[GMCD] 「Real Boot Modulation」 -CHAOS;CHILD OST-

Xbox One/PS3/PS4/PS Vitaで発売中のADV「CHAOS;CHILD」(以下、カオチャ)のOSTが発売されたので、早速ゲットしました。
CD2枚組で、収録曲数は全59曲(OP・ED曲およびジングル含む、SE集除く)。
再生時間は、トータルで約2時間33分です。

昨年夏にPS Vitaでカオチャをプレイして大ハマりして以来、ずっと待ち望んでいたOSTが、ようやく発売されました。
箱版の初回特典と知った時には軽く絶望したけれど、念願叶ってついに待望の一般販売。
待ち続けた甲斐がありました。
事あるごとに「カオチャOSTのDL配信希望!」とか「発売希望!」とTwitterやブログで言いまくってたのって、意外と効果あるのかな。

ただ、てっきりDL配信されるものと思っていたので、まさかのパッケージ販売決定には驚きました。
それだけ要望が多かったということでしょうか。

収録曲の内訳は、BGM(another版含む)全曲+ジングル5曲+OP・ED曲4曲。
確認してないけれど、ゲームのサウンドテストで聴けるBGMは、「SILENT WORLD」を含めておそらく全部収録されています。
曲順が変わっていたりするけれど、曲自体はたぶんそのままです。
それに加えて、2013年のLive5pb.で公開されたプレビュー映像用のBGMも収録。
また、OP・ED曲は全てフルバージョンで収録されています。
PSプラットフォーム版OP曲「シンギュラリティ」はシングルCD発売からまだ1年経っていないのに、随分思い切ったことしたなぁ。
本当にありがとうございます。

まぁ、「非実在青少年」と「シンギュラリティ」のシングルCDはゲームクリア直後に買いに走ったので、「silent wind bell」も含めたフルバージョンの音源を既に持っていましたが。
それでも、フルバージョン収録は、なんとなくうれしいです。

曲調は、陰鬱な環境音楽っぽいもの、いわゆる雰囲気音楽がやや多め。
心をじわじわ浸食してくるような、そんな曲が多いです。
ゲームのストーリーの特性上、まぁそうですよね、という感じです。
ただ、意外と曲が耳に刷り込まれていたからか、そう言えばあのシーンでこの曲流れていたなぁ、と、曲からゲームのシーンを連想することが容易でした。
そういう意味では、正しいBGMのあり方だなと思います。

おかげで、今、そうやって思い出されたゲームのシーンのせいで、再プレイしたくて仕方ないです。
いや待て俺、1ヵ月後にはPC版が発売されるじゃないか、それまで我慢するんだっ。

ライナーノーツによると、カオチャの音楽はバリの寺院にある神聖な雰囲気と僅かな恐怖感を意識したとか。
言われてみれば、確かにエキゾチックな要素があちこちに垣間見えます。
その雰囲気がカオチャの世界観とも見事にマッチしていて、その選択は絶妙だったと思います。

数少ない環境音楽じゃない曲は、どれもものすごく好きです。
日常シーンでかかる「NEUTRALS」や「GIRLISH」「REVIVED SHIBUYA」、主に終盤のイベントシーンでよく流れていた「WHAT WAS LOST」「VISIBLE ESSENCE」、アレが登場する際に流れる印象的な「HE IS...」、バトルシーンでかかっていた「BREAK FORTH」「DI-SWORD OF SADNESS」、そして忘れてはならない「WORLD -C;C MAIN THEME-」「SILENT WORLD」。
これらの曲が本当に好きで、PS Vitaのサウンドテストでオールシャッフルプレイで作業用BGMにしては、最長30分でVitaが自動スタンバイになると同時に再生も途切れる度に「あぁ、もう!」と半ギレ状態になりつつVitaを起動させる、ということを繰り返していたくらいです。
しまいには、スタンバイからの再起動が面倒くさくなり、VitaとPCをライン接続して録音しようかとも考えてました。
無事にOSTが発売されたから、そうしたイライラから解放されるんだなぁ。エンドレスリピート万歳。

聴いていて、意外と涙腺を刺激されてヤバいなと思ったのが「GIRLISH -PIANO-」。
カオチャの涙腺崩壊曲と言えば「silent wind bell」が殿堂入りレベルで筆頭ですが、「GIRLISH -PIANO-」も負けていないと思います。
終盤の回想シーンに使われていたためか、聴くたびに切なくなって泣きそうになります。
「SILENT WORLD」もトゥルーEDを思い出してしまい、聴くたびに泣きそうです。

