[GMEV] Game Symphony Japan 5th Concert -New Year Special 2015-

ゲーム音楽をオーケストラで演奏するプロジェクト「Game Symphony Japan」(以下GSJ)の第5回演奏会に行ってきました。
会場は、東京文化会館の大ホール。
開演は17:00、終演は19:35頃でした。

前回、前々回の演奏会と同様に、管弦楽は東京室内管弦楽団によるもの。
合唱は東京混声合唱団でした。

今回の演奏会は、前回・前々回に比べて、非常に空席が目立ちました。
1階席と2階席の正面のみ開放していましたが、それでも座席は6~7割程度埋まったくらい。
おそらく告知のタイミングが遅すぎて、ファンの間でもあまり情報が浸透しなかったためではないかと思います。
Twitterで直前になって知ったという人をちらほら見かけました。
なんだか、勿体無かったです。

今回は、ニューイヤーコンサートということもあって、オムニバス形式でした。
GSJの顧問の方々の持ち曲から数曲をピックアップして、それをオーケストラで演奏するというもの。
言うなれば、PRESS START形式です。

全体的に明るい曲、勇ましい曲が揃っていた点から、個人的には昨日録画したものを見ていた東急ジルベスターカウントダウンコンサートとイメージが重なっていました。
作曲者の方々によるゲストトークがところどころに挟まっていた雰囲気は、まさにあんな感じです。

演奏は、前回・前々回同様、相変わらず素晴らしかったです。
ちょこっと音外れが耳に入ってきましたが、些細なこととして水に流せる程度。
表現力豊かな音色で、耳が幸せでした。
大晦日にNHK交響楽団の第九をTVで見て以来、オーケストラの生音に包まれたくてうずうずしていたので、ようやく生音に触れられてほっこりしました。

時々挟み込まれた作曲家の方々のトークですが、どの方も面白い話でした。
小林啓樹さんのAC5エンディング曲作成時の台本の話(台本に既に「素晴らしい曲だ!」と曲を絶賛するト書きがあったとのこと)とか、岩垂徳行さんのグランディア「スーとの別れ」を選曲した理由とか、下村陽子さんによる「Dearly Beloved」が作品ごとに少しずつアレンジが異なる話とか。
普段表に出てこない生々しい話が赤裸々にぶっちゃけられていて、面白かったです。

ニューイヤーコンサートというだけあって登壇されたゲストの方々が豪華でしたし、それも満足した要因の一つでした。

そんなこんなで、演奏自体はかなり楽しめたのですが、企画や運営側にはちょっと不満が残りました。
まず演奏会当日以前のこと、開催日やチケット販売の開始が遅過ぎだし、演奏曲目の公開よりも先にチケット販売を開始した点も不満でした。
今回の演奏会で空席が目立ったのは、ひとえに開催告知期間が不十分だったことと、開催告知が遅かったことが原因ではなかったかと。
そこは、次回以降改善して欲しい点です。

それと、15:00開場・17:00開演と事前告知がありましたが、実際は15:00からロビー開場+物販開始で、客席開場は16:30を過ぎてからでした。
物販が開演の2時間前開始なのは混雑を回避するためとわかるのですが、それであれば15:00から物販開始で客席へは16:30以降と事前に告知しておいて欲しかったです。
まぁ、開場と開演の間に2時間もの待ち時間が設定されていたことから察しろということなのでしょうが、もうちょっと詳細な告知が欲しかったです。

とまぁ、全く不満のない演奏会ではありませんでしたが、演奏自体は楽しめました。
今回はニューイヤースペシャルコンサートということでオムニバス形式でしたが、次回から本来のGSJの形――すなわち、1つのゲームにフォーカスして掘り下げて演奏する形に戻るそうです。
GSJはそっちの形式の方が合ってると思うので、今後の展開も楽しみです。


これより下の追記は、今回の演奏会のセットリストと、曲ごとの雑感になります。



セットリストは以下の通りです。
-----
聖剣伝説2より
「天使の怖れ」
「子午線の祀り」

ACE COMBAT 5: The Unsung Warより
オープニングメドレー
Razgriz "ACE COMBAT 5 Main Theme" ~ Open The War ~ The Following Morning ~ 15 Years Ago
エンディングメドレー
Peace(Epilogue) ~ The Journey Home "ACE COMBAT 5 Ending Theme"

グランディアより
「世界の果て」
「スーとの別れ」

パーフェクト ワールド -完美世界- より
「オープニング」
「祖龍の城」

ワイルドアームズ セカンドイグニッション メドレー
オープニング(WA2) ~ どんなときでも、ひとりじゃない(WA2) ~ 荒野の果てへ(WA1) ~ 1st IGNITION(WA2)

天使の詩 メドレー
RIOT LOGO~OPENING ~ MARRIGE FIELD ~ VILLEGE OF CELTS ~ STAFF ROLL

討鬼伝より
「鬼討ツモノ」

タイムトラベラーズより
「The Final Time Traveler」

勇者のくせになまいきだ:3Dより
「来たるべきセカイ」

LIVE A LIVEより
「LIVE・A・LIVE」

キングダム ハーツIIより
「Dearly Beloved」
「Scherzo Di Notte」

FINAL FANTASY Xより
「ザナルカンドにて」
「祈りの歌~スピラ」
「シーモアバトル」
「素敵だね」

[アンコール]
FINAL FANTASY VIIより
「ゴールドソーサー」
「ルーファウス歓迎式典」
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これより下は、印象に残った曲ごとの感想になります。

聖剣伝説2
アレンジは強くなくて、ほぼ原曲通り。
ただ、座席の位置の影響もあったかもしれませんが、「天使の怖れ」も「子午線の祀り」も原曲より重低音の強いアレンジでした。
そのためか、音が醸しだす空気感がすごく重く感じました。

その上、「天使の怖れ」は非常にメリハリの強い演奏でした。
音のキレが良いというか。
こういう演奏もあるのか、という印象を受けました。

「天使の怖れ」の冒頭と「子午線の祀り」の最後にSEが入ったあたりに、GSJのこだわりを感じました。
前回、前々回でこれでもかというくらいSEを再現していたので、これくらいの音の演出は当然という感じです。

ACE COMBAT 5: The Unsung War
メドレーだったので演奏された曲数自体は多かったですが、選曲が地味な印象。
特に第2回演奏会で演奏された「The Unsung War」が壮大過ぎたので、ついそれと比較してしまって、特に地味な感じがしました。
ただ、演奏自体は素晴らしかったし、「The Unsung War」と同じフレーズが演奏されると胸がワクワクしました。
「The Journey Home」はボーカル付きで、しっとりしながらも迫力がありました。
元々ACE COMBATの曲はオーケストラと相性良いので、これからもどんどん演奏して欲しいです。

グランディア
グランディアから続く岩垂徳行さんの曲は、全て岩垂さん自身が指揮をされていました。
作曲者自ら指揮を振るというのは、すごく贅沢でした。
意外と(というと失礼かもしれませんが)、様になっていましたし。
さすがに本職の志村健一氏の指揮に比べると表現力で見劣りするのですが、基礎は身についている感じ。
すぎやまこういち氏が指揮するときもこんな感じだったなぁ、とふと思いました。

曲の演奏前に作曲者の岩垂徳行さんのトークが入ったのですが、そのトークによると「新春→ウィンナワルツ→三拍子」という連想で、持ち曲から三拍子の曲を選んだら「スーとの別れ」になったとのこと。
確かに三拍子ですが、めっちゃ暗い曲だし、少なくとも踊れませんw
何気にツッコミどころ満載な選曲でした。
でも、演奏ではそんなしんみりさが前面に出ていて、良かったです。

パーフェクト ワールド -完美世界-
アマチュアオーケストラ団体の「コスモスカイオーケストラ」の第5回定期演奏会で演奏された曲が、今回プロオケの手によって演奏されました。
ゲームは未プレイなので、聴いたのはコスモスカイオケの演奏以来、今回で2度目でしたが、部分的になんとなく聴き覚えがありました。
特に「祖龍の城」のサビのトランペットのフレーズと、大陸的というか中国的な曲調に。

テーマ曲である「パーフェクトワールド」は、序盤のヴァイオリンのソロに切なさを漂わせたフレーズがあったものの、全体的には力強く勇壮で、その格好良さにたぎりました。
曲の展開が進むごとに、曲の雰囲気が少しずつ変化を見せるので、微かな記憶しか残っていない曲でしたがすごく楽しめました。

ワイルドアームズ セカンドイグニッション
口笛担当の谷岡久美さんが、すごくがんばっていました。
若干不安定だったけれど、そこはまぁ、ご愛嬌ということで。

「どんなときでも、ひとりじゃない」は、原曲をストレートにオーケストラにしたような感じでした。
ボーカル部分は、フレーズごとに各パートで分担して演奏。
さすがに1ループのみで、それでも十分満足しましたが、機会があったらぜひフルでやって欲しいです。
大サビの冒頭の盛り上がりがすごく好きなので。

「1st IGNITION」は、東京混声合唱団と東京室内管弦楽団の演奏していないパートの方々の掛け声付きでした。
身振りも付いて意外とノリノリで、見ていて楽しかったです。

天使の詩
24年前にPCエンジンCD-ROM^2で発売されたゲームだそうです。
「天使の詩」というゲームの存在自体、今回初めて知ったのですが、優しい雰囲気と伸びやかな音色で、結構聴き応えがありました。

討鬼伝
原曲は和楽器が使われているのですが、今回はオーケストラアレンジです。
原曲のような和風な感じはあまりしませんでしたが、原曲の格好良さは十分発揮されていて良かったです。
中盤のタンギングの強い部分がすこぶる好きでした。

タイムトラベラーズ
演奏前の坂本英城氏のトークがあったのですが、そこでフィギュアスケーターの羽生結弦氏がこの曲でエキシビジョンで踊ったことを初めて知りました。
以前、外国人のフィギュアスケーターがゲーム音楽で演じたことがあったらしいですが、日本人では初なのでは?
ちょっと原曲が聴きたくなってきました。懐に余裕があれば、会場でOST買ってたかも。

勇者のくせになまいきだ:3D
この曲も、よくオーケストラや吹奏楽でアレンジされていますね。
しかし、今回オーケストラアレンジされた曲があまりに勇壮で、勇なまの曲とは思えないほど格好良かったので、逆に原曲と聴き比べてみたくなりました。
どれだけ違うんだろう。あとで引っ張り出して聴いてみようっと。

LIVE A LIVE
原曲を忠実に再現すると、ちょっと音色がごちゃごちゃして喧しい感じになりますね、この曲。
主旋律の聴き取り難い箇所がちらほらあったので、バランスをもう少し丁寧に取られていれば、もっと良くなっていたんじゃないかと。

キングダム ハーツII
「Dearly Beloved」も「Scherzo Di Notte」も、KH2を元にアレンジされたとのこと。
「Scherzo Di Notte」がとにかく格好良かったです。
GSJでキングダムハーツをメインにがっつり演奏して欲しいなぁ、と、この曲を聴いて思いました。

FINAL FANTASY X
「ザナルカンドにて」はピアノ+SEというシンプルな構成だったのですが、正直SEがちょっと邪魔でした。
もう少しSEを薄くするか、冒頭だけにして欲しかったです。

「シーモアバトル」は、冒頭こそ「あれ、こんなフレーズあったっけ?」と思いましたが、全体的にはやっぱり格好良いです。
オーケストラとロックの融合がぴったりマッチして、力強くて勢いがあって、聴いている方も力のみなぎってくる演奏でした。
流れの変則的な部分がちらほらあるので、演奏する方はたいへんそうでしたが。

[アンコール] FINAL FANTASY VII
今回の演奏会で、一番「新春!」という感じのする演奏でした。
スコアは、たぶん、前回、前々回で演奏された「交響組曲ファイナルファンタジー7」のままだと思います。
「ゴールドソーサー」の中盤に「初舞台」のフレーズが入っていたし。
「ルーファウス歓迎式典」の手拍子やコーラスも健在だし。
でも、これが〆の曲で、ニューイヤーコンサートとしては非常に満たされた気持ちが得られました。
今年も、様々な素晴らしいゲーム音楽の演奏が聴けるといいなぁ。

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