[GMEV] Game Symphony Japan 第1回定期演奏会

Game Symphony Japanの第1回定期演奏会が開催されたので、行ってきました。
会場は、サントリーホール。
開演13:30で、終演は16:10頃でした。

Game Symphony Japanとは、公式サイトによると「『ゲーム音楽』専門のプロフェッショナルなオーケストラコンサートを制作するプロジェクト」だそうです。
自前で楽団は持たない形式ということは、立ち位置的にはPRESS STARTのような感じでしょうか。
まぁ、1つのゲームに焦点を絞るか、いくつものゲームの曲を横断的に演奏するかの違いはありますが。

GSJ初の演奏会である今回は「交響組曲『ファイナルファンタジーⅦ』」ということで、オールFF7。
FF7の楽曲をゲームの流れに沿って構成・アレンジ、東京室内管弦楽団+東京混声合唱団によって演奏されました。
指揮は、志村健一氏。
指揮もオケも合唱も、全て実績のある方々で編成されている時点で、悪くなる要素が一つも見当たらないのですが、どの曲もその期待に違わぬ素晴らしい演奏が展開されました。

東京室内管弦楽団および東京混声合唱団による演奏は、その確かな演奏・合唱技術、丁寧な演奏、曇りのないハーモニーが素晴らしかったです。
ホールの反響の効果もあるのかもしれませんが、全体的に音の響きが伸びやかで柔らかくて、聞いていてすこぶる心地よかったです。
その上、生オケということもあり、音の臨場感が醸しだす迫力は抜群。
音が身体の中に浸透してくるような、音に包まれている感じがたまりませんでした。
開演から終演まで、ひたすら演奏に魅了されまくりました。

それに、音色の表情が非常に豊かでした。
バトル曲では圧力を感じるほど攻撃的だったのに、「星降る峡谷」はどっしりと勇壮で、「エアリスのテーマ」は儚くも温かい。
同じ楽器から出ている音なのに、曲によってその表情がガラリと変わっていて、どんな曲でも飽きることがなかったです。

実は、今週の平日はずっと残業続きだったので、ひょっとしたら単調な曲で寝落ちしてしまうんじゃないかと、開演前まで一抹の不安がありました。
開演までの待ち時間、座席で軽く眠気に襲われて、しばらく欠伸が止まらなかったですし。
しかし、開演してみたら眠気なんてどこ吹く風、全くの杞憂に終わりました。
曲に魅了されまくって、演奏から目や耳が離せなくて、眠気なんて感じてる余裕がないくらい。
それくらい、凄まじい没入感がありました。

アレンジは全て、今回の演奏会用に書き下ろされた模様。
原曲を極力残したまま、でもオーケストラらしい調和や深みもあって、素晴らしいアレンジでした。
特に第1部のアレンジが好きでした。
メドレー形式のときの曲の繋ぎが特に良くて、オリジナルフレーズを混ぜつつ切り替えたところもあれば、突然変えてきたりもして(でも繋ぎとしては自然)、次はどう来るのかワクワクしながら聴いていたように思います。

そんな楽団・合唱団と楽曲から魅力をこれでもかと具現化させていた志村氏の指揮も、これまたすごかったです。
座席がステージ真横よりちょっと奥側、ちょうと指揮者の顔が斜めに見える位置だったので、普段あまり見られないアングルで指揮を見ていたのですが、なんかもう、とにかくすごかったです。
一曲入魂なんて甘っちょろく感じられるくらい。
全身全霊をかけた鬼気迫る指揮、って言えばいいのでしょうか。
指揮自体に迫力があって、全身から発せられるオーラが、少し怖いけれど目が離せなくなる何かを感じました。
これは、自分が演奏者だったら絶対に迫力に引きずられて、持てる力以上のものを出そうっていう気持ちにさせられるわ。

そういえば、本編最後の「プレリュード」が終わった直後に、志村氏が少しふらついてたけれど、大丈夫だったんでしょうか。
2時間以上もほぼぶっ続けで、タクトだけではなく全身を使って指示を出しているのだから、演奏直後にぶっ倒れてもおかしくないとは思いますが。
それだけ今回の演奏会に心血を注がれていたと考えると、尊敬する以外にできることが思いつきません。

今回がGSJの第1回定期演奏会ということは、今後、第2回、第3回と続いていく予定なのだと思います。
第2回は今回の再演という話を聞きましたが、このクオリティならステージ横ではなくちゃんと正面からもう一度聴きたいので、チケット高くてもなんとか資金を捻出して争奪戦に参加するかもしれません。
それくらい強くもう一回聴きたいと思うくらい、すこぶる楽しめた演奏会でした。
すごく楽しい演奏会をありがとうございました。