ちなみに、個人的には「WORLD」と「BREAK FORTH」、「DI-SWORD OF SADNESS」が三強です。
「BREAK FORTH」は、いかにもバトル曲といわんばかりのすこぶるたぎる曲。
「DI-SWORD OF SADNESS」もバトル曲だけど、こっちは神秘的かつ憂いを含んでいて、これが流れるシーンが想起されるためか、聴いていると心がざわつきます。
そして「WORLD -C;C MAIN THEME-」は、Aメロとサビのメロディラインが印象的で、妙に耳に残ります。
なんて表現すればいいのかわからないぐらい、とにかくグッときます。

まぁ、三強と言いつつも、この3曲の主旋律はどれも同じなのですが。
ホント、どれだけ「WORLD」の主旋律が好きなんだ俺は。

とりあえず「WORLD」はオーケストラアレンジ版が聴きたいです。すごく聴きたいです。できれば、生演奏で。
言い続けてればいつか叶うんじゃないかな、と淡く期待しつつ、何度でも言います。
カオチャのオケアレンジ版が聴きたいです。せめて「WORLD」だけでもっ!

ブックレットには、作曲者・阿保剛氏による全曲解説(OP・ED曲除く、another含む)が書かれています。
1年ほど前に配信された電撃オンラインの解説とは異なる内容です。
一部、電撃オンライン版とネタが被っているところもありますが、このOSTの曲解説はそれよりもやや作曲技法に偏った内容になっています。
ネタバレ避けの検閲が入ったためか、ゲーム内容にはあまり触れられてません。
この音はどの機器を使ったとか、どんなイメージで作曲したとか、そんな感じ。
それはそれで、非常に興味深かったです。

また、Disc1はエンハンスドCD仕様になっており、ゲーム内で使用されているSEを一つにまとめたMP3と、2曲分のピアノ譜のPDFが入っています。

ピアノ譜に採用された曲は、「MORE GRIEF」と「SILENT WORLD」。
選曲基準は、原曲がピアノ主体でピアノ譜にしやすそう、かつピアノ初心者でも弾けそうな曲、といったところでしょうか。
「MORE GRIEF」は、2015年夏コミの5pb.ブースで無料配布されたスタッフ本に掲載されたものと、たぶん同じかと。
「SILENT WORLD」は、確かに弾けそうと言えば弾けなくもないかもしれないけれど、39小節目に鬼畜3連符アルベジオがあります。
テンポのゆっくりした曲なので、超絶技巧の持ち主ではなくても頑張ればいけるかもしれませんが。
他がわりと簡単そうな譜面なだけに、39小節目の鬼畜っぷりが輝いて見えます。

ちなみに、コードは未記載です。
まぁ、和音から推測できなくもないもないから、個人的には必須ではないですが。

曲を聴きながら楽譜の音符を目で追うのが好きな自分にとっては、ピアノ譜はうれしい特典でした。
しかも、どちらも「WORLD -C;C MAIN THEME-」を主題とした変奏曲なので、さらにうれしさ倍増。
サビの部分は、楽譜を見てるだけで幸せになれます。
これでピアノが弾ければなぁ。
楽器演奏まるでできないので、打ち込んで楽しむぐらいしかできない自分が恨めしい。

一方SE集の方は、他の楽曲を一通り聴き終わった後に続けて再生したら、なんだか懐かしい感じがしました。
SEの音が、ではなく、OSTにSE集が入っていることが、です。
ブックレットの阿保氏の解説にもありましたが、確かに昔のOSTにはよくSEが入っていたような気がします。
俺の持ってるOSTでSE集が入っていたのは、直近ではFE覚醒でしょうか。
・・・・・・あ、意外と最近だった。

改めてSE集を聴いて、いくつか発見もありました。
赤ん坊の泣き声の精神破壊力の強さとか、妄想トリガーのSEが思っていた以上にバリエーションがあったりとか。
おそらく全てのSEが収録されているわけではないと思うけれど、印象的なSEは一通り入っていると思います。

というわけで、ようやく発売されたカオチャのOST。
BGMだけでなく、これでもかっと特典てんこ盛りな内容で、ゲームプレイ済みで現在進行形でハマり中の自分にとっては、ものすごく満足したOSTでした。
あまり自己主張の強くない曲ばかりなので、聴くならゲームプレイ済み推奨です。
未プレイの方には、「WORLD」のような単曲でも十分聴ける曲以外は、あまりオススメできません。
逆に、カオチャプレイ済みで、カオチャ良かったと感じた方には、非常オススメできるOSTです。
曲を聴くだけで、意識をカオチャの世界に一気に逆戻りさせることができます。
また、曲を網羅的に収録した完全版仕様になっているので、箱版の初回限定版特典のOSTを既に持っている方にもオススメです。

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