[GMEV] Game Symphony Japan 9th Concert

ゲーム音楽をオーケストラで演奏するプロジェクト「Game Symphony Japan」(以下GSJ)の9回目の演奏会に行ってきました。
会場はサントリーホール。
12:30開演で、15:30頃終演しました。

ちなみに、今日と演奏曲目が6~7割ほど同じだった8th Concertが昨日開催されましたが、そちらには行っていません。
今年のGWは連日あっちこっちのコンサートに出かける予定だったので、これ以上懐に余裕がありませんでした。
サントリーホール公演は、GSJに限らずどのコンサートもチケット高い。。。

今回のエントリは少し辛口レビューになると思うので、嫌な予感がしたらバックしてください。

昨年の1st、2ndに続いてのサントリーホール公演。
1st、2nd、今年の新春コンサートと立て続けに素晴らしい演奏を魅せてくれたGSJが、今回はFF6をメインに演奏。
というわけで、期待を胸に喜び勇んで足を運びました。

結論から言えば、イマイチでした。
ちょっと擁護できないレベルで、イマイチでした。

特に不満だった点は、メインのFF6の演奏と編曲。

まず前者ですが、和音の崩れが非常に多かったです。
音が外れる、音の出だしが合わない、というのがこれまで以上に多かったような気がしますが、一番不快に感じたのはパート間のテンポのズレ。
音色同士のテンポが合っていなくて、なんとも座りの悪い感情を沸き起こされたことがしばしばありました。

しかも、サントリーホールは音響が非常に良く、音の響きを誤魔化しなく真っ直ぐに広げてしまうから、不快な響きすら増幅されて、より不快に思ったのかもしれません。

原因は、単純に練習不足のような。
個人練習やパート練習は結構されたと思いますが、全体練習はあまりしていないのではないかと推察します。

そして、後者の編曲についてですが、曲の隙間から少し手抜きな感じがしました。
FF7の時に感じた熱意があまり感じられなくて、「とりあえず、大きな音出しとけば喜ぶんでしょ」みたいなテキトー感を受けました。
特に強かったのは、FF6の第1部。
序盤の「戦闘」あたりから最後の「メタモルフォーゼ」までほぼずっと主旋律は終始フォルテで、メリハリも工夫もあまりなくて、がなり立てているだけのように聴こえました。

アレンジは強くなく、どの曲もかなり原曲重視でした。
基本的に1ループ、人気のある曲だけ2ループ。
原曲重視+基本1ループだったから、主旋律がずっとフォルテだったのだと思います。

ただ、プレトークで触れられていましたが、FF6は「妖星乱舞」と「蘇る緑」の2曲だけで約40分、大体交響曲1つ分に相当するため、他の曲は基本1ループにせざるを得なかったのでしょう。
他の曲も一曲ずつじっくり演奏していたら、小曲+協奏曲どころか、尺が半日ぐらいになってしまいそうです。
それで原曲重視の1ループにした結果、主旋律をバーンと提示するだけに留まってしまい、その後展開ができず、あまりメリハリのない編曲になってしまったのではないかと。
そう考えると、事情はわからないでもないです。

でも、そこはそれ、プロとしての工夫を見せて欲しかったです。

あと、個人的にはFF6にバンドサウンドはいらないような気がしました。
FF7に比べてFF6の原曲の方がオーケストラっぽさがあるので、いっそオーケストラだけの演奏の方が良かったような。
ベースはコントラバスやチューバがいるし、エレキギターがオケの音色をかき消してしまうことがしばしばあったし、オケとバンドが一斉にかき鳴らすと和音の響きがなくなって単なる音の塊にしかならないしで、あんまり良いところを感じませんでした。

と、不満ばかりが並んでしまいましたが、これまでのGSJの実績を加味して考慮したら、曲を欲張らずに絞り込んで練り込んで、音色をちゃんと合わせれば、素晴らしいコンサートになるのではないかという期待もあります。
これまでのコンサートで、原曲と原作ゲームへの尊敬と愛情を全力で表現してきていたのだし、今回の演奏会はあまりに勿体無いです。
「あ、ここはいいな」っていうところもあったので、しっかり準備した上での再演、というか再誕を希望します。


これより下の追記は、今回のセットリストと、曲ごとの感想になります。


セットリストは下記の通りです。
-----
「真・女神転生if...」より
 タイトルデモ
 憤怒界
 邪教の館

「かまいたちの夜」より
 かまいたちの夜
 ゲレンデの恋人たち
 疑心暗鬼
 ひとつの推理
 遠い日の幻影

交響組曲「ファイナルファンタジーIV」
[第1部]
 Roaming Sheep
 予兆
 炭鉱都市ナルシェ
 戦闘
 勝利のファンファーレ
 目覚め
 ティナのテーマ
 霊峰コルツ
 迷いの森
 魔列車
 獣ヶ原
 蛇の道
 反乱分子
 魔導士ケフカ
 幻獣を守れ!
 決戦
 序曲
 アリア
 婚礼のワルツ~決闘
 大団円
 セッツァーのテーマ
 魔大陸
 死闘
 大破壊
 メタモルフォーゼ

[第2部]
 セリスのテーマ
 永遠に、レイチェル
 死界
 あの日から…
 墓碑銘
 仲間を求めて
 邪神の塔
 狂信集団
 妖星乱舞
 蘇る緑
 プレリュード

[アンコール]
「TERRA BATTLE」より
 TERRA BATTLE

「ファイナルファンタジー7」より
 ルーファウス歓迎式典
-----

これより下は、曲ごと(ゲームごと)の感想になります。

真・女神転生if...
真1は中盤で挫折、真2は序盤で挫折、ifはプレイしたことがないのですが、この曲聴いてプレイしたくなりました。
ペルソナシリーズのベースになった作品で、真1や2よりもプレイしやすいという話を聞いていたので、以前から気になっていたし、良い機会かも。

「憤怒界」は純粋にオケロックで格好良かったです。
作曲の増子司さんの作風を考えると、かなり原曲に近かったのでしょうか。
この曲でのバンドサウンドは良かったです。

「邪教の館」は、冒頭パイプオルガンで主旋律を1ループ分提示。
その後ストリングスで主旋律が静かに再現され、そこに管楽器や打楽器が徐々に加わっていき、最後は大合奏。
その終盤の演奏の荘厳さにカタルシスを覚えました。
ペルソナシリーズなら、サタンかルシファーが降臨してるレベル。

かまいたちの夜
「こんや 12じ だれかが しぬ」と「人殺し!」は、東京混声合唱団の演技派な方の声が入りました。
そして、真理の声の後のSEとして使われたのが、本物のスキーのストック。
これは上手い演出でした。吹きました。

けれど、自分の周りはあまり「かまいたちの夜」を知らない人ばかりだったのか、みんな無反応で寂しかったです。。。

アレンジは、「遠い日の幻影」以外はほぼ原曲通りかな。
演奏するのが難しそうでしたが、「かまいたちの夜」や「疑心暗鬼」のおどろおどろしさや「ひとつの推理」のポコポコ感がうまく表現されていました。
「遠い日の幻影」は、前述のストックSE後に演奏されたのでサバイバルゲームEDのBGMと思われるのですが、壮大で素晴らしい調べになっていて、あたかもトゥルーEDのようでした。
スペシャルアレンジパック版を拡大解釈してオーケストレーションしたらああなるかな、という規模で壮大でした。
「遠い日の幻影」はもう一度聴きたいです。

演奏とは関係ないのですが、「ひとつの推理」を聴いている最中ずっと、某動画投稿サイトのワンカ○プPの「こわいペンション」の歌詞が脳内再生されてしまい、少々困りモノでした。
もう8年近く前の動画なのに、どんだけ刷り込まれてるんだ自分。

交響組曲「ファイナルファンタジーIV」
不満は本文で一通りぶちまけたので、ここではピンポイントに印象に残った点を。

「霊峰コルツ」目当てで8thではなく9thに的を絞ったのに、1ループ演奏してすぐに次の曲に移ってしまったのは残念でした。
尺の問題だから仕方ないと、自分を納得させています。

オペライベントの曲は、ソリスト入りでした。
ドラクゥの声が堂々としていて、素晴らしく格好良かったです。イメージぴったり。
ちなみに、ドラクゥとラルスは、P席側(指揮者の真正面の席)で決闘の殺陣の演技もしていました。

オペライベントの曲は、公式の場合、「決闘」から「アリア」に戻って終わるパターンなので「大団円」は演奏されないのですが、今回はゲームオマージュということで、「決闘」→オルトロス他の落下SE+演出→「大団円」が舞台上で再現されました。
演出は、ドラクゥとラルスが決闘の途中で天井付近の異常に気付く仕草から始まり、トロンボーンによる空を切るSEに次いで、東京室内管弦楽団+東京混声合唱団+指揮者+ソリスト全員が落下音に合わせてのけぞる、というもの。
演技が細かい上に、みんな演技派で驚きました。面白かったです。

「蘇る緑」の「ファイナルファンタジー」が、本気で国歌でした。
プレトークで指揮の志村健一氏が「『ファイナルファンタジー』は国歌ですから」と仰っていて、それで一部のゲーム音楽ファンの間でDQの「序曲」と「ファイナルファンタジー」が国歌扱いされていることを思い出しましたが、今回それをしみじみ実感。
思わず胸に手を当てて敬礼したくなるような、心に染み入る演奏でした。
ここは本当に良かった。

まぁ、「ファイナルファンタジー」が良過ぎたためか、その直後のコーダがグダグダが目立ちましたが。
20分ほど演奏し続けた後のあのピロピロは、本当に演奏者泣かせだと思います。

TERRA BATTLE
テラバトルは未プレイなので初めて聴きましたが、あまりに格好良い曲だったのでOST欲しくなりました。
なにこれ格好良い、頭から終わりまでツボ直撃。
重厚感のある勇ましい旋律とパーカッションがたまりませんでした。

ルーファウス歓迎式典
もはやGSJのお約束、定番のお見送り曲。
弾き慣れているためか、今回演奏された曲の中で突出した安定感がありました。

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