[GMEV] ダーマ ウインドオーケストラ 2016

3/19に「ドラゴンクエスト」の曲を演奏する吹奏楽団「ダーマ ウインドオーケストラ」(以下、DWO)の演奏会に行ってきました。
会場は、武蔵野市民文化会館 大ホール。
開場13:00で開演14:00、終演は16:00ちょっと過ぎでした。

2015年10月に結成し、わずか半年後に演奏会という、企画の進行スピードが脅威的な速さだったこの楽団。
正直、あまりにも準備期間が短かったので、実際に演奏を聴くまではあまり期待していませんでした。
有料の演奏会とはいえ、前売チケットの価格設定が3桁だったので、「まぁ、値段並の満足感が得られればいいかな」と、そんな軽い気分でした。

が、実際に本編の演奏を聴いた瞬間、その考えは良い方向に思いっきり裏切られました。
完成度が、めちゃくちゃ高かったです。
期待してないとか思ってた少し前の自分を全力で殴りたい、という気分にさせられたぐらい、完成度が高かったです。

全体的な演奏技術力は、すこぶる高かったです。
パンフレットの「ご挨拶」に書いてあった「真面目に取り組もう!」の言葉通り、超絶な真面目さを感じました。
本編1曲目の冒頭1フレーズが奏でられた瞬間、反射的に「あ、真面目だ、すっげー真面目だっ!」と感じたぐらい。
音色や和音の響きの細部にまで、誠実さ、妥協の無さが見られました。
奏でられた一音一音が、すごく丁寧だったと思います。

それだけに、音が外れると悪目立ちしていました。
特に金管楽器の弱音は、よくヘロっていたような気がします。
もっとも、金管楽器は弱音を出すのが難しい楽器なので、アマチュア楽団では仕方ないかな、とも思いましたが。

DQなので、使用された譜面はおそらく公式譜面かと思います。
ただ、よく演奏される真島俊夫氏編曲版ではなく、滅多に演奏されない小野崎孝輔氏編曲版が多かったのが、特徴的でした。
小野崎版も真島版も、概ねそれほど大きな差異はなかったで、真島版に聴き慣れている耳でも違和感はさほどありませんでした。
小野崎版の方が真島版よりも先に公表されているっぽいので、真島版の方が小野崎版を参考に編曲されたのでしょうか。

とはいえ、全く同じというわけではないので、そういう違いを探すのも楽しかったです。
小野崎版はたぶん初めて聴いたので、よりいっそう「お、そう来たか!」という気持ちを感じました。

セットリストの構成は、第1部はDQ1, 2, 3の曲を満遍なく、第2部はDQ3の曲をどっぷり演奏するというものでした。
第1部前半は城メドレーや街メドレーなど大人しい曲が続いたためか、やや迫力不足な気がしました。
綺麗にまとめられていたけれど、手堅過ぎてちまっとしているというか。
後半に激しい曲が控えているし、第2部もあるしで、体力を温存するためだったのでしょうか。
その代わり、第1部後半の通常戦闘曲メドレーからはHP・MP全使用も辞さない全力状態。
常に会心の一撃を出しまくっていました。
おかげで、戦闘曲メドレーとDQ1ED曲の流れは、聴いていてすごくたぎりました。

第2部は、最初からフルスロットルの「ガンガンいこうぜ」状態。
その勢いのまま、素晴らしい演奏を維持したまま、最後まで演奏しきっていました。
また、ほぼ全曲DQ3という構成だったこともあり、DQ3の世界観にどっぷり浸れたように思います。

元来から曲自身の持つ喜怒哀楽を引き立てる美しい調和に、吹奏楽らしい力強さ、そしてそれを十分に引き出す真面目かつ丁寧な演奏。
多少のミスはあれど、それがどうでもいいと思えるぐらい、最後まで素晴らしい演奏でした。
一発オケで終わってしまうのは勿体無いので、ぜひ今の真面目な姿勢を保ったまま、今後も継続的に活動を続けてほしいです。
DQに限る必要はないと思うので、編曲の手間はかかるかもしれませんが、他のゲーム音楽を演奏するのもアリだと思います。


これより下の追記は、今回の演奏会のセットリストと、印象に残った曲ごとの感想になります。



セットリストは以下の通りです。

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※()内の数字は、出典ナンバー
※● 小野崎孝輔 編曲:吹奏楽組曲「ドラゴンクエスト」/○ 真島俊夫 編曲:吹奏楽によるドラゴンクエスト Part.1

[プレコンサート]
・金管五重奏
p01. 序曲のマーチ
p02. 大聖堂のある街 (8)

・フルートアンサンブル
p03. J・S・バッハ作曲「G線上のアリア」

・ユーフォニアムアンサンブル
p04. アニメ「響け! ユーフォニアム」より「DREAM SOLISTER」

[第一部]
01. ロトのテーマ ●
02. ラダトーム城~王城~王宮のロンド (1, 2, 3)●
03. 街の人々~街の賑わい~街 (1, 2, 3)●
04. 遥かなる旅路~広野を行く~果てしなき世界 (2)●
05. 聖なるほこら (2)○
06. 恐怖の地下道~魔の塔 (2)○
07. 戦闘 (1, 2, 3)●
08. フィナーレ (1)●

