[GMEV] 20th Anniversary テイルズ オブ オーケストラ コンサート

12月9日(水)に、「テイルズ オブ」シリーズ初のオーケストラコンサート「20th Anniversary テイルズ オブ オーケストラ コンサート」が開催されたので、有休を取って行ってきました。
会場は、東京国際フォーラムのホールA。
19:00開演で、21:30頃に終演しました。

ゲーム音楽のオーケストラコンサートや吹奏楽コンサートには、なんだかんだで足繁く通っている自分ですが、実は「テイルズ オブ」シリーズの曲を生音で聴く機会はこれまであまりありませんでした。
記憶に残っている限りでは、PRESS START 2009で演奏されたTOLの「melfes ~輝ける青」と、某アマチュア吹奏楽団で演奏されたTOPの「夢は終わらない~こぼれ落ちる時の雫~」ぐらい。
それだけに、今回の「テイルズ オブ」シリーズオンリーのオーケストラコンサートは、本当に待ちに待った演奏会でした。

感想を一言で言い表すと、「すごく楽しかった!」に尽きます。

どの曲も本当に楽しかったです。
演奏もアレンジも選曲も、どれもものすごく満足度の高いものになっていました。
不満点が全くなかったわけではないけれど、あってもごくごく些細なこと。
全体的な満足度の前には、風の前の塵と同じです。
あまりにも楽しくて、ものすごく満たされた気分になって、終演後にその勢いのままコンサートアルバムの予約に走りました。
どうやら同じ思いを抱いた方が多かったらしく、終演後には予約コーナーが人でいっぱいになっていました。

オーケストラは東京フィルハーモニー交響楽団、指揮は栗田博文氏。
安定の狩猟音楽祭(モンハンオケコン)コンビという時点で、クオリティの高さは確定も同然でした。
実際、本当に素晴らしい演奏でした。

ゲーム音楽は、そもそもオーケストラで演奏されることを想定して作曲されたものではないので、変な拍子や変拍子、ピロピロしたフレーズが多用されていたりと、演奏の困難な曲が多いものです。
今回演奏された「テイルズ オブ」シリーズの曲も、例外ではなかったと思います。
しかし、それを見事に壮大に演奏しきっていました。
その時点ですごかったです。

アレンジはそれほど強くはなく、さりとて全くないわけでもないという、絶妙なライン。
原曲をオーケストラに落とし込んだりメドレーで繋げたりするために必要な編曲と、より壮大にオーケストラ映えさせるための編曲はあったものの、どの曲も原曲を色濃く残したものでした。
王道と言えば王道な演出の多いアレンジだったかもしれませんが、「王道の何が悪い!」なタイプので、個人的にはたいへん満足しました。
非常に聴きやすいアレンジでした。

選曲は、良い感じに「テイルズ オブ」シリーズのファンのツボを突いてきたと思います。
印象的な曲、原曲を知らなくても聴きやすい曲が選曲されていたのではないかと。
「テイルズ オブ」シリーズの全曲を把握しているわけではない自分でしたが、どの曲もすごく聴きやすくて、さっくりと音の響きに乗ることができました。

全体的になんとなくTOPとTOZが優遇されている印象を持ちました。
まぁ、片やシリーズ第一作目、片や「音楽はすこぶる良い」と専らの評判のシリーズ最新作。
この待遇も致し方ないとは思いますが。

というか、思いのほか主題歌が多くて驚きました。
アンコールも含めれば、ファンタジア、デスティニー、シンフォニア、ヴェスペリア、エクシリア、ゼスティリアの各主題歌が演奏されたわけですし。
ある意味アビスも演奏されたと言えなくもないわけで。
あまりの主題歌の多さに、選曲・編曲された方や権利許諾のために尽力された方など、裏方のスタッフさんへ拍手を送りたいです。

もっとも「テイルズ オブ」シリーズはシリーズ共通のメインテーマとなる曲がなく、コアなファンでなくても聴きやすい曲、馴染みのある曲という条件で選曲すると、自然と主題歌に偏るのでしょう。

