[GMEV] Playing Naruke Works! +PLUS

昨日の10月1日に、ゲーム音楽ポータルサイト「2083WEB」の7周年記念イベント「2083WEB 7th Anniversary × よみうりランド 1Dayスペシャルコラボレーション Playing Naruke Works! +PLUS」に行ってきました。
当日は、会場となったよみうりランドとのコラボ企画がいくつかあったのですが、ここではメインである演奏会について主に言及します。
演奏会以外の企画についての感想は、追記の最後でちょこっと触れたいと思います。

演奏会の会場は、よみうりランド内の日テレらんらんホール。
開演は18:05、終演は20:20頃でした。

今回で初めての「Playing Works!」シリーズ参加。
「Playing Works!」シリーズがこれまでにも何度か開催されていたのは知っていました。
その度に高評価を耳にしていたので、いつか行きたいと思っていました。
が、確かいずれも平日開催で、かつ会社を定時ダッシュしても届かないくらい会場が遠かったため、泣く泣く参加見送ること数回。
それが今回になってようやく念願かなって、「Playing Works!」に足を運べました。

これまでの「Playing Works!」シリーズでも同じ編成で演奏していたそうですが、「風とキャラバン」というグループ名で演奏会をするのは今回が初だそうです。
演奏された曲は、今年の夏コミに発売された風とキャラバンのCD「風とキャラバン -CROSSROAD-」に収録されている曲全曲と、未収録曲が数曲。
CD収録曲は、多少のアドリブ違いはあったものの、概ねCDバージョンと同じだったと思います。

そんなわけで、曲の雰囲気も概ねCDと同じです。
ケルト音楽をベースに、尺八などの和楽器も取り入れたもの。
純粋なケルト音楽ではなく、ケルト音楽にほんのり多国籍感が混じっている感じです。

演奏そのものはものすごく良かったです。大満足です。
CDでもその素晴らしい演奏に感銘を受けたのですが、コンサートの生音はさらに磨きがかかっていました。
まず、ホールならではの大音量なので、自宅スピーカーやプレイヤーとは単純に音の迫力が全然違います。
そこに、音だけでなくパフォーマンスも伴うためか、演奏から感情に訴えかける力が桁違いに大きく重かったです。
耳だけでなく目や肌からも音を感じられるかのような演奏で、感情を大きく揺さぶられた気がしました。
演奏の各フレーズが、ほぼ百発百中の勢いで、直接心にグサグサ刺さりまくりでした。

また、ただ演奏しているだけではない、曲への熱い想いがそこかしこから感じられて、どの曲も非常に情熱的な演奏でした。
オーケストラや吹奏楽とはまた違った、アコースティックなアンサンブルならではの深い情熱を感じました。
そこにすごく魅了されていたように思います。
人の心をグッと掴む感じが、さすがプロの業。
小並感満載な感想ですが、一言で言えば「すごかった」です。

ベースがケルト音楽ということもあってか、演奏を聴いているうちに広大な草原で聴いているような気分になりました。
情熱的だけど爽やかさもあり、穏やかさもあれば疾走感もあり、幻想的な非現実感もありで、会場がホールであることを忘れさせてくれるような雰囲気で。
むしろ、草原の地べたに座り込んで、好きなように気楽に聴きたくなりました。
MCでも少し触れられていましたが、演奏を聴きながらご飯を軽くつまんだりして、銘々に楽しむっていうのも良いなぁ。

演奏された曲は、全曲なるけみちこさんが作曲された曲です。
「WILD ARMS」シリーズと「ノーラと刻の工房」の曲が大半で、他にゲーム音楽ではないなるけさんオリジナル曲も数曲。
なるけみちこさんの曲が好きな人にはたまらないプログラムだったと思います。

ただ、原曲を知らないと楽しめないかというと、そうでもないと思います。
風とキャラバンのCDを聴いていたときにも感じたのですが、曲は曲としてケルト音楽風味に昇華、原曲を大事にしつつもゲームからは独立しているので、ケルト音楽が好きならばそれだけで楽しめると思います。
自分も、WAの曲もノーラの曲も知っているし好きだけど、熟知しているとまでは言えない程度のにわかです。
なるけみちこさんのファンでもありません。
それでも、一つ一つの演奏は、曲として、演奏として、どれも十分に魅了されたし堪能しました。

そんなわけで、演奏は桁違いに素晴らしくて熱くて楽しいものでした。
演奏家一人一人の業が唸って光るような、そんな演奏。
どんなに言葉を尽くしても足りないくらいに、素敵な演奏だったと思います。


これより下は演奏会のセットリストと、曲ごとの感想(主にCD未収録曲について)、演奏会以外の企画についての感想になります。


セットリストは以下の通りです。
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[第一部]
1-01. WILD ARMSより「荒野の果てへ」
1-02. ノーラと刻の工房より「a little visitor」
1-03. WILD ARMS Advanced 3rdより「遠い日の安息」
1-04. ノーラと刻の工房より「草の上に寝転んで」
1-05. WILD ARMSより「修道院」
1-06. WILD ARMSより「渡り鳥が集う水辺」
1-07. 天使の詩IIより「夜の町」
1-08. WILD ARMS Advanced 3rdより「Ready! Lady! Gunner!」
1-09. ノーラと刻の工房より「まいにちの暮らし」
1-10. WILD ARMSより「世界にひとりぼっち」

[第二部]
2-01. WILD ARMS 2nd IGNITIONより「ダンジョン・自然系1」
2-02. ノーラと刻の工房より「刻の工房」
2-03. ノーラと刻の工房より「吹き上がる泉は虹色」
2-04. WILD ARMS 2nd IGNITIONより「夜空」
2-05. WILD ARMS Alter code:Fより「アーデルハイド城下町」
2-06. CD「はじまりの風 -CROSSROAD-」より「CROSSROAD」
2-07. CD「Feedback 2nd」より「Territory」

[アンコール]
E-01. WILD ARMSより「荒野の果てへ」
E-02. Garland Dance
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これより下には、曲ごとの感想がしばらく続きます。

1-01. WILD ARMSより「荒野の果てへ」
原曲通り、口笛のある「荒野の果てへ」でした。ちなみに、口笛は尺八の神永氏が担当。
楽器の制約上、ケルト音楽寄りにはなっていたものの、原曲との違和感はなし。
ほぼ原曲通りの演奏でした。

1-05. WILD ARMSより「修道院」
1-06. WILD ARMSより「渡り鳥が集う水辺」
1-07. 天使の詩IIより「夜の町」
1-08. WILD ARMS Advanced 3rdより「Ready! Lady! Gunner!」

「なるけみちこさんの曲であまり演奏されていないけれど聴いてみたい曲」としてTwitter上で要望を募り、集まった回答の中から選抜された4曲。
いずれの曲も、なるけみちこさん自ら、今回のコンサート用にアレンジされたそうです。
4曲とも、尺は2分程度。他の曲に比べると短いものの、その代わりにテンポよくポンポン繰り出されていた感じでした。

この4曲では、なるけみちこさんも演奏に参加。
主にパーカッションをお手伝いされていました。

4曲のうち、一番印象に残ったのは「Ready! Lady! Gunner!」。
のどかで爽やかでどこか幻想的な曲の多いプログラムの中でも、珍しく緊張感があり、かつ激しい疾走感のある演奏で。
特に馬の蹄に似せた音が原曲よりも強くて、荒野を駆け抜けているイメージをより強く感じました。

ちなみに、馬の蹄の音は、茶碗(1個91円@ドン○ホーテ))×2個+鉄琴の裏板で表現されていました。とってもリーズナブル。
リーズナブルな割には、ちゃんと馬の蹄の音のように聴こえていました。
この奏法、なるけみちこさん曰く「一度やってみたかった」とのこと。
そういえば、馬が駆け抜けるための音を表現するためのそんな奏法、どこかで見たことがあるな。

2-01. WILD ARMS 2nd IGNITIONより「ダンジョン・自然系1」
バウロン(手持ちサイズのドラムみたいなケルト音楽の打楽器)のソロが圧巻。
その直前のキーボードソロも魅力的でしたが、その直後のバウロンがあまりに素晴らしくて、全てを持っていきました。
まず迫力のある連打音で魅了されたけれど、そのバチさばきのパフォーマンスにも魅了されました。
魂に訴えかける音、というと大袈裟かもしれませんが、でもまさにそんな感じ。
聴覚だけでなく、視覚的にも、体感的にも素晴らしいソロでした。

演奏中のヘドバンの振りが大きくて帽子が落ちてしまったのも、それを隣の演奏者の方が拾って再度被せようとタイミングを見計らっていたのも、ちょっとクスリとしてしまいました。
ただ、どちらのハプニングでも演奏にブレが全くなかったのは、さすがはプロの奏者。

2-05. WILD ARMS Alter code:Fより「アーデルハイド城下町」
この曲を生演奏で聴けたことに感無量。
WA:Fは自分が一番最初に触れたWAでありWAの曲であり、それだけに思い入れも強いのですが、その中でも特に好きな曲の一つだったので。
CD収録版以上に情緒のあるノリの良い演奏は、ライブならでは。
CD以上に音のまとまり感が強くて、心の底から楽しめた演奏でした。

2-07. CD「Feedback 2nd」より「Territory」
序奏部分はCDとは異なり、オリジナルフレーズがふんだんに盛り込まれた、チェロと尺八によるミステリアスな空間演出。
何が始まるのかドキドキさせられた状態が1分ほど続いたところから、CDで聴いたことのあるアレンジに繋がり、一気に熱い展開へ。
このテンションの上がりっぷりが見事でした。
とにかく情熱的。とにかく熱い演奏でした。

プログラムを最初に見たときは、本編最後がこの曲で「ん?」と違和感がありました。
「あ、ゲームの曲で〆るんじゃないのか・・・」と、肩透かしを食らったような感覚です。

でも、コンサートが終わった今なら、このプログラムは大アリだと思います。
この熱い演奏は、確かにフィナーレに相応しい。
というか、フィナーレ以外にセットする場所がないくらい、とても情熱的な演奏でした。
これはCDでは味わえなかった、ライブならではの演奏だったと思います。

E-01. WILD ARMSより「荒野の果てへ」
アンコールの「荒野の果てへ」は、観客も口笛で参加できる演奏でした。
舞台上では、なるけみちこさん、神永大輔氏の他に、コンサート前のトークショーに参加されていた谷岡久美さんも引っ張り出されてました。
そういえば、何のコンサートだったか忘れてしまいましたが、以前「荒野の果てへ」の口笛を谷岡さんが演奏されていたので、そのためでしょう。

ちなみに、自分は口笛全く吹けないので、聴き専に徹していました。
ホールの前後左右から口笛が聴こえて、口笛による360度包囲網で包み込まれた印象を受けました。
口笛なので音に不安定さがありながらも、面白い試みだったと思います。

まぁ、口笛吹けないので、若干の疎外感がないわけではなかったのですが、それはそれ。

E-02. Garland Dance
世界各国のTV番組のBGMとしての利用を目的に配布している音素材集作成の一貫として、「みんなで盛り上がっている感じを収録したい」という感じで演奏されました。
観客はオールスタンディングで、とにかくみんな盛り上がって! という雰囲気。
そんな全員参加型の演奏でした。

が、個人的な事情により、この演奏は本当に集中するどころの話ではありませんでした。
演奏会では曲を聴くことに集中したいという気持ちが強いし、みんなで一緒に! と言われると急に冷める天邪鬼気質もあるのですが、ここではもっと別の理由。
MCで「会場のホールのアリーナ側の床が可動式で、その床下にアシカ用のプール(水温5度)がある」と聞かされてからは、もう床が揺れる度に落ち着かなくて。
見事に高所恐怖症(不安定な足場+その下が空洞、というコンボだけでダメ)を発動していたのですが、最後のこの曲ではオールスタンディングの上に「みんな盛り上がれ!」という煽りに応じて飛び跳ねる人もいて。
当然床は大きく揺れるし、その度に足はすくむし軽くパニックになるし、それを自制するのに神経使うしで、正直曲のことはあまり記憶に残っていません。
幸いにして手拍子は半分無意識でもできるくらい簡単なものだったのでできたのですが、なんかもう終始「はわわわわっ!」と落ち着かない気分でした。

やっぱり観客参加型ならば、煽られる形での半強制型ではなく、参加したい人だけ参加する緩い形が理想だなぁ。
それならば、俺みたいな天邪鬼タイプでも、心置きなく聴くことに徹することができるし、参加する気になったら参加できるし。



最後に、演奏会以外の企画について、軽く雑感を。
全体的に、やや辛口かもしれません。

まず、遊園地とのコラボレーションという点について。
遊園地とのコラボというのは、ユニークな試みだったと思います。
「遊び」「非日常を味わえる」という点ではゲームも遊園地も似通っている部分があるので、なるほとと思いました。
ただ、今回企画されたものを見ると、遊園地である必要はあったのかな? という疑問も感じました。
アトラクションとのコラボのような”遊園地でしかできない企画”は、特になかったようなので。
トークショーならばある程度の広さのあるステージがあればできそうなので、どこかのホールででもイベントが成立しそうな気がしました。

とはいえ、アトラクションも巻き込むと大掛かりになりそうだし。
初回はスモールスタートで、ということならば、まぁこんな感じかなぁ。

ちなみに、唯一のコラボメニューである焼きそばは、とりあえず記念に食べました。
特に凝ったデコレーションはなく、見た目も味も普通に焼きそばでした。
発案はなるけみちこさんだそうで、最終的に売り切れたそうです。

園内BGM目当てに13:30頃に行ったのですが、トークショーや演奏会が始まるまですごく暇を持て余していました。
園内BGMも、アトラクションや他のイベントの音にかき消されることが多くて、聞こえる場所が限られていました。
もうちょっとボリュームを上げてほしいなと感じましたが、遊園地のBGMのボリュームは大体あれくらいが相場ならば仕方ありません。

聞こえた限りでは、ペルソナ4(スピンオフ含む)の曲が多かった印象。
偏りがあるように感じたのは、許諾絡みの影響でしょうか。
まぁ、やむを得ない部分が多々ありそうです。
きっと、放送できた曲以外の曲に関しても、許諾のためにあちこちに連絡取ったり色々と苦心されていたと思います。
その苦労を考えると、許諾のために奔走された方には「本当にお疲れ様でした、ありがとうございました」と言いたいです。

可能であれば、園内BGMにどんな曲が流れたのか、リストを公開してほしいです。

16:00から開催されたトークショーは、非常に楽しかったです。
登壇された方は、岩垂徳行さん、菊田裕樹さん、谷岡久美さん、下村陽子さん、影山将太さんの5人。
SFC初期から活躍されている方もいれば、PS2時代からの方もいて、年代はバラバラ。
それだけに、個々のバックグラウンドや想いなど、色々な興味深い話を聞けました。
また、今だから話せるぶっちゃけトーク連発で、ギリギリアウト感も満載でした。
記録に残しちゃいけないような話ばかりだったので詳細は控えますが、とにかく深くて濃い話ばかり(一昔前のゲーム業界の闇的な意味で)。
こういうぶっちゃけトークならばもっと聞いてみたいので、メンバーは同じでも他の方でも構わないので、今後も開催してほしいです。

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