませんでした。
また、ゲームでは画像や声優の声の演技によって表現されていた部分が、文章でも高い水準で表現されていたと思います。
特に主人公オカリンの感情表現、その中でも第1巻ラストと第2巻全般の鬼気迫る感情表現がすごかったです。

気になった点は、一部日本語のおかしいところが若干あったこと。
もっとも重箱の隅をつつくような程度だし、主人公の一人称で語られる文章なので、主人公の国語力の問題と思えば納得できる点なのですが。
# 今、オカリンに対してさらりとひどい事言ったな俺。

ゲームではおなじみのネットスラング(いわゆる○ちゃんねる語)は、本作でも多数出てきます。
何の説明もなしにするっと出てきている箇所もありますが、本筋にはあまり関係ないので、わからなくても問題ないかも。
個人的には「うちゅうのほうそくがみだれる」と、「ころしてでもうばいとる」に、激しく反応しました。
ゲーム好きとしては、反応せざるを得ないです。
ところで、前者はゲームにもあったけど、後者はあったっけ?

本作は、ゲームプレイ済みの方にも、アニメなどで興味持ったけどゲーム購入する予算のない方にも、アニメもゲームも知らないSF好きにもオススメです。

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