主題歌多めということからか、総じてテンションの高い曲が多かった印象です。
聴いている方ですら息つく暇もないぐらいテンションを上げられたので、演奏者さんはもっとたいへんだったろうと思います。
特に管楽器の方。酸欠になって倒れないか、ほんのり不安を感じるほどでした。
でも、そんな演奏者さんのおかげで、素晴らしい演奏を聴くことができました。感謝してもしきれません。

あえて残念だった点をあげるなら、まず一つ目、スピーカーを使用していた点。
できれば、本当の生オケの音を聴きたかったです。
まぁ、現実問題として仕方のないことだと思いますが。
ピアノやハープと管弦楽器の音のバランスなどを考えると、スピーカー使用は已む無しなんだろうと。

それと、空調の音なのか空気の流れる音なのかわからないのですが、曲と曲の間にスピーカーから聞こえたノイズが耳障りでした。
強めにアンプかけていて、ノイズまで増幅されていたのでしょうか。
このノイズは、アルバムでは除去されているものと期待しています。

ちなみに、公式からのサプライズ発表はありませんでした。
「テイルズ オブ フェスティバル」のような、キャストによるカゲアナもありません。
制作スタッフの登壇は、作曲家の桜庭統さんと椎名豪さんのお2人のみ。
オーケストラのバックで流れた映像は、ゲーム内のアニメーション(主にOP映像)を加工したもののみで、描き下ろしはなし。
そういう意味では、徹頭徹尾、音楽に徹していたコンサートでした。
その徹底さにも、非常に好感が持てました。
ゲーム音楽のオケコンなので、音に集中したいですし。

桜庭さんと椎名さんのトークは、正直あまり記憶に残っていません。
感動的な演奏のあまり頭がぼーっとしていて、面白いトークだった、という印象しか残っていません。
そのへんは、ファミ通.com電撃オンラインなどのレポートで触れられているので、そちらを参照してください。

そんなわけで、「テイルズ オブ」シリーズ初のオーケストラコンサートでしたが、初にしては十分過ぎるほどに満足した演奏会でした。
○周年記念とか関係なしに、定期的に演奏会を開催して欲しいです。
とりあえず、コンサートの模様を収めたアルバムは、問答無用で買いだと思いました。


これより下の追記は、セットリストと印象に残った曲ごとの感想になります。



セットリストは以下の通りです。

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[第1部]
01. スレイのテーマ ~導師~(ゼスティリア)
02. 夢は終わらない~こぼれ落ちる時の雫~(ファンタジア)
03. 『テイルズ オブ』ボスバトルメドレー
 互いの証の為に(エクシリア2)
 Lion-Irony of fate(デスティニー)
 DECISIVE(ファンタジア)
 Scutum - decisive battle(リバース)
 COUP DE GRBCE(デスティニー2)

04. 『テイルズ オブ ファンタジア』フィールドメドレー
 RAISING A COURTAIN
 THE SECOND ACT
 FINAL ACT

05. ETERNAL MIND(エターニア)
06. 旅に魅せられて(エクシリア)
07. Starry Heavens(シンフォニア)
08. progress(エクシリア)
09. 悪夢の終わり、されど未だ夢の途中~その歩み、止まることなく(イノセンス)

[第2部]
10. 満月と明星と~「鐘を鳴らして」より / 鐘を鳴らして(ヴェスペリア)
11. リチアの子守唄(ハーツ)
12. 王都 ~威風堂々~(グレイセス)
13. 蛍火(レジェンディア)
14. 『テイルズ オブ ゼスティリア』試練神殿メドレー
 試されし焔の絆
 競うは地の誉れ
 水の調べは霊霧の導き
 風と瞬天の戦い

15. Journey's End(ゼスティリア)

[アンコール]
16. mirrors / meaning of birth(アビス)
17. White Light(ゼスティリア)
18. 夢であるように(デスティニー)
-----

これより下は、印象に残った曲ごとの感想になります。

01. スレイのテーマ ~導師~
ほぼ原曲のまま2~3ループほど演奏。
アレンジはほとんどなかったように思います。
フェードアウトで終わらせるわけにはいかないので、終曲部だけちょっと異なっていたぐらいでしょうか。
そもそも原曲がオケっぽいし、フィールド曲ということもあって何回視聴しても耐えられる曲なので、これはこれでアリでした。