これより下は、セットリストと、印象に残った曲の感想になります。


セットリストは以下の通りです。
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[開演前プレコンサート]
弦楽アンサンブルによる「フィドル・デ・チョコボ」
植松伸夫氏と志村健一氏によるミニトークショー・1

[第1部]
1. オープニング~爆破ミッション~魔胱炉
2. 教会に咲く花~急げ!~闘う者達~ファンファーレ
3. 森羅カンパニー~血の跡~更に闘う者達~クレイジーモーターサイクル
4. F.F.VII メインテーマ

[第2部]
5. 5年前のあの日~星に選ばれし者
6. ゴールドソーサー~花火に消された言葉
7. 不安な心~俺は...誰だ~エアリスのテーマ
8. 絶望の淵から~山の向こうに~空駆けるハイウインド
9. 星降る峡谷~想いを胸に~生命の流れ
10. 悪夢の始まり~J-E-N-O-V-A

(休憩 再開5分前から植松伸夫氏と志村健一氏によるミニトークショー・2)

[第3部]
11. 北の大空洞~最期の日~リユニオン~完全なるジェノヴァ
12. 神の誕生~片翼の天使
13. 星の危機~スタッフロール~プレリュード

[アンコール]
14. ルーファウス歓迎式典
15. 再臨:片翼の天使 ~Advent: One-Winged Angel~
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これより下は、印象に残った曲ごとの感想になります。

1. オープニング~爆破ミッション~魔胱炉
オープニング前のSEの時点で、背筋のゾクゾクが止まりませんでした。
この時点で、「この演奏会は一味違うぞ!」と予感させられました。
そして、「爆破ミッション」の演奏が始まって、あまりの調和と音の表情の豊かさに、それだけで感動を覚えました。

3. 森羅カンパニー~血の跡~更に闘う者達~クレイジーモーターサイクル
ここまではいかにもオーケストラというアレンジでしたが、「更に闘う者達」は原曲に合わせてロック色強めのアレンジ。
オーケストラとエレギ・ドラムなどのバンドサウンドがガチンコバトルみたいにぶつかりつつも、それでいてちゃんと調和が取れていて、すごく迫力がありました。
また、そこから続く「クレイジーモーターサイクル」も良かったです。

6. ゴールドソーサー~花火に消された言葉
暗い曲が続いた後の「ゴールドソーサー」は、束の間の休息でした。
原曲は好きでも嫌いでもない曲だったのですが、今回の演奏がかなり良かったので、ちょっと原曲も好きになりそう。
あの底抜けの明るさとノリの良さは、オケになっても変わりませんでした。
自然と身体がリズムを取っていて、聴いていて楽しかったです。
それと、意外とパイプオルガンの音が曲にマッチしていて、何気に驚きました。

7. 不安な心~俺は...誰だ~エアリスのテーマ
エアリスのテーマは、演奏側の全員が持てる力の限りを尽くして全力で観客泣かせにかかってきたとしか思えないような演奏でした。
冒頭のSEが、最初何の音か気付かなかったのですが、白マテリアの落ちるSEだと分かった時点で、それだけで泣きそうになりました。
その上で、あの終盤の圧倒的なカタルシスを伴う演奏。
今回の演奏会の中で、一番感動した瞬間でした。

11. 北の大空洞~最期の日~リユニオン~完全なるジェノヴァ
今日の演奏会の当初の目的は、「最期の日」を聴くことでした。
好きなんです「最期の日」。「エアリスのテーマ」と並んで、FF7の中では1, 2を争うくらい好きです。
その「最期の日」をオケで聴けただけで、俺は満足です。
願わくば、2ループ聴きたかったけれど、さすがに尺の問題で難しかったか。

12. 神の誕生~片翼の天使
「片翼の天使」はAC版でもなく公式オケコン版でもなく、よりFF7の原曲に近い感じのアレンジでした。
最近は公式オケコン版を聴くことが多かったので、原曲に近いアレンジは逆に新鮮に感じました。
「片翼の天使」の後に、クラウドvsセフィロスの一騎打ちを思わせるようなSEが展開されて、アレンジャーさんのこだわりが爆発していました。
そこまでやるのか! と驚きもしたけれど、次の「星の危機」への繋がりがすごく自然だったので、妙に納得もしました。

13. 星の危機~スタッフロール~プレリュード
「スタッフロール」の「ファイナルファンタジー」の部分が、とにかく良かった。胸が震えました。
この曲を聴いている間、完走した満足感と、もう終わってしまうという寂寥感を同時に感じで、ただひたすら感動するしかなかったです。
そして、その後、ちゃんと数年後のミッドガルを映したエピローグ部分も曲(というかSE)もやり、さらにプレリュードに繋げるというこだわりっぷり。
アレンジャーさんのFF7好きっぷりとこだわりが最初から最期まで要所要所で見えて、もうひたすら感嘆せざるを得ませんでした。
すごかった、何もかもがすごかったです。

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