[演劇] LIVING ADV 『STEINS;GATE』 ネタバレ感想

シュタゲ舞台の熱が一週間近く経ってもなかなか冷めないので、いっそネタバレ全開の感想を思いっきり吐き出せば気が済むんじゃないかなと思い至って、試してみることにしました。

というわけで。
このエントリは、舞台版STEINS;GATEのネタバレを一切考慮しないレビューになります。
ここより下は、舞台版だけでなく、ゲーム・アニメのネタバレにも触れる内容になる予定です。たぶん。
読まれる方はご注意ください。

なお、情動の赴くままに書き殴るから、おそらく読み難くなる上に、相当長くなる予定です。
暇つぶしにでもどうぞ。


手始めに、メインキャストについて。
どのラボメン(+1)も、完成度激高でした。

まずは、我らが主人公、鳳凰院凶真様こと岡部倫太郎(オカリン)について。
なんというか、渡辺大輔さんお疲れ様でしたっ! の一言に尽きます。
今回の舞台で初めて知った方ですけど、この方、すごかったです。
全6ルート出ずっぱりで台詞の量も膨大だろうに、1000ページに及ぶ台本を完璧に覚え切ったのがすごい。
しかも、初稽古前の時点で覚えたとか、半端ねぇ。
さらに、テンションの上下動が激しく、世界線に翻弄されまくるオカリンを、ほぼ完璧に演じ切ったのが、またすごい。
大仰な所作だけでなく、喋り方や声質までゲームやアニメに似せてくるとは思いませんでした。
すっごい研究されてて、オカリン役がこの方で本当に良かったです。
PVではたどたどしかった鳳凰院凶真のカッコいいポーズ(両腕をクロスさせるアレ)も、劇中ではすごく様になっていました。
千秋楽のカーテンコールの退場際に、舞台最上段でやられたときは、本当にそこに凶真がいるかのようでした。

まゆしぃ☆こと椎名まゆり。
「まゆりは2次元だからこそ許される存在だろう、3次元じゃウザいだけなのでは?」とか思っていた昔の自分を殴りたいです。
会話のテンポや、醸し出される空気感が、確かにまゆりでした。癒される。
どちらかと言えば、アニメのまゆりに近かったように思います。ゲームよりは活発で強気な感じ。

ダルこと橋田至。
個人的には、今回の舞台における影の立役者だったと思ってます。
見た目も挙動も台詞も声も、まんまダルで、ゲームから出てきたよう。
しかもボケ・ツッコミの間が絶妙で、本当におもしろかった。
第一幕もそうだけど、特に第二幕の重苦しいシリアスムードの中、ダルの台詞や一挙手一投足が清涼剤でした。
縁の下の力持ちとは、彼のようなことを指すのだろうなぁ。
ちなみに、長友さんが芸人さんだということを知ったのは、最終日直前でした。

次、クリスティーナこと牧瀬紅莉栖(ツンデレ助手)。
美人だし、立ち姿がすらっとしてて凛々しいし、胸が大きいことを除けば確かに紅莉栖でした。
しかも、外岡えりかさんの声、ところどころがまんま今井麻美さんでした。
オカリンから投げ渡された白衣に袖を通して、長い後ろ髪をばさっとかき上げたのを見た瞬間、3次元紅莉栖はアリだと確信しました。
ツンデレ成分が若干少ない気もしたけれど、シナリオの尺の都合上、仕方ないかな。

閃光の指圧師こと桐生萌郁さん。
桐生萌郁の姿形を完全に再現。あのエr・・・セクシーな三次元美女を完全に体現されていました。
とにかく足! 足が綺麗!
中盤のライダースーツ姿も様になっていました。
ゲームやアニメの萌郁さんみたいな本気のボソボソ喋りではなかったけれど、それは舞台だから仕方ないかな。
無表情のボケっぷりが、密かにツボでした。IBN5100を机ごと運ぼうとしたりとか。
そういえば、千秋楽では机の上からIBN5100をひょいと持ち上げて運び出そうとしてたな。あれ、すごく面白かった。

ルカ子こと漆原るか。
思っていたよりハスキーボイスで、ところどころでちゃんと男の娘に見えました。
るかルートを見ていないからか、全体的に出番少なめな印象だったけれど、キラリちゃんコスはインパクト抜群。
紅莉栖じゃないけど、ついじっくり眺めてしまいました。だが男だ。