02. 夢は終わらない~こぼれ落ちる時の雫~
曲調がころころ変わるアレンジでした。
1サビがマーチ調になっていて、個人的にはこの部分が一番印象的でした。
「なるほど、そう来たか!」と心の中で手を打ちました。面白いアレンジでした。

03. 『テイルズ オブ』ボスバトルメドレー
演奏者の血管ぶち切れるんじゃないかという怒涛の勢いでした。
特に管楽器。窒息しかねないでしょう、あれ。

一部、演奏されている曲と映像がマッチしていない点が気になりました。
映像作った人がゲームを把握していなかったのか、映像制作者への発注ミスか。
曲に集中するために、スクリーンにはほとんど目を向けていなかったのですが、さすがにこれには心の中でツッコミを入れざるを得ませんでした。
うん、そこはちょっと、調整して欲しかったなぁ。

04. 『テイルズ オブ ファンタジア』フィールドメドレー
「FINAL ACT」はSFCでひたすら聴いていたので、あれから20年と考えると感慨深いものがありました。

原曲の雰囲気を残したまま、大きくオーケストレーション。
メロディラインといくつかの和音は残っていたけれど、「あれ、こんなフレーズあったっけ?」と思うような箇所もちらほら。
それでも、雰囲気はフィールド曲らしい勇ましさに溢れたものでした。

原曲を聴いていたときはあまり気にしなかったけれど、意外と変拍子と変な拍子の嵐で驚きました。
しかも、ピロピロしているフレーズが多い。
オーケストラで演奏することを想定された曲じゃないから仕方ないとはいえ、これは演奏者がたいへんそうでした。
でも、見事に演奏しきっていたところは、さすが東京フィル。

05. ETERNAL MIND
原曲は勇ましい曲なのに、今回演奏されたものはどこか寂寥感のある曲調でした。
切なカッコいいというか。
ゲームの背景とか抜きにして曲単体で比較したら、個人的には今回オケで演奏されたバージョンの方が好みかも。

07. Starry Heavens
王道オケアレンジ、という感じでした。
それだけに、安定感がありました。
王道で「お!?」というところはなかったけれど、聴いていて気持ちよかったです。
気持ちは前のめりで聴いてました。

08. progress
直前の「Starry Heavens」に比べて、随分トリッキーなアレンジだったように思います。
アレンジの方向性が予測不可能というか。
原曲をフルで聴いたことがないのですが、こんなトリッキーな曲だったっけ?

ちなみに、バックで流れていたOP映像は、「旅に魅せられて」ではジュード版、「progress」ではミラ版でした。
そこはちゃんと押さえているのね。

10. 満月と明星と~「鐘を鳴らして」より / 鐘を鳴らして
導入は、ピアノとグロッケン(ビブラフォン?)によるしっとりとした「満月と明星と」。
その演奏中に、静かに壇上に入ってこられたのは、なんとBONNIE PINKさん。
「満月と明星と」からそのまま「鐘を鳴らして」に繋がり、BONNIE PINKさんがオケをバックに生歌を披露。
このサプライズには、本当に驚かされました。
パンフレットには「満月と明星と」しか書かれていなかったので、特に。
確かに、パンフレットに1ページまるっと使ってBONNIE PINKさんのメッセージが掲載されていたので、そこから予測しようと思えばできたかもしれませんが。
それにしても、これは本当に嬉しいサプライズでした。
今回、コンサートに行けて良かったです。感無量。

とりあえず、TOVはいっそアニメ化すればいいと思います。

11. リチアの子守唄
弦楽四重奏。
1曲まるっとテンションの低い曲だったのは、今回のコンサートではこの曲だけだったかも。

13. 蛍火
イベントムービーから続いて、オケ+ボーカルによる演奏という、破格の待遇。
とはいえ、「蛍火」ならば仕方ない、という気もします。

ボーカルは原曲のままひたすら力強くて、ボーカルが入った瞬間にぞわっと鳥肌が立ちました。
ただ1点だけ気になったのは、1番のサビに入るあたりからボーカルが若干走り過ぎて、ちょっとオーケストラと音がずれていたようだったところ。
間奏に入ったあたりでボーカルの方がそれに気付いたっぽくて、2番以降は合わせてきていましたが。
それだけに、ちょっと勿体無かったです。

14. 『テイルズ オブ ゼスティリア』試練神殿メドレー
最新作がTOZっていう今のタイミングなら、きっとやってくれると信じてました! 信じてましたよ!!
「テイルズ オブ」シリーズでオケコンなら、これは外せないでしょう。
もう定番曲でいいんじゃないかと思います。

TOZにこの神殿の曲がなかったら、きっと途中で放り投げていたと思います。
それぐらいゲームプレイ中に助けられていただけに、非常に思い入れの強い曲です。
それをフルオケの生音で、しかもメドレー形式で聴けるなんて、OST発売から1年経たずして早くも念願が叶った気分です。
今回、コンサートに行けて良かった(2回目)。

基本的には1曲1ループ。
オケ用に多少のアレンジは加わっていましたが、基本的には原曲そのままという趣でした。
ただ、オーケストラ(ピアノ含む)にコーラス、ボーカル、アコースティックギターが追加され、本コンサートで最も大きな編成だったのではないかと。
火の神殿のアコギがすこぶる格好良かったです。
それと、水の神殿のピアノもたまりませんでした。

一点だけ不満点をあげるなら、コーラスのボリュームがちょっと強めだったのが気になりました。
コーラスにオケの音色が掻き消され気味になっていたので。
もうちょっと抑えた感じで良かったような。

15. Journey's End
本編最後に非常に相応しい曲でした。
ツインボーカル+コーラスという、前曲の神殿メドレーに匹敵する大規模編成。
曲が進むに連れて響きが大きく盛り上がり、それが大サビで爆発して、終曲部では一気に収束して静かに終わるというその流れが、ものすごい大団円っぷりを発揮していました。
聴き終わったあと、興奮と感動のあまり、しばらく頭がぼーっとなりました。
なんだこの半端ない満足感は。

16. mirrors / meaning of birth
「TOAはアンコール」というのは、下記の理由によりパンフレットを見た時点で解っていました。
 ・パンフレットのセットリストにTOAの曲がない
 ・冒頭のMCで「マザーシップタイトルから少なくとも1曲は演奏する」と念を押すように言った
 ・TOAを演奏しないなんてことは間違ってもしないだろうという見込み
そんなわけで、曲は「譜歌」か「meaning of birth」あたりかな、とは予測していました。
が、それでも実際に演奏が始まった瞬間は、興奮せざるを得ませんでした。

「meaning of birth」は、原曲より随分ポジティブというか、明るく前向きな曲調になっていました。
原曲は、ゲーム内で使用されたシーンも相まって、勇壮さの中に悲愴感もあったのですが。
もし今回オーケストラ用にアレンジされた曲がそのままゲーム内で使われていたら、きっとあのシーンは戦えないと思います。
それくらい、雰囲気が異なります。

でも、これはこれでアレンジの方向性としては面白かったです。

17. White Light
「なんでこんなにオーケストレーションのし難い曲を選曲したんだ?」という疑問と、「よくこの曲をオーケストラに落とし込んだものだ」という感心がない交ぜになった結果、単純に大興奮しました。
スローだけど力強く重厚な曲を、上手い具合にオーケストラに落とし込んでいたと思います。
聴き終わったとき、素直に心底感心しました。本当にすごい。

18. 夢であるように
オーラスがこの曲とは。
意外という気もしますし、納得という気もしました。
TODから「テイルズ オブ」シリーズに入った方は少なくないらしいですし、それ故にこの曲への思い入れが強い方も大勢いたのでしょう。
それが、曲開始直後の大歓声に繋がったように思えました。

オーケストラに合わせたアレンジは多少あったものの、かなり原曲に近い形で演奏されました。
原曲に近いものの、オーケストラとしては割とストレートというか、感情移入しやすい形になっていました。
それだけに、ゲームプレイ中にOPムービーが流れた時のことを思い出して、すごく懐かしい気分にさせられました。

全体的に、なんかもう、コンサート後の満足感が半端なかったです。
非常に楽しいコンサートでした。

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