[GMEV] KINGDOM HEARTS Concert -First Breath-

8月11日に開催された「キングダムハーツ」シリーズ(以下、KH)の吹奏楽コンサート「KINGDOM HEARTS Concert -First Breath-」の東京夜公演に行ってきました。
会場は、東京芸術劇場 コンサートホール。
開演は18:00で、終演は20:20頃でした。

演奏はシエナ・ウィンド・オーケストラ。
指揮は和田薫氏。

KH初となる公式コンサート。
これまで非公式の演奏会でちょこっとだけ聴いたことが何度かありましたが、ここまで大規模で、しかもKHオンリーの演奏会は初めてです。
それだけに、どんな曲がどのように演奏されるのか、楽しみにしていた演奏会でした。
しかも、演奏があの「BRA★BRA FINAL FANTASY」のシエナということもあって、期待が高かったです。

実際、本公演での演奏は、どれも素晴らしかったです。
難しそうなフレーズも見事に演奏しきっていて。
クオリティの高さは折り紙付きでした。

ただ、特に終盤にかけて音が不安定になることが何回かあって、そこは少し引っ掛かりを感じました。
ゲーム音楽は、元来、演奏されることを想定の上で作曲されているわけではないので、演奏に不向きな曲もあったと思います。
並大抵の演奏技術力では到底演奏できないフレーズが多いのも、理解しているつもりです。
それを差し引いて考えても、指が回り切れていなくて、音の響きが若干濁っていた箇所がいくつかありました。
まぁ、11日夜公演は昼公演に続いての2回目だし、疲労が溜まっていたのでしょうか。

アレンジは、オーケストラ色の強いKHの曲を、わりと素直に吹奏楽に落とし込んだ感じです。
吹奏楽で演奏するために必要なアレンジはあったものの、それほど強いアレンジはされていませんでした。

そのためか、曲によっては「これは吹奏楽よりオーケストラで聴きたいなぁ」というものもちらほら。
KHの曲を生オケで聴きたい欲求を、いい感じに刺激されてしまったような気がします。
来年3月のオーケストラコンサートのチケット、倍率すっごい高そうなんだよなぁ。取れるかな。

吹奏楽に素直に落とし込んでいたとはいえ、原曲よりも全体的にやや低音が強めのように聴こえました。
低音が厚いというか重いというか。
生音だからでしょうか。
腹の底に響くような重低音が常にあって、全体的に重厚な印象を受けました。

そのようなアレンジの傾向が出ていたのも、選曲の影響もあるのかもしれません。
全体的にバトル曲のようなガツンとしたインパクトのある曲が多め。
逆に華やかな曲がほとんどなかったり、しっとりした曲も2曲ぐらいしかありませんでした。
なんというか、肉食系な選曲?

それと、なんとなくホルンが良いところを持っていくことが多かったような気もします。
「今のホルン、いいなぁ!」と感じること、他の楽器に比べて多かったです。
和田氏がホルン奏者だったということも影響しているのでしょうか。

話は少し戻って選曲についてですが、すごく良い選曲でした。
詳細は追記のセットリストに任せるとして、とりあえず人気のある曲は一通り網羅されているような感じです。
アンコールも含めて、これで満足できない人はほぼいないだろう、と言えるぐらいに、神がかった選曲でした。
個人的に生音で聴きたかった曲はほぼ全部演奏されたので、非常に満足しました。

演出として、時折朗読劇が挟み込まれていました。
登場人物は、ナミネ(CV.中原郁さん)とテラ(CV.置鮎龍太郎さん)。
この2人でどんな朗読劇が? という感じでしたが、ゲストトークまで見て「あぁ、なるほど」と腑に落ちました。

ゲストトークで登壇されたのは、作曲者の下村陽子さん、朗読劇を披露してくださった中原さんと置鮎さん、そしてKHシリーズのディレクターの野村哲也さん。
ゲストトーク時に明かされたのですが、朗読劇の内容は今後発売予定の2.8に繋がるもので、この演奏会のためだけの書き下ろしだったそうです。
何それ聞いてない。メディア化希望。

ゲストトークは短いながらも、楽しいものでした。
特に印象に残ったのは3点。
 ・下村さんによる和田さんへの「学生時代から和田さんの曲のファンでした!」という告白タイム
 ・置鮎さんの半端ない場慣れ感
 ・野村さんの控室が異常に暑かった話
野村さん、あんまりゲームの話はしてくれませんでした。

そんなこんなで、少し残念なところもあったものの、全体的には非常に楽しい演奏会でした。
初のフルコンサートとしては成功ではないかと。
KHは、ぜひ今後も定期的に演奏会を開催してほしいです。


これより下の追記は、本公演のセットリストと、印象に残った曲ごとの雑感になります。
ネタバレになりますので、東京以外の公演に行く予定でセットリストを知りたくない方はご注意ください。


セットリストは以下の通りです。
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[第一部]
1-01 Destati
1-02 Dearly Beloved
1-03 Traverse Town
1-04 Hand in Hand
1-05 Journey of KINGDOM HEARTS
1-06 Lazy Afternoon
1-07 The Other Promise
1-08 Another Side

[第二部]
2-01 Gearing Up~Shipmeisters' Shanty~Blast Off !
2-02 Destiny's Union
2-03 The Unknown
2-04 Musique pour la tristesse de Xion
2-05 The Power of Darkness
2-06 March Caprise for Piano & Orchestra

[アンコール]
E-01 Dearly Beloved(Jazz Ver.)
E-02 光 -KINGDOM Orchestra Instrumental Version-
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これより下は曲ごとの感想になります。

1-01 Destati
冒頭からクライマックスでした。
最初のフレーズの圧倒的で壮大な爆音で、最初から鳥肌。
その後少し落ち着いた静かな調べが流れつつも、徐々にヒートアップ。
そして、サビに入るとともに、高らかな金管楽器の叫びが響き渡って。
これが、ものすごく格好良かったです。
1曲目終了から2曲目が始まるまでの間に、早くもあちこちから鼻をすする音が聞こえていました。

1-02 Dearly Beloved
前半は原曲に近い感じ。
スローテンポで情緒豊かな演奏で、不覚にも軽く泣きかけました。
が、後半は一転して、ワルツ風のちょっとは華やかなアレンジにギアチェンジ。
その途端に、出かけていた涙が引っ込みました。
Dearly Belovedって、本当に色々なアレンジができるだなぁ。

1-03 Traverse Town
原曲よりテンポをスローにして、さらに気だるいアレンジになっていました。
曲が進むごとに、小規模編成のJazzから、中規模編成のスウィング、後半はフル編成へと進化。
気だるいながらも、この流れは盛り上がりました。
後半のフル編成になってからの、サックスのカデンツァが格好良かったです。

1-04 Hand in Hand
原曲を素直に吹奏楽に落とし込んだアレンジ。
素直にアレンジされていたためか、違和感は全くなく。
聴きやすくて、ノリやすかったです。
吹奏楽で演奏しやすい曲なのかな?

1-05 Journey of KINGDOM HEARTS
1のデスティニーアイランドからホロウバスティオンまでの各世界のフィールド曲をメドレーにしたものでした。
たぶん、演奏順もゲーム準拠だったのではないかと。
途中で100エーカーの森もあったような。
1ループ分フルで演奏された曲もあれば、部分抜粋された曲もありました。
が、メドレーに含まれた曲の数が多く、またどの曲も比較的長めに演奏されたため、本演奏会の中でも特に長い曲の1つでした。
原曲は各世界で曲調がバラバラですが、原曲の雰囲気はそのままに、それでいてメドレーとして上手く流れるようにアレンジされていたと思います。
おかげで、ゲームをプレイしていたときの気持ちをしみじみと思い起こせました。
アクション、難しかったなぁ。

個人的には、Hollow Bastionが聴けて満足です。
とはいえ、やっぱりこの曲はオーケストラで聴きたいです。

1-07 The Other Promise
キングダムハーツで1番好きな曲キターッ!
原曲をアレンジしたものというよりは、drammatica版を吹奏楽で演奏したもの、といった方が近いかもしれません。
原曲よりもdrammatica版の方が耳馴染みだし好みな身としては、うれしいアレンジでした。
原曲も好きだけど、drammatica版は主題の盛り上がり方が半端ないんですよね。
それが吹奏楽でも再現されていて、聴いていてゾクゾクしました。

でも、この曲もやっぱりオーケストラで聴きたいです。
drammatica版(オケ版)で耳が慣れているだけに、ちょっと引っかかるような違和感があったので。

2-03 The Unknown
裏ボス戦曲3曲のメドレー。
裏ボス戦は全滅した経験どころか、戦いを挑んだことがない、挑もうと考えたことすらないほどのヘタレプレイヤーなので、どの曲もほぼ聴き覚えがありませんでした。
OSTは全部持っているので、たぶんどの曲も最低1回は聴いていると思うのですが、それでも全く記憶になく。
でも、どの曲も少々トリッキーなメロディだけど、すこぶる格好良い曲でした。

曲演奏前に、記憶の魔女(ナミネ)と留まりし思念(テラ)の朗読劇がありました。
話の内容は、バース・バイ・スリープ(以下、BbS)とチェインオブメモリーズ(以下、CoM)から、2のFinal Mix(以下、2FM)に繋がるシナリオの模様。
2FMで「留まりし思念」と遭遇したことがなかったものの、2のどこかにテラが出てるらしいという話は聞いたことがあったし、CoMとBbSはクリア済みだったので、なんとなく話の繋がりは把握できました。
ナミネがテラの思念と出会って、テラを導くような、そんな感じの内容だったかと。
適当なプレイヤーな自分ですらうっすらとながら話を把握できたので、観客の様子からすると、しっかりやり込んでいるプレイヤーにとってはとても感慨深いものだったようでした。

2-05 The Power of Darkness
ラスボス戦曲メドレー。
358/2は未プレイだったので知らなかったのですが、「Vector to the Heavens」ってラスボス戦曲だったんですね。
メドレーの最後に演奏されて、内心で一気にテンションMAXになりました。
これも、オーケストラでも聴きたいなぁ。

裏ボス戦曲メドレーとは少し趣が異なり、こちらは正統派ラスボス戦曲。
重厚だけどどこか悲壮感も感じる原曲のまま、格好良いメドレーでした。
下村陽子さんのバトル曲って低音の厚くて男性的だから、生音で聴くとより一層重厚さが増して映える気がします。
これぞ、生音の醍醐味という感じで、たぎりました。

2-06 March Caprise for Piano & Orchestra
本編ラストは、1のED曲。
ほぼ原曲通りだったことと音の響きの助けもあってか、大団円っぷりがものすごくて、これ以上ないくらい最適な選曲だったし、素晴らしい演奏でした。
おかげで、ゲームの内容を追想するだけではなく、本公演で演奏された曲の数々まで走馬灯のように思い起こされて、感動必至。
これは、泣いてもいいよね。

E-01 Dearly Beloved(Jazz Ver.)
これは、本公演オリジナルのアレンジでしょうか。
あのしっとりしたDearly Belovedが、Traverse TownばりのJazzになっていました。
というか、さらっとTraverse Townのフレーズも聴こえてきたような気がします。
こういうアレンジも許容できちゃうのか、Dearly Belovedって。

ピアノ演奏は、下村陽子さん直々。
よく演奏会にゲストとして登壇されたところは見ましたが、演奏されるところを見るのは初めてだったかも。
曲に合わせた、非常にノリノリな演奏でした。

E-02 光 -KINGDOM Orchestra Instrumental Version-
最後の最後でキタコレ!
正直なところ、権利問題とかの大人の事情によりこの曲の演奏は難しいかなと、半ば諦めていました。
そこへ、オーラスにこの曲が来て、もうテンションがMAXを超えました。
すごくうれしかったです。

ほぼ原曲のまま演奏。
それだけに始まりを予感させるものになっており、まだまだKHシリーズは続くんだというメッセージのようにも聞こえました。
これは、今後のゲームの展開も楽しみだし、オーケストラ公演も楽しみになりました。
まずは、チケット争奪戦に勝たないとなぁ。

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