猫耳メイドのフェイリス・ニャンニャン。
エントリ投稿してから、1日後に抜けてることに気付きました。ごめんフェイリス。
現実的じゃないピンク髪のため、他のメインキャストに比べると少し違和感を感じるのですが、それでも観劇前に危惧していたほどではなく。
見てるうちに、次第に馴染んできました。
それよりも、フェイリスといえば、メイクイーンでのダンス!
「比翼恋理のだーりん」OP曲(2曲)に合わせたあのダンスが、すごくかわいかったです。
フェイリスかわいいよフェイリス。

バイト戦士こと阿万音鈴羽。
最初の「おっはー!」でやられました。
天真爛漫だけど影もある鈴羽が、確かにそこにいたように感じられました。
アクションも素晴らしかったです。あんなに綺麗に殺陣ができるの、すごいな。
β世界線で迷彩服じゃなかったことだけが心残りだったので、第二弾ではぜひ迷彩服で。
第二弾でSG編やるかどうかわからないけれど。

で、ラスト。ラボメンじゃないけれど、ミスターブラウンこと天王寺裕吾。
カツラじゃなく、あれ本当にスキンヘッドにされたんですよね。役者魂ってすごいな。
第1幕ではユーモラスなところを垣間見せつつも、第2幕の萌郁パートでは凄みのあるミスターブラウンを見られて、確かにミスターブラウンだと思いました。
特に、第2幕のvsオカリンのところの威圧感がすごかった。アニメとはまたちょっと違った凄みを感じました。


これより下は、観劇したルートごとの感想になります。

全6ルート中、SG編(10/13)、紅莉栖編(10/20)、鈴羽編(千秋楽)の3ルートを現地で見ました。
第1幕は共通でしたが、第2幕はルートごとに結構違っていて、どれも面白かったです。
それに、演劇ってライヴ感たっぷりの生モノだから、日によってちょっとした変化(アドリブなど)が見られたのも、面白さの一因だったかと。
演劇もいいもんだな。


【第1幕:共通ルート】
人物紹介も兼ねたOP。
「Hacking to the Gate」の2サビに合わせたメインキャストによる指差しの振り付け(モチーフは時計かな?)の印象が強かったため、今では「Hacking to the Gate」をサビを聴くと、そのシーンが脳裏を過ぎるようになってしまいました。
あの振り付け、格好良かったです。

第1幕序盤か中盤あたりで、オカリンが「とぉぅ!」って鮮やかに飛び越えてた最上段から真ん中の段までの段差、千秋楽に2階席から見下ろしてみたら、結構距離があったように見えました。
その段の間に舞台裏へ抜けるための穴があったから、少なくとも人1人が軽々通り抜けられる程度の隙間があったはず。
そこを助走なしで華麗に飛び越えるには、結構な跳躍力が必要なような。
渡辺氏は、オカリンと違って、身体能力の高い方なのかな。αやβよりは、γオカリンに近い感じか。
つーか、「とぉぅ!」って何だ「とぉぅ!」って!
妙に様になってて少し見惚れてた、なんてことは断じてない。ないからな!

メイクイーン・ニャン2のダンスシーン(1回目)。
フェイリスかわいいよフェイリス。
マユシィ・ニャンニャンもかわいいよ。
あと、ダル+その他大勢のヲタによるノリノリのヲタ芸が素晴らしかったw
パンパパンフゥ~は、ノリノリでやらせてもらいました。楽しかったです。

そんなダルと対照的だったのが、メイクイーンのダンスシーン(2回目)のオカリン。
萌えにはそんなに興味ないし、「ダビング10」持ちのフェイリスが苦手だからこそのタジタジ感が、なんとも滑稽で。見ていてニヨニヨしました。
でも、だからこそオカリンらしいというか。
そういえば、千秋楽のメイクイーンのダンスシーン(2回目)、尺が長かったような。サービス?

その後の雷ネットバトル開始直後の「参りました!」と、オカリンvsフェイリスによる厨二合戦後のダルの一言「病院が来い」も良かった。
間といい、テンポといい、演出といい、どれも絶妙で、すごく面白かったです。
それにしても「病院が来い」なんて○ちゃん語、ゲームやアニメの中では出てないものだと思うのですが。
脚本・演出の西田氏は、○ちゃん語も調べられたのだろうか。それとも、実は○ちゃんねらー?