[第二部]
09. 冒険の旅 (3)●
10. 世界をまわる (3)○
11. 海のワルツ (2, 3)●
12. おおぞらをとぶ (3)○
13. 戦闘のテーマ~アレフガルドにて~勇者の挑戦 (3)○
14. そして伝説へ (3)●

[アンコール]
15. この道わが旅 (2)
16. 行進曲「ロトのテーマ」 ●
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これより下は、印象に残った曲ごとの感想になります。

p04. アニメ「響け! ユーフォニアム」より「DREAM SOLISTER」
え、あれ、これDQの演奏会じゃなかったっけ? DWOってDQ専門の楽団じゃないの?
というのが、曲紹介を聞いたときの第一の感想でした。
今回成功したら、今後DQだけではなく自分たちの好きな曲を演奏する、その布石のための選曲だったのでしょうか。

「響け! ユーフォニアム」は、アニメの存在を知りつつも、一回も見ていません。
だから、その主題歌も一度も聴いたことがありません。
でも、アレンジの雰囲気からすると、かなりストレートなアレンジだったのではないかと。
原曲をそのままユーフォの音域に落とし込んだような、そんな感じがしました。
そのためでしょうか、すごく聴きやすかったです。

01. ロトのテーマ
本編冒頭は、やはりこの曲しかないですよね。
ただ、本編1曲目だったからか、手堅くまとまっていたけれど、やや迫力不足な気がしました。
今後のためにHP・MPの消費を抑えるためか、指が温まっていないためか。
もうちょっと、ガッとした力強さが欲しかったです。

02. ラダトーム城~王城~王宮のロンド
「王城」を聴いて、何故プレコンで「G線上のアリア」を演奏したのか、ようやく実感しました。
曲の雰囲気が、「王城」と「G線上のアリア」はめちゃくちゃそっくりでした。
あ、なるほど、そういうことだったのか。

07. 戦闘
2の通常戦闘曲って、こんなに格好良かったっけ?
と感じたぐらい、格好良かったです。
荒ぶるティンパニとドラムが印象的でした。

09. 冒険の旅
DQの中で一番好きな曲キターッ!!
なんかもう、この曲を素晴らしい演奏で聴けた時点で大満足しました。
オケ版も良いけれど、吹奏楽ならではのオブラートゼロのド直球に猛々しい勇ましさも良いなぁ。

演奏されたのが、聴きなれた真島版ではなく、初めて聴く小野崎版だったので、色々と新鮮な感じがしました。
特に曲の構成。小野崎版って、2ループではなく、2.5ループするのか。
好きな曲が少し長く聴けて、ほんのり得した気分になりました。

10. 世界をまわる
つい2週間前に東京ファンタジックブラスバンドの演奏を聴いた時も思ったのですが、この曲、もしかして難易度激高?
他の曲よりも、演奏に苦労させられているっぽい雰囲気を強く感じました。

ジパングの最初のオーボエの音色がほぼ雅楽器だった点が、すごく強烈に印象に残りました。
オーボエって、あんな音色も出せるのか。

13. 戦闘のテーマ~アレフガルドにて~勇者の挑戦
3の通常バトルは2回目。
本編で同じ曲を2回演奏するのは、珍しいのではないかと。
・・・と思ったけど、そういえば先週鑑賞したサガフロ2演奏会で、本編で同じ曲を2回演奏していたことを思い出しました。
まぁ、サガフロ2の方は、曲の構成上、あの曲を本編中に2回演奏することは不可避だったと認識していますが。

「アレフガルドにて」の冒頭、オーボエの切ない響きが非常に上手かったです。
全くの未知の世界に落とされたパーティの不安が、絶妙に表現されていたのではないかと。
そして、いくつもの楽器が次々と「アレフガルドにて」のメインメロディを奏でたあと、最後のハープのパートに移った途端に、演奏者が一斉に楽器を構えるところも良かったです。
曲の展開を知っていただけに、いかにも「やるぞ、ラスボス戦!」という気概のように感じられました。

そこからの「勇者の挑戦」。
イントロの「ガンガンいこうぜ」っぷりがたまりませんでした。
奏者一斉の爆音、聴く者に緊張感を沸き起こさせるその爆発っぷりが、見事でした。

14. そして伝説へ
第2部がほぼDQ3の曲で占められているだけに、本編ラストはこの曲しか考えられません。
「アレフガルドにて」のメロディが入っているためか、大団円なのに一抹の寂しさが感じられるこの曲。
元の世界に戻れないパーティーたちの複雑な、でも前向きな心情が、演奏の中に表れていたと思います。
演奏に感動して、軽く泣きかけました。
「勇者の挑戦」からの「そして伝説へ」の流れは、本当にたまりませんでした。

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