[ゲームRev] CHAOS;CHILD

MAGES.の科学アドベンチャーシリーズ第4弾「CHAOS;CHILD」(以下カオチャ)がPSプラットフォーム(PS4/PS3/PS Vita)に移植されたので、それをプレイして、先日トゥルーEDまでクリアしました。

ちなみに、購入してプレイしたのはPS Vita版(初回限定版)です。
先の気になるところで外出しなければならない時でも、Vita版なら移動中や外出先でもプレイできるし、という理由で。
半年ほど先に発売されていたXbox One版で評判が良いことは小耳に挟んでいてため、プレイし始めたらきっと止まらないだろうな、という予感のようなものが、購入前からありました。
ついでに、自分の性格上、ハマったら初回限定版が欲しくなるに決まってる、と思ったので、最初から初回限定版一択でした。

結局、あまり外出先でプレイする機会はありませんでした。
理由は、一気にプレイしてクリアしてしまったから。
あまりに一気にプレイし過ぎて、プレイ開始からトゥルーEDクリアまでの間に外出する機会がほとんどなかったのです。
むしろ、ストーリーの先が気になって、なるべく自宅に引きこもろうとしてたぐらい。

そんな一気プレイするくらい、ストーリーは非常に面白かったです。
冒頭は「ふーん」ぐらいの気持ちでプレイしていたのですが、第1章の終盤からはもう一気プレイ確定でした。
特に、中盤で主人公の立ち位置が180度反転してからは、止まりませんでした。
一気にプレイして、トゥルーEDまで到達して、クリア後泣きながら「うわぁぁぁぁぁっ!」とクッションをサンドバッグにしてジタバタした後、しばらく放心状態になりました。
クリアしてからこのレビューを投下するまでに、実は2, 3日ほどブランク期間があるのですが、理由の半分はこの放心状態が原因です。
え、こういう終わり方なの、あでも主人公にとっては一つの決着とも言えるのか、いやしかしそれでいいのか、だが主人公の決断は尊重したいしなぁ、というかそもそもカオチャについては語りたいことがたくさんあるけれど、少しでも深く突っ込むとネタバレに触れそうだし、でもあのルートとかトゥルールートとか語りたいし、いやそれこそここじゃ語れないだろ、でも語りたいんだよ、語りたいけど2周目プレイもしたいんだよ、などと、トロフィーコンプしながらいろいろ考えて悶々とすること数日。
ようやく心の整理が付いてきた、というかレビュー書いて少し落ち着こうという気分になってきて、今キーボードを叩き始めた次第です。

本作のテーマは「心への侵食」らしいのですが、クリア後にそれを知って「なるほど」と思いました。
主人公に対する「心への侵食」も描かれていたけど、プレイしていた自分に対する「心への侵食」も強かったです。
プレイしながら先読みしていた展開をあえて見せつつ、その上で「そう思ってたんでしょ、でもね(ニヤリ)」とプレイヤーを嘲笑うかのように裏切っていく展開にはやられました。
そして侵食された結果が、上述の放心状態です。なんかもう、参りました。

あまり突っ込んで書けませんが、最後、一番デカい伏線をぶち込んでおいて、それが回収されずに終わるので、ちょっとすっきりしない印象は残りました。
ただ、これはこれでいいかな、という気もしています。余韻として。
カオチャ発売前からの煽り文句「そして。僕は、このくそったれなゲームをクリアーした。」も嘘偽りは無く、確かにその通りだったので、そういう点でも納得感がありました。

そんなわけで、トゥルーED後の主人公の行く末がすごく気になるのですが、そこは自分の妄想で補完します。
公式で補完してくれるのが一番ですが、あったとしてもしばらく先になりそうなので。

本作は科学ADVシリーズの第1弾「CHAOS;HEAD NOAH」(以下カオヘ)の続編にあたる作品のため、カオヘの世界観がそのまま引き継がれています。
舞台も、カオヘで発生した「渋谷地震」から6年後の渋谷になります。
その他、カオヘで出てきた「ギガロマニアックス」や「ディソード」なども、カオヘプレイ済みにとっては馴染み深いものも登場します。
カオヘはプレイ済みなので、こういった単語が出てきた瞬間に「きたーっ!」という昂揚感がありました。

とはいえ、カオヘ未プレイでも上記の単語について最低限の説明はされるし、物語や登場人物がほぼ分断されているので、カオチャ単体でも楽しめると思います。
もちろん、カオヘをクリアしていた方が、より楽しめますが。
ただ、作中にカオヘのネタバレが軽くあるので、カオチャプレイ後にカオヘプレイを考えているのであれば、カオヘからプレイした方が良いと思います。

ちなみに、カオヘ以外のシリーズ作品は、プレイしていなくても問題ありません。
プレイしていた方がより楽しめる要素はありますが、知らなくてもプレイにはさして問題ないかと。

カオヘの世界観を継承しているので、エログロ表現は当然のようにあります。
というか、冒頭から全力でCERO Zの威力を発揮しています。
カオヘの方は若干手探り感があったのですが、カオチャは吹っ切れていました。
特にエロ表現。コンシューマ機でそこまでやっていいんだ、と思ったくらい。
グロ表現は、カオヘに比べるとそれほどキツくなかったように思います。
ただし、「非実在青少女」を除いて。あれは、うん、ちょっとね。

システムも、カオヘのものを引き継いでいます。
妄想トリガーも当然実装されていて、主人公の妄想がポジティブかネガティブかを選択するところは変わっていません。
ただ、ポジティブだからといって必ずしもエロ妄想になるわけではなく、ネガティブだからといって必ずしもグロ妄想になるわけではなかったです。
ギャグ展開も多くて、シナリオの主軸である凄惨な事件を一瞬忘れさせてくれる、良い緩衝材だったと思います。
単なるエログロではなく、GL、BL、男の娘、突き抜けたSF展開など、とにかくバリエーションが豊かで、全トリガーのネガ・ポジを見たくなる欲求を刺激されました。

トリガーによる妄想も面白かったのですが、個人的には妄想後の主人公のセルフツッコミが結構ツボでした。
意外と冷静に自身にツッコミ入れていたり、かと思えば妄想後に思わず叫んで我に返ったり、この主人公面白い(いじり甲斐があるという意味で)と思いました。

新たに追加された「マッピングトリガー」は、面白い試みでした。
発売前情報ではなんだか小難しそうに見えたのですが、プレイしてみたら全くそんなことはなく。
新事実が発覚するとマッピングトリガーが出るのですが、それがプレイヤーにとっても事件を今一度整理するための良い手段になっていました。
あと、マップを前にして登場人物たちがあーでもないこーでもないと議論している様も楽しかったです。
うん・・・楽しかったなぁ・・・・・・。

メインの登場人物は、カオヘからほぼ一新。
カオヘに比べるとあまりクセの強いキャラはいなくて、でもそれぞれちゃんと好感の持てる個性があって、良かったです。
苦手なキャラはいなかったです。

科学ADVシリーズというと主人公が痛いキャラという慣例がありますが、カオチャの主人公・宮代拓留はこれまでのどの主人公よりも一般的な感性の持ち主という感じがしました。
痛い要素が全く無いわけではないですが。情報強者でリア充を自称しているけれど、実際は小心者で親しい人以外とはマトモに話せない、とか。
とはいえ、それにも理由があるし、自分の方が他人より上だと思いたい気持ちはなんとなく解るので、序盤からすんなり感情移入できたキャラでした。
それに、情報強者かどうかはともかくとしても博識なのは確かだし、行動力はあるし、時にはコミカルさを出しつつも、締めるところは格好良く締めるので、序盤から終盤までずっと好感を持てました。

ちなみに、登場キャラの中で拓留が一番好きです。
序盤から「面白いヤツだなぁ」と好感を持ち始め、中盤以降の怒涛の展開で画面越しに応援するぐらい感情移入し、そしてトゥルールートでの男前さにやられました。
ここではあまり語れないのがもどかしいのですが、とにかく凄まじく格好良かったです。
あの格好良さはSTEINS;GATEのオカリンに匹敵するかも。
拓留に関しては、語り始めたら一晩でも語れそうな気がします。
それくらい奥深いキャラでした。

ヒロインの中では、来栖乃々が一番好きかな。
内心の強さ・弱さ、色々含めて、一番好感が持てました。
個別ルートも、乃々編が一番好きです。

キャラクターといえば、忘れてはならないのが声優たちの熱演。
科学ADVシリーズはどれもメインキャラクターの中の人たちの熱演が素晴らしいけれど、今回もすごかったです。
その中でも突出していたのが、拓留役の松岡禎丞さん。
拓留の内面を十二分に引き出すその表現力に、終始ゾクゾクさせられっぱなしでした。
絶叫、吐息、嗚咽、震え声、台詞の一つ一つがどれも熱演。
序盤の拓留と、色々経験し成長し決断した後の終盤の拓留の声の微妙な違いもすごかったなぁ。
拓留役がこの人で良かったです。圧巻でした。

熱演と言えば、妄想シーンに声優の無駄遣いというか有効活用というか、そうとしか受け取れないシーンがちらほらあって、なんというか、その、ごちそうさまでした!というところも魅力かと。
その辺は、初回限定版の特典のドラマCDでも遺憾なく発揮されていましたが。
拓留と伊藤のBL的展開とか口喧嘩とか、乃々と久野里さんの百合シーンとか。

というか、カオチャってシリアスもギャグもいけるから、ある意味美味しいです。

初回限定版といえば、ドラマCDと一緒に同梱されていたもう一つの特典の方は、ゲームプレイ中は存在そのものを完全に忘れていました。
そんな状態で、トゥルーEDクリア後に「そういえば初回特典のドラマCDあったよな・・・」とケースをパカッと開けた瞬間に目に飛び込んできたその特典を見た瞬間、身体が精神ごと凍りつきました。
プレイ前は「なんだこれ?」と思いつつスルーしていましたが、プレイした今ならその意味が解ります。
あれは、プレイヤーの心を侵食するには、うってつけの特典だと思います。

カオチャは、制作側に完全にしてやられた感の強い作品でしたが、非常に楽しめた作品でもありました。
CERO Zということもあって、ホラーやエログロ要素ばかりがフォーカスされていますが、最終的には泣きゲーだと思います。
エログロやホラーに多少なりとも耐性のある方であれば、非常にオススメです。
布教活動したくなるぐらい面白かったです。

しかし。
これだけ語っておいてまだ語り足りてないとか、俺はどんだけハマってしまったんだ。。。
しばらく、他のゲームをプレイする気になれそうにないです。
ちょっと、リハビリ期間が必要かも。
※2015/08/22追記: 結局我慢できなくなって、ネタバレ満載な感想を別エントリに投下しました。

というわけで。
OST一般販売してください。DL販売でもいいです。タイトルバックのBGMが欲しいです。オナシャス!

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