IBN5100を探し当てた経緯の説明の最後、IBN5100のダンボールをオカリンと助手がラボまで運んでエンド、かと思いきや。
ちょ、今、思いっきり舞台裏に通じる穴に投げ捨てたぞっ!
これには本当に驚いたし、衝撃的だったし、笑わせてもらいました。
すごく面白い演出でした。
全編通しても、ここの演出はトップレベルで好きです。

ルカ子の過去改変直前の、キラリちゃんコスシーン。
ルカ子、本当に似合うなぁ・・・しかし、ワンピースの丈短っ!
全身を嘗め回すように観察してしまった紅莉栖の気持ち、わからないでもないです。

ちなみに、コス着替えシーンでのダルのアドリブは、俺が観劇した3回とも異なる台詞でした。
10/13のSG編は「お母さーん!」。
10/20の紅莉栖編は「わが生涯に一片の悔いなし」(的な台詞、正確なところは忘れてしまった)。
千秋楽では「My Mother!」。
10/13のSG編のカーテンコールで、長友氏が「(ニコ生の海外配信を受けて)あの台詞、『My Mother!』の方が良かったかな」と仰っていたけれど、それを千秋楽で実行した形ですね。
他の回ではどんな台詞だったんだろう。気になる。

紅莉栖といえば、この直後のルカ子が男であると知ったときの反応。
いくらなんでも、机に頭打ち付けすぎwww
SG編(初日)のときはSE入ってなくて「SE仕事しろ」と内心で思ったけれど、最終日はSEが入っていて更におかしさ倍増。
紅莉栖は本当に残念な天才少女だな(褒め言葉)。

フェイリス宅のシーン。
何故かダルだけ自動ドアが開かないっていうwww
なんて空気を読む自動ドアなんだwww
それと、妙に若い執事さん。メインキャストの会話に合わせたちょこちょこした仕草が、なんだかツボでした。
一点、第二弾があるならだけど、フェイリス宅での過去改変シーン、できればオカリンと紅莉栖の電話のアニメみたいなやり取りも再現して欲しかったところ。
まぁ、安定のダルオチで十分楽しめたからいいいんだけど。

で、シュタゲ恒例の「跳べよぉぉぉぉぉぉ!」で第1幕終了。
休憩に入るとしたら、ここ以外考えられません。


【第2幕:シュタインズゲート編】
10/13夜公演のSG編を、現地で観劇。ニコ生配信もされた回です。
現地で見て、ニコ生のタイムシフトで改めて見たから、2回見たことになります。

SG編は、「形而上のネクローシス」から「因果律のメルト」までをざっくりダイジェストでお届けし、「境界面上のシュタインズゲート」に尺を割り当てた感じでした。
鈴羽、萌郁、紅莉栖の各パートは比較的しっかり描かれていたけれど、フェイリスパートは取り消しDメール送信のあたりのみ、ルカ子パートに至ってはほぼごっそり削られてました。
それでも、要所要所は押さえてあったので、内容にあまり不満を感じることはなかったです。

シュタゲの三大トラウマの一つ・鈴羽の手紙は、舞台版でもやっぱりトラウマシーンでした。
しかも、鈴羽役の佃井さんの演技があまりに絶望感満載で、こちらも息するのを忘れてしまうくらい。
このシーンは、「失敗した(以下略」から「こんな人生、無意味だった」まで、ずっと背筋のゾクゾクが止まりませんでした。
たぶん、このシーンで刺激を受けて、すごく鈴羽編に興味を持ったような気がします。

萌郁さんパート、やっぱり携帯争奪戦は外せません。
そして、精神攻撃は常套手段です。
ここ、萌郁さんが銃を取り出してオカリンに突きつけるのは、ゲームにもアニメにもないオリジナルシーンだけど、これはこれでアトラクタフィールドの収束の絶対性が描かれていて、良い演出だったと思います。
まぁ、オカリンが収束を理解しているのならば、この後にミスターブラウンに銃を突きつけられてもビビる必要ないんじゃね?と思わないでもないのですが。

「境界面上のシュタインズゲート」に入ってからの展開は、かなりアニメを意識した構成でした。
鈴羽に「父さん」って言われたダルが後ろを振りかえるとか、サイリウムセーバーを取りにラボに戻るとか。
さすがに、フェイクEDはなかったけれど。

二度目の紅莉栖救出で中鉢に刺されるオカリンも痛そうでしたが、刺された傷を自分で抉ってさらに出血させるところは相変わらず果てしなく痛そうで。
演技とわかっちゃいるけれど、「うわ、痛い痛い痛い痛い痛いって!」と内心で叫んでました。
血糊は使ってなかったけれど、俺の目には大量の出血が見えました。それくらい迫真の演技。
血糊を使わなかったのって、8/21のオカリンがはけた直後に、7/28のオカリンが紅莉栖を発見する演出があったからなんだろうなぁ。

そういえば、二度目の紅莉栖救出時に、中鉢を煽るために鳳凰院凶真がカッコいいポーズをやってみせてたけれど、あのポーズを劇中でやるのってあのシーンだけでしたっけ。
確か、第1幕でもやってなかったよな。。。実は貴重?


【第2幕:紅莉栖編】
最終日昼公演の紅莉栖編を観劇。

SG編から「境界面上のシュタインズゲート」を抜いて、「哀心迷図のバベル」要素を足したような感じでした。
というか、まさか「哀心迷図のバベル」を絡めてくるとは思わなかったです。
ゲームでも、紅莉栖ルートはトゥルーEDルートとほぼ同じ(違いは「境界面上のシュタインズゲート」の有る無しぐらい)だから、紅莉栖編としての独自要素をがっつり入れるなら、「愛心迷図のバベル」を取り入れないと、尺が足りないか。

もっとも、そのおかげで橋田教授を拝めたから、願ったり叶ったりなんですが。
橋田教授のあの飄々とした言動が、実はかなり好きです。鈴羽と同じくらい好きかも。

SG編では無かった勝利宣言が、紅莉栖編ではありました。
と言っても、α世界線の分だけだけど。
β世界線移動後の勝利宣言も見たかったなぁ。
むしろ見たいのは、オカリンの号泣なんですが(ぉ


【第2幕:鈴羽編】
千秋楽を観劇。週末にニコ生配信も見る予定。

千秋楽の最終決戦2<ラグナロック2>は、悩んだ末に鈴羽編に投票しました。
千秋楽だったらSG編の方が相応しく思えたし、もう一回SG編を見たくもあったのですが、それよりも見たことなかった鈴羽編を見たいという欲求には勝てませんでした。
しかし、千秋楽がエンドレスループって、どうやら観客からの「終わらないで!」っていう心の声が反映されたようだ。

千秋楽の鈴羽編は、第1幕からキャストのアドリブが盛大に炸裂していたような気がします。
それはもう、サービスし過ぎだろう! というくらいに。
それらアドリヴを見て演劇が生モノであることを実感したし、だから第一幕を何度見ても、その回ごとに楽しめたのだと思います。

鈴羽編は、SG編の鈴羽パートをより深く掘り下げつつ、ゲームの鈴羽EDを描いたものでした。
ちょこちょこ挟み込まれていた鈴羽とダルのやり取りに和みました。この親子、いいなぁ。

鈴羽編で一番楽しみだったのは、エンドレスサイクリング(劇中ではサイクリングではなく遠足っぽかったけれど)で病んでいくオカリンでした。
お気に入りのキャラが痛めつけられるシーンが大好物っていう性分なもので。
ゲームでもヒドい病み方だったけれど、それが3次元で表現されて客観的に見せ付けられたからか、一層強烈でした。
心が死にかけて、声に抑揚がなくなって、それでもタイムリープを止められないオカリンの苦しみが、ひしひしと伝わってきました。
ここは本当に「うわぁ・・・」っていう感想しか出てこないくらいの精神攻撃を食らいました。

その後、鈴羽がオカリンのタイムリープに気付いて、「一緒に過去へ行こう」ってオカリンを誘ってくれたところは、ゲーム同様に、見ているこちらも救われた気分でした。
明るくて前向きな鈴羽の、一人の少女としての本音が出てきたシーンも良かったです。

実は、鈴羽編では個人的にもう一ヶ所、印象的なシーンがありました。
第2幕開始してまもなく頃、オカリンがラウンダーにぶん殴られてぶっ飛ばされるシーンがそれ。
お気に入りのキャラが痛めつけられるシーンが大好b(もうええわ

千秋楽の鈴羽編は、観客ほぼ全員によるスタンディングオベーションで幕を下ろしました。
俺もスタンディングオベーションやりました。
気が付いたら、自然と立ち上がって拍手を送っていました。
そうしなければ気が済まない強い衝動に駆られた、っていう方が正確かも。
それくらい、本当に素晴らしい舞台でした。
この世界線で、この舞台を観測することができて、良かったです。

そんな素敵な舞台を構築してくれたキャスト、スタッフのみなさんに感謝を。
本当にありがとうございました。

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