[GMEV] ブラス・エクシード・トウキョウ 第10回記念演奏会

東京近郊の音楽家を中心に結成された吹奏楽団「ブラス・エクシード・トウキョウ」の第10回演奏会に行ってきました。
会場は、府中の森芸術劇場どりーむホール。
開演13:30で、終演は16:45頃でした。結構長かったです。

ホールのキャパシティ2,000席ちょっとのうち、1階席は8割ほど埋まっていたと思います。
2階席は、どうだったんだろう?

ブラス・エクシードはゲーム音楽専門の吹奏楽団ではないのですが、今回の演奏会はゲーム音楽特集ということだったので、会場が府中という点に少し躊躇しつつも、チケットを取って参戦しました。
でも、やっぱり府中は遠かったです。
しかも、帰りに京王線が人身事故で止まるし。むぅ。

今回の演奏会では「クロノトリガー」「聖剣伝説~ファイナルファンタジー外伝~」「FINAL FANTASYシリーズ」と3つのゲームの曲が演奏されましたが、メインはやっぱり「FINAL FANTASY」。
演奏時間全体の3分の2はFFでした。

今回の演奏会は、ブラス・エクシードによる独自アレンジされた曲は、他の演奏会に比べるとあまり多くない印象がありました。
オーケストラアレンジ盤をそのまま吹奏楽で演奏したような曲が多かったような。
スクウェア・エニックスと、何かそういう取り決めでもしたのでしょうか。
個人的には、せっかく音楽家が揃っているので、ブラス・エクシードならではの吹奏楽アレンジを聴きたかったです。

演奏についてはアマチュア吹奏楽団より技術力が高かったです。
テンポの速い曲でも、乱れることはほぼありませんでした。
さすがは、音楽家中心で結成された吹奏楽団。
でも、ゲーム音楽ってそもそも生演奏されるために作られたものじゃないから、すごく演奏し辛そうなのは、なんとなく伝わってきました。まぁ、そうだよね。

技術力以外の点、演奏に込められた熱意というか想いというか、そういう信念のような部分は、ゲーム音楽専門のアマチュア楽団に及ばなかったです。
きっと演奏された方の中には無類のゲーム好きの方もいらっしゃったと思いますが、とはいえ演奏者全員がゲーム好きとは限らないから、まぁ、仕方ないかなとも思います。
けど、せめて指揮の方は、今回演奏された曲のゲームをプレイするか、その曲が流れるシーンなり背景なりを熟知した上で、演奏に望んでほしかったです。
演奏されたものを聴いた感じでは、あまり背景をご存知な雰囲気ではなかったので、少し気になりました。

今回、会場には植松伸夫氏も来られていて、ちょこちょこ登壇されては制作秘話を披露されていました。
記憶にあるところでは、

・最初はあーしろこーしろと指示されることが多かったが、段々何も言われなくなった。
・FF7の「オープニング~爆破ミッション」は、「これに曲を付けて」とムービーを手渡されて、曲を付けて坂口氏に見せたら、なぜか英語で「Very Good!」という評価をもらった。
・8bit時代は、映像も音楽もショボかったから、メロディを大事にしていた。
・最近のゲームはどんどん映画的になっていってるけれど、ゲーム音楽は方向性をどこへ向けるのか。今、ゲーム音楽は模索段階。何か新しい発明をして欲しい。若い作曲家が。
・FF7の曲は全てシンセサイザーで制作。それがFF8ではOPとEDはオーケストラ録りして、FF9ではさらにオケ曲が増えた。
・ゲーム機の進化でオーケストラをゲーム内で流すことは、当時すごいことで、みんな喜んでいた。

などなど。
そういえば、FF7の曲って、全部SC-88pro(MIDI音源)で作られてるんでしたっけ。

ちなみに、植松氏は開演前や休憩時間中に、ちょこちょことホールで売り子をやってました。
しかも、一般人に紛れて、普通にホール内の通路を行ったり来たり。
自分が通路横の席に座っていたので、その様がよく見えたのですが、その紛れ込みっぷりはある意味神業級でした。
そのためか、初めて登壇された時に、すぐ後ろの席から「え、ウソ!」という驚きの声が。
うん、さっきからあなたのすぐ横を何度も通ってたよ。


これより下は、今回の演奏会のセットリストと、曲ごとの雑感になります。



セットリストは以下の通りです。
-----
[第一部]
1. クロノ・トリガー メドレー
2. 聖剣伝説~ファイナルファンタジー外伝~
  序章/二章/三章/四章/五章/終章

[第二部]
3. ファイナルファンタジー7 より「オープニング~爆破ミッション」
4. ファイナルファンタジー1 メドレー
5. ファイナルファンタジー5 メドレー

[第三部]
6. ファイナルファンタジー6 セレクション
7. ファイナルファンタジー7 より「エアリスのテーマ」
8. ファイナルファンタジー7 より「J-E-N-O-V-A」
9. ファイナルファンタジー8 より「Eyes On Me」
10.ファイナルファンタジー10 より「ザナルカンドにて」
11.ファイナルファンタジー7 より「片翼の天使」

[アンコール]
12.ファイナルファンタジー (Piano Version)
13.ファイナルファンタジー(FF6「蘇る緑」より抜粋)
-----

以下、印象に残った曲の雑感です。

1. クロノ・トリガー メドレー
想像以上に曲数が少なかったです。全部で5, 6曲ぐらい?

まずは「予感」~「クロノトリガー」から。ここから始まらないと、クロノトリガーは始まりません。
そして、たぶん「朝の日ざし」だったかな、ゆったりした曲をインターミッションに挟んで、メドレーは「風の憧憬」へ。
この「風の憧憬」の演奏が、たまりませんでした。
さすがは、音楽家中心に結成された吹奏楽団だけあって、音のまとまり方違いました。
その後は、「ボス・バトル2」の力強い演奏で圧倒されつつ、感動のエンディングへ。

というわけで、他の演奏会でよく演奏される「魔王決戦」や「世界変革の時」は演奏されませんでした。
ブラス・エクシード版「魔王決戦」や「世界変革の時」を聴いてみたかっただけに、ちょっと残念でした。
流れ的に、入れるのが難しかったのでしょうか。
それとも、次曲に備えて体力を温存したかったのか。

全体的に、激しい曲の少ないメドレーでした。
それもまた、ゲーム音楽演奏団体の演奏会とは、ちょっと趣が異なる点だったかと。

2. 聖剣伝説~ファイナルファンタジー外伝~
オーケストラアレンジCD「想いは調べにのせて」をベースに吹奏楽アレンジした曲でした。
比率的には「想いは調べにのせて」が8~9割、残り1~2割がアレンジ、といったところ。

章によってアレンジ強度は異なっていて、第一章は比較的原曲に忠実かとおもいきや、第二章はかなりはっきり分かるくらいアレンジが加わっていました。
ギターサウンドをあちこちに散りばめるようなアレンジが多かったです。

今回の演奏会を聴いて、聖剣伝説の曲ってアコースティックギターの音色が似合う曲が多いと気付かされました。
男性的な曲というか、渋い曲が多いからかな。

原曲でも鳥肌ものでしたが、生演奏を聴いてもやはり鳥肌ものでした。
特に、「最後の決戦」~「伝説よ永遠に」の流れは、胸が詰まって泣きそうになりました。

改めて原曲聴いてみて気付いたけれど、そういえば第四章の「チョコボのテーマ」がごっそり割愛されてたなぁ。
チョコボの声が再現できなかったんでしょうか。
ていうか、そもそも第四章演奏されたっけ? 第三章からいきなり第五章に飛んでたような。

4. ファイナルファンタジー1 メドレー
演奏された曲は「オープニング」「街」「マトーヤの洞窟」。
この時点で気付く人は気付くと思いますが、「交響組曲ファイナルファンタジー」の「SCENE III」をそのまま吹奏楽で演奏した感じでした。
「交響組曲ファイナルファンタジー」の曲を演奏するなら、「SCENE VII」を演奏して欲しかったなぁ。
コーラスも揃っていただけに、「SCENE III」より適役だと思うのです。

5. ファイナルファンタジー5 メドレー
今回の演奏会で、一番良かったと感じた曲でした。
記憶がうろ覚えなので、はっきりとは覚えてませんが
  オープニング
  4つの心
  ハーヴェスト
  王家の宮殿
  ビッグブリッヂの死闘
  決戦
  最後の闘い
  親愛なる友へ
  エンドタイトル
をメドレー形式で演奏されてたんじゃないかと。間違ってたらごめんなさい。
ちなみに、「親愛なる友へ」はピアノソロでの演奏、というかPiano Collections版でした。

「ハーヴェスト」は遊び心も垣間見えて、聴いても楽しいし、見てても楽しかったです。
ハンドクラップはお約束としても、コントラバス回しもお約束なんですかね。

メドレー終盤の「ビッグブリッヂの死闘」~「決戦」~「最後の闘い」と、怒涛のごとく畳み掛けるような戦闘曲3連続は、鬼気迫る気迫すら感じました。
まぁ、「ビッグブリッヂ」は戦闘曲じゃないんですが。
その昂ぶった熱気を一気に冷ます「親愛なる友へ」のしっとりした演奏がもたらしたギャップも、また絶妙でした。

6. ファイナルファンタジー6 セレクション
演奏された曲は、
  予兆
  ロックのテーマ
  カイエンのテーマ
  妖星乱舞
だったと思います。たぶん。
「妖星乱舞」は全曲演奏していません。第一段階のみです。

なんというか、「ロックのテーマ」はともかく、なんで次に「カイエンのテーマ」を持ってきたのかが不思議でなりません。
最序盤に流れるキャラクター別テーマ曲なら、「エドガー&マッシュのテーマ」とか、「ティナのテーマ」とか、有名どころがあるんじゃないかと。
編曲した人に、選曲理由を聞いてみたいものです。

7. ファイナルファンタジー7 より「エアリスのテーマ」
「リユニオントラック」に収録されているオケ版を、ほぼ忠実に吹奏楽で演奏した感じでした。
アレンジCDの曲をそのまま演奏されていることが多かったので、第三部あたりから薄々勘付くようになりました。

とはいえ、「リユニオントラック」版よりもテンポはスロー。
そのせいか、ベッタリもったりしていたような気がします。
エアリスは確かに悲劇のヒロインだけど、芯の強さも備わってる娘なので、あんまりにベタっとした演奏はちょっとエアリスに合ってなかったような。うーん。

8. ファイナルファンタジー7 より「J-E-N-O-V-A」
確かこの曲だったと思うのですが、シロフォン2人の息の合った荒ぶる演奏が見ものでした。
連打する部分を2人で2音ずつ分担し合いながら、しかし乱れなく演奏している様は、すごいの一言しかありません。
音楽家になると、あれって普通なんでしょうか。どれくらい練習したんだろう。

11.ファイナルファンタジー7 より「片翼の天使」
FFの演奏会でコーラス付きと言ったら、この曲を逃す手はないかと。
「リユニオントラック」のオケ版を吹奏楽にアレンジしつつ、独自のフレーズを少し加えた曲になっていました。
と言っても、独自アレンジはほんの少しでしたが。

コーラスのバランスが少し崩れ気味だったのが、少し気になりました。
女声、それもソプラノがちょっと不足気味だったような。

あと気になったのは、演奏者に疲れが見えていて、ちょっと演奏から力強さが欠けつつあったような。
この時点で、演奏会始まって3時間ぐらい経過してましたし。仕方ないかな。

12.ファイナルファンタジー(Piano Solo)
「FINAL FANTASY 1987-1994」に収録の「ファイナルファンタジー (Piano Version)」をそのまま演奏。もちろんピアノソロ。
まさか、この曲を生で聴ける日が来るとは思っていなかっただけに、ほんのりうれしかったです。

13.ファイナルファンタジー(FF6「蘇る緑」より抜粋)
というわけで、アンコールは2連続「ファイナルファンタジー」。
今回の演奏会の全体構成を考えた人は、どんだけ「ファイナルファンタジー」(メインテーマ)が好きなのかと(ry
と言いつつも、アンコール2曲目は「蘇る緑」からの抜粋で、かつ「ファイナルファンタジー」の部分は1ループのみだったので、演奏された曲の半分以上はコーダの部分でしたが。
それなら、大人しくFF5の「ファイナルファンタジー」を演奏していた方が良かったんじゃなかろうかと思いつつも、FF5のではグランドフィナーレっぽくないかと思わないでもなかったり